私は栗や芋ってのは大の苦手だからねぇ。
秋になっても栗ごはんが食べたい！なんて思ってこと一度もない。
けどその私が、昨年栗ごはんを美味しくリメイクするレシピを思いつき、今年もそれが食べたいが為に、前夜は３合もの、栗＆芋嫌いの私にしては大量過ぎる御飯を炊いたの。
去年私がリメイクし、その美味しさに感激したのはこちらのサムゲタンです。
ところが、鶏胸肉の下準備を済ませ、残ったご飯をその上に載せた瞬間、ある本のレシピを思い出し急遽献立変更！本のレシピ、私のオリジナルレシピ２つ、計３つのレシピを１つに合体させた、リメイクとは思えないご馳走を夕べは作りました。
ロールケーキみたいなポットローストチキン
ある本とは、８年前の誕生日に旦那がプレゼントしてくれたハワイ旅行の道中に読んだ、林望著・『イギリスはおいしい (文春文庫)
美味しいものがない国！と言う先入観を持って始めたイギリス生活。暮らしていくうちに、実はイギリスには美味しいものが沢山あることを発見する著者。これ、私のイギリス生活とオーバーラップしてて、めさ面白い本だったのね。
レシピ本じゃないから詳しい分量などは記載されていないけれど、その中に著者のイギリス料理に対する先入観を覆したポットローストチキンが紹介されていて、私はそれを以前試してみたことがあるの。（その時の記事はこちらから．．．）
確かに旨かった！
そりゃあこれを食べたら、「誰だ！イギリスには旨いものがないと言った奴はっ！」って怒るわよ。
昨日はそのポットローストの作り方と、去年私が作ったサムゲタンの作り方、それにリンボウ先生の本のレシピをアレンジして、ご飯を詰めた時のレシピの３つを組み合わせ、冒頭のロールケーキみたいなポットローストチキンを作ってみました。
鶏胸肉２切れの開き方や、ご飯を載せて巻き、皮で包むようにして糸をかけるやり方は、サムゲタンのレシピで詳しく解説しています。ただし、今回はごぼう、棗、生姜は使っていません。女性用のお茶碗に軽く２杯ほどの、残った栗とサツマイモのご飯を載せただけ。
鶏皮は胸肉３～４切れ分あるとさらに包みやすくなります。私は冷凍してあった皮２枚も解凍し、煮込んでいる間に御飯が飛び出さないよう、４枚の皮でしっかりと胸肉を包んで糸をかけました。
蓋のあるテフロン加工の深いフライパンにサラダ油を薄く塗り、チキンの皮面を下にして載せ中火にかけ、蓋をして蒸し焼き状態にします。７～８分しっかり焼き目がつくまで蒸し焼きしたら、下の部分、両サイドにも同様にして焼き目をつけます。
チキンや野菜を煮込む別の鍋にバターを５ｇほど熱し、ハーフサイズのベーコン１パック分をカリッとするまで焼きます。ベーコンはペーパーの上に取り出し、冷めたらハサミで細かく刻んでおきますよ。
ベーコンを焼いた鍋で、たまねぎ１個とキャベツ１／４のそれぞれ細切りしたものを炒めます。ほんの２、３分、野菜が汗をかいて艶が出る程度ね。
その野菜の上に別途焼いたチキンを載せるんすが、サムゲタンを作った時同様に、アルミフォイルで作ったリボンをセットし、その上にチキンを載せます。こうしておいたら、出来上がった時簡単にチキンが取り出せるのね。
小鍋にバター１０ｇくらいを熱し、薄切りしたブランマッシュルームと細かく刻んだニンニク２かけ分を加え炒めます。ここで塩を小さじ１／２ほど加えて炒めると、マッシュルームからいっぱい水分が出てきます。
このマッシュルームの水分が、リンボウ先生が本の中で紹介するポットローストチキンを美味しくする秘訣なんだって。
たっぷりマッシュルームのエキスが湧いて来たら、水５００ｍｌと酒大さじ１を加えて煮立たせ、顆粒中華丸鶏ガラスープのもと小さじ２ほどと、ドライマジョラム小さじ１弱とたっぷりのブラックペッパーを加えます。これでグレービーの出来上がり。
ドライマジョラムはどこのスーパーでも売っているハーブじゃないです。手に入らなかったら、ドライオレガノで代用すると良いですよ。この２つは非常に似た香りのハーブなので。
野菜とチキンの鍋にグレービーを注ぎ入れ、ローレルを１葉浮かべて火にかけます。煮立って来たら蓋をし、火を弱めて１時間くらいことこと煮ますよ。
１時間経ったらアルミフォイルのリボンを持ち上げてチキンを取り出します。糸を抜き、アルミフォイルですっぽり包んで１５分くらい蒸らします。
食事の前に再度野菜を温め直し、ここで刻んだベーコンと刻んだパセリの葉を加えます。ベーコンには塩分があるので加えてから味見をし、必要に応じて塩を追加して出来上がり。
たっぷりの煮汁と共に野菜をお皿に盛り、好みの大きさに切り分けたチキンを盛り付けます。
ジャガイモも一緒に加えて煮ちゃおうかなぁと思ったけれど、１時間も煮たら間違いなく潰れるじゃない。潰れたジャガイモを見ると食う気が一気に失せる私は、ジャガイモだけは別途オーブンでローストしました。
栗ごはん（今回はサツマイモも入っているけれど）はシンプルにそのまま食べるより、サムゲタンや昨日のポットローストチキンに利用すると、兎に角旨いの！
旦那に、今晩は残ったご飯のリメイク料理と言ったら、これだけの手間をかけて全く別の料理を完成させているのに、リメイクと呼ぶのはおかしい。リユーズと呼ぶべきだ。と指摘されました。
２日かけて栗を剥き、先ずご飯を炊いてお供えし、残ったご飯はまたここまで手間をかけて別の料理にする。確かに残り物のリメイクと呼んでは料理が可愛そうだね。
今年はもう栗を買うことはないと思う。年に１度で十分！爺さんも、もう１回作ってくれなどと贅沢なことは言わないと思うし！？
また来年の秋、爺さんのために栗ごはんを炊いたら、サムゲタンかこちらのポットローストチキンを頑張って作ってみようと思います。久しく手の込んだ料理を作ってなくて鬱憤たまっていたけれど、それも昨日のこの一品で解消されたワン！
