西守 騎世将『折れないハート』ブログ -3ページ目

暖かい善意

全国から茨城県常総市向けの支援物資、支援金が届き始めました。
「ボランティアに水と食料を渡してしまったので、また水と食料をお願いします…」と言ってきた茨城県災害対策本部に昨日「物資の集まり状況を教えて下さい」と確認したら「わからないです…」( ̄◇ ̄;)
「じゃ、お米も届けたいですが、避難所で炊き出しは出来てますか?」の質問にも『わからないです…」。
相変わらず現場とのコミュニケーションが取れていませんね。
シルバーウィークに第一陣の物資輸送を行いますが、また災害対策本部に「何やってんの?」と言わないといけないのかなぁ…
ヘタ打つ前に、いい加減人の話を聞いてもらいたいです。
これでは全国からの暖かい善意も生きませんから。


茨城県常総市鬼怒川決壊被害被災地レポート

しばらくぶりにブログを書きます。


Facebookばかりで完全にサボってました…



今回ブログを書くきっかけとなったのは、皆さんもご存知の


茨城県常総市の鬼怒川決壊被害の災害支援レポートと


支援、ご協力のお願いをしたいからです。



あの大洪水の翌々日12日に、茨城県災害対策室と


連絡を取り、情報の確認をしました。


かなり混乱してはいましたが、そこの物資調達班と


話をすることができ、支援物資の集積場所などの情報を


確認。



その後、常総市の支援物資集積場にいた茨城県職員から


災害支援機構に「毛布が全然足りない…


どこに何を頼んでいいのか全くわからない!」と泣きの電話が


入りました。


僕はすぐに自身のFacebookで全国の皆さんに、毛布や衣類、


水、食料などの支援物資を集積所に送るよう呼びかけました。


ありがたいことに、多くの方達が僕の情報をシェアしてくれました。



次に、これらの窮状を日本全国にもっと広めようと、


NHK、日テレ、テレ朝、フジテレビ、TBSの報道部に電話し、


すぐに報道で情報を流し全国から支援物資が届くように


依頼しました。



そしたらしばらくしてフジテレビの報道部から連絡があり、


「県に確認したら、物資は集まって来ているので、報道は


してほしくない、と言われました」との電話…


出た。管理が出来なくなりそうになるとお役所はすぐに


ストップを掛けます。


これが危機管理の大敵、「管理危機」です。


東日本大震災の時と全く同じ展開に業を煮やし


「現場に行くぞ!」とスタッフを巻き込み、


車に水を積めるだけ積んで茨城に向かいました。




重すぎて、シャコタンになってます…



約7時間ほど掛かってやっと常総市に着きました。


まずは持って来た水を水海道総合体育館に届けました。











支援物資集積場所ではたくさんのボランティア

の方達が作業をしています。

次に水没してしまった常総市役所へ。


水は引いていましたが、水没の跡がクッキリで


東北の事を思い出しました。












市役所もかなり混乱していて、とりあえず担当者の


人をつかまえて現状を確認し、必要な物資を


確認しました。




まだ至るところで冠水しています…



現状と今後の展開が把握できたので、今度は


茨城県庁のある水戸市に向かいました。


実はこの時Facebookの情報で、「支援物資を


宅急便では送れない」との情報がありました。


なので、ヤマト運輸の茨城主管支店に行き


確認。


やはり「人手もトラックも無く、集配所が支援物資で


一杯に成ると通常業務に支障が出るので、支援物資


の集荷と配達はストップしている」との事でした。


これはイカン!


県の災害対策室に行き、物資調整班の担当者に


この事実を告げると唖然としてました。


「支援物資、今後届かないですよ…」




水戸の県庁と常総市は車で高速を走っても


1時間掛かります。


これだけ距離があればそりゃ情報は届かないでしょう。


災害対策室にはかなり大きなホールに数百人が


詰めていろいろ作業をしていましたが、半日交代でも


いいので実際に現場に行って実情を掴まないと


迅速な支援と復旧は出来ないんですよ。


「災害は会議室で起こってるんじゃない、


被災地で起こっているんだ!」の典型でしたね。


「市からは何も言ってこないので…」って県の担当者は


言いますが、「そりゃそうでしょ。電気が通ってなく


電話も通じないんですから」…何やってんだかむかっ




再度また常総市に戻り、市の物資調達担当の


人と打ち合わせをし、支援物資は届きづらい状況で、


届いても集積所から避難所までのデリバリーも二度手間


となるので、もう我々災害支援機構が直接避難所に


物資を届けます!…に了解をもらいました。


ということで、災害支援機構は支援物資を直接現地避難所に


支援物資をお届けします。


支援物資を送りたい方は、指定の集配所にお送りください。


私達が直接被災地にお届けいたします。


また同時に、このミッションの支援金及び、お手伝いして


頂ける方達も同時に募集しています。


詳しくは http://www.saigai911.com/operation-japan-alliance.html


をご覧ください。


沢山の皆さまの暖かいご支援を、よろしくお願いします。

















Japan Alliance 目指して

先日22日、愛知工業大学・本山キャンパスにて

防災講演をさせて頂きました。



3.11の大震災で被災地に入り、実際に災害支援を

行った様子や、マスコミでは語られない裏事情、

この国の防災への姿勢と問題点など、耳障りの

良い話しばかりではなく、僕が見て、行って、

実際に感じた事を率直にお話しました。


今回参加頂いた聴講者の方達は、学生さんではなく

県内の他の大学の先生達、行政の方達、そして

企業の役員の皆さんといった、実際に防災に

関わる方達ばかりです。

キレイごとは一切なし。

バッッサリなダメ出し。

防災計画に欠けている事。

これから本当にしなくてはいけない事。

僕たち国民の考え方…

言いたい事を言い放題でしたが、

皆さん、真剣なまなざしで聞いていました。

そして、反論もありませんでした。

僕は口先だけの評論家ではありません。

批判だけでは終わりません。

「だから、こうしなくてはいけないんだ!」と

一時間吠え続けました。

真剣に防災に取り組んでいる皆さんが

僕の話を引き出してくれたのが本当かもしれません。





そして翌23日は、災害支援機構・三重県本部プロデュースの

防災イベントが三重県度会町で行われ、

災害支援機構フライトチームの実際に救援活動を行う

ヘリコプター、津波シェルターなどを

展示しました。

また、警察、消防、自衛隊車両なども展示され

会場は多くの方達で賑わい、防災への関心を

高めることができました。







そして昨日24日は、名古屋担当理事との懇親会。

近藤圭伸理事と、同じく顧問弁護士でもある

石川悠雄理事とこれからの活動方針の話から

始まって「これからの日本はどうあるべきか」なんて

ことまで熱く語りだして、最後は閉店で店を

追い出される始末…

それでも、これからのより充実した活動に向けた

とても有意義な話が出来ました。



多くの素敵な人達と触れ合えたこの三日間、

気が付けば、ひどかった肩こりがウソみたいに

消えていました。


これからの災害支援機構と、僕たちの目指す

Japan Alliance。

形だけの、タテマエだけの防災活動、支援活動

ではなく、真にこの国に必要なことを創り、

次世代に残したいと真剣に取り組んでいます。

応援、よろしくお願いします。

西守 騎世将

覚悟の法則

今まで「覚悟してきました!」と言いながら

途中でフェイドアウトしちゃう弟子入り希望君や


訓練生の人達を見てきました。


確かにその時は、並々ならぬ覚悟をしている


のかもしれませんが、覚悟って、その時だけ


すればいいものではないんですよね。


そういう人って、覚悟の意味がわかっていない。





過去もブログやFacebookで覚悟について


触れた事ありましたが、覚悟とは英語で


Readiness。

つまり心の準備ですが、じゃあ、どんな準備か?


と問われて大抵は『変わらない、ブレない、


グラつかない準備』と人は答えます。


だから、変わり、ブレて、グラついちゃうんですよ。


自分はどうして変わり、ブレて、グラつくのかを


わかってないから。



僕は、覚悟に必要なことは


「期待を外す事」だと思ってます。


なぜなら、人は何かをするにしても、買うにしても、


人と付き合うにしても、良し悪しは別として


何かしらの期待をしてます。


しかも一方的に。


やがて大なり小なり時間が経つと、自分の期待と


違うから、変わり、ブレて、グラつきます。


人なんて、物事なんて、自分の都合に良いようには


ならないのが常でしょう?


にも関わらず、期待しちゃう。


期待通りにならないから、腹が立ち、嫌いになり、


距離が置かれる…物事や人から。



人間関係のトラブルから戦争に至るまで、


そのすべては期待から始まります。


期待が都合を生みます。


都合が利害を生みます。


利害がトラブルの種を作ります。


つまり、都合にも利害にも「期待」が満載なんです。



勘違いしてほしくないのは、別に期待するな、


ということではありません。


期待をするのが人間です。


自分にだったり、相手にだったり、物事にだったり。


そして『???』と感じたら、やめればいいし、


離れればいいし、主義主張すればいいんです。



僕が言いたいことは、もし「覚悟」と口にし、


「覚悟」を決めたのなら、


そこでは一切の期待を外せ!ということ。


期待が無いから何でも素直に「そういうものか」と


受け入れられる。



覚悟、覚悟と言いながら、ブレて中途半端になり


後悔し、それを自分じゃなくて誰かの、何かのせいに


してる人、一杯見てきました。


別にその人がどうなろうと、その人の勝手ですが、


少なくとも、周りを振り回し、何かしらの迷惑を


掛けてる事すらわかっていないので、


やっぱりそういう人に、「覚悟」という言葉を使って


欲しくない。


言葉そのものが安っぽくなるから。



僕は、真に覚悟して、真にやり遂げた人も実は一杯


見て来ています。


そういう人達に大変失礼ですね。


覚悟の法則とは


・出来ることしか考えない

(出来もしないことまで期待するから)


・考えたらはもう他の選択肢は見ない、聞かない、考えない

(さらに欲が出て期待が膨らむから)


・決めたことを全力でやる

(楽して要領よく、そして逃げ道を期待するから)


だと、僕は思います。



「覚悟」というものに、「条件付き」なんてものは


ないんです。



押忍!

僕は40代の前半まで、極真空手の

指導員をしていました。



ご存知の通り、この世界の返事は全て「押忍」。

それしかありません。

喜怒哀楽やあらゆる返事は「オス」で

現します。

「YES」は当然「押忍!」ですが、NOな時は

「オ…ス…」だし、喜びを表すときは

「オース、押忍!押忍!」。

疑問があるときは「押忍???」、

戸惑いの時は「押忍…押忍?…オース…」

まあ、押忍、のあと普通に日本語は使いますが

基本、全て押忍!

年に一度合宿があるのですが、ウチの道場は

師範の地元の徳島で行います。

ある時、どうしても仕事の都合で初日に参加出来ず、

遅れてヘリで徳島に行ったことがあります。

その後、日程を消化して、また帰る時のことです。

ずーっと、「押忍」しか言わない生活してると、相手が

誰であれ「押忍」しか言わなくなってしまっています。

徳島空港でフライトプランを提出した時、係官から

「えーと、到着地は名古屋空港ですね?」に

「押忍!」…

「乗員一名で?」

「押忍!」…

「レーダーサービス受けられますか?」

「押忍!」…

何も突っ込まれませんので気がつかないんです。

で、離陸。

徳島の管制塔に離陸許可を求めたところ、

ちょっと空港内が忙しかったみたいで

「スタンバイ(待機)」と指示されました。

それにも返事は「押忍!スタンバイ」

当然管制は突っ込んでくれません。

離陸許可を受けて離陸すると、

「Report Leaving Control Zone(管制圏をでたら

報告して下さい)」の指示がありますが

「押忍!Report Leaving Control Zone」ってところで

自分が押忍、押忍言ってる事に気付きました。

途端に恥ずかしくなり、逃げるように飛んで去りました。

押忍とは押して忍ぶ、つまり「自我を抑え我慢する」

という意味があるそうですが、その恥ずかしさはとても

我慢出来ませんでした。


自衛隊のレンジャー隊員は、返事は全て「レンジャー!」

だそうですが、多分僕と同じ経験をしたことがある人、多いと

思います。


まあ、それを恥ずかしく思う段階で修行が足りない

証拠かもしれませんけど…

恥ずかしいものは、やっぱ恥ずかしいですよ汗