時間が経ってしまいましたが、新宿ショーでお迎えした標本の詳細アップです。

今回手に入れた歯冠は獣脚類、ウルグベグサウルスの銘がなされていたものになります。

George Heslep Fossils さんよりお迎えしました

 

Ulughbegsaurus uzbekistanensis

ウズベキスタン キジルクム砂漠 ビセクティ層

白亜紀後期チューロニアン期 8980万年前~9390万年前

標本長(x-y):28.9mm

歯冠部高さCH:26.6mm、

幅CBL:15.3mm、厚さCBW:7.4mm、CBR比、:0.48

 

では細部を見て行きましょう

近心側のカリナに大きな欠けがありますが、修復もなく表面のエナメル質の状態も良い歯冠です。

歯根部の断面は左右対称の水滴型で、CBR比も0.48と厚くもなく、薄くもない状態でした

 

続いてカリナの鋸歯状態です

まずは近心側(口先側)から

歯突部に咬耗面があり、近心側に擦り始め、写真手前側が擦れているので、右側歯骨歯の前側の歯冠である可能性があります

細かい鋸歯が歯突部から中央下部まで続いていますが、歯根部はカリナだけに変化してました

鋸歯の密度ですが、歯突部が3.5~4.0個/1mm

中央部から歯根側で4.0個/1mmでした ^^

 

一方、遠心側(顎側)です

明瞭な鋸歯が歯突部から歯根部まで途切れることなく並んでいます

鋸歯密度は歯突部側で3.0個/1mm、中央部で4.0個/1mm、

歯根部で5.0個/1mmで、中央部の鋸歯の高さは0.5mmありました ^^

 

問題はこの歯冠が、ウルグベグサウルスの歯冠か否かということですが・・・

実は9年前の2016年にウズベキスタン産の獣脚類の歯冠を迎え入れていまして、その歯冠との比較になります

標本長:50.5mm、高さCH:37.6mm、幅CBL:14.0mm、厚さCBW:7.0mm、CBR比は0.5

鋸歯密度は近心側、遠心側とも歯尖側 3.5個/1mm~

歯根側 5.0個/1mmで、遠心側が鋸歯の方が高さがありました ※当時のブログ

 

太さや鋸歯密度はほぼ同じですが、こちらの形状はより細長いのと、カリナ付近に斜めの皺がみとめられることです

カルカロドントサウルス類の歯冠には、このような皺が良く見られるのですが、今回ウルグベグサウルス銘で店頭に並んでいた歯冠にはその特徴なはく、形状も迎えた標本と同じ形状のものや細長い形状のものが混在していました ^^;

 

ウルグベグサウルスもティムルレンギアも顎の化石が出ていますが、歯冠が生えている状態の標本はなく、論文の歯冠パラメータも歯槽形状からの計測値と脱落歯からのデータで、数値の幅にかなりの重複があると書かれています

正確な同定は追加標本が出るまで、暫くはお預け状態になりそうです ^^;

 

ウルグベグサウルスの歯冠検証は以上です

ではまた ^^

5月22日から新宿住友ビルの三角広場で開催されている、第39回東京国際ミネラルフェアへ行って来ました ^^

今回の会場特別展示は「隕石」

隕石は詳しくないので、コメントのしようがないのですが、月由来の隕石や火星由来の隕石も展示されておりました^^

 

肝心の化石関係ですが今回は独ブースと伊ブースが不参加で、新規出店もありましたが、以前から化石を取り扱っていたブースでも品揃えが少なく、寂しい状況でした ^^;

※例外で三葉虫を取り扱っているブースは、以前より多い印象でした

 

では今回の戦利品です

初日と2日目に参戦しましたが、初日は悩んだ末に手ぶらで帰宅・・・

2日目に北米ブースから恐竜の歯と哺乳類の歯をお迎えしました

まずはウズベキスタン産の樹脚類、ウルグベグサウルスの歯冠と

カルフォルニア州コアリンガ市テンブロー層産のデスモスチルスの左上顎第1大臼歯です

ウルグベグサウルスの歯冠検証は6月にアップの予定です

 

ではまた ^^

5月1日、生憎の雨模様でしたが、岩手県の久慈琥珀博物館丁度10年ぶりに行って来ました ^^

今回の来訪は、東日本では初めて見つかった角竜類の歯化石が8月31日まで限定で公開されているとのことで、勇んで行って来た次第です ^^

受付のある新館2階に展示されているのですが、2階の標本・写真撮影NGの表示が・・・

ただ、この表示が展示箇所付近になく、隣の昆虫入り琥珀の展示に掲示されており、気づかず舐めるように写真撮っちゃってましたぁ^^;

仕方なく受付の方に謝罪したところ、SNSに掲載しなければ・・・と条件付きで許して頂き、当初の目的は果たせました

気になる角竜類の歯ですが、比較展示されていたレプトケラトプスの歯冠標本によく似ており、上顎骨歯だろうとのキャプションがありました

久慈層群の玉川層は9,000万年前の時代になるので、北米のズニケラトプスやウズベキスタンのチュラノケラトプスと同時代となり地理的にも時代的にも重要な発見で、追加標本が出ることを期待しています ^^

その他の展示も展示方を含め、大分手を加えられており、10年前より見やすい展示になっていましたが、撮影禁止のエリアが増えていたので、そこがちょっと残念でしたね

先日も公式×によると、骨化石が出たみたいなので学会での報告を楽しみにしています ^^

 

続いては盛岡市の岩手県立博物館へ向かいました ^^

こちらは初めての来館、マメンキサウルスが展示されていることは知っていましたが、どんな展示になっているのか・・・

エントランス先の2階展示室へ上がる階段にも様々な標本が展示されていました ^^

岩手県はモシリュウの産地なので、上腕骨のレプリカと発見当時マメンキサウルスの上腕骨と似ていることから、それに近い種ではないかということでの比較展示です

右上腕骨には個々の部分化石であることが解る展示になています ^^

また、尻尾にハンマーがついてましたが、マメンキサウルスってハンマーありましたっけ? ^^;

 

2階の古生物展示エリアではクジラの化石やパレオパラドキシアが展示されています

パレオパラドキシアは膝のお皿も出てるんですね ^^

ナウマンゾウの牙やシノメガロケロス(ヤベオオツノシカ)の仲間の角も展示されていました

 

あと奥州と言えば遮光器土偶と鉄器の展示・・・

縄文から弥生時代の考古学展示も素晴らしかったです ^^

 

1階の展示エリアにも古生物の展示エリアがありまして・・・

2階の展示室より中身が濃いのでは?と思っていたら・・・

いきなり翼竜の展示があり、その下には

プテラノドンの標本と共に久慈で見つかった翼竜化石のレプリカ標本が展示されているではありませんか!

 

その奥にはディノ二クス以外にも様々な標本と共に・・・

久慈で産出した様々な化石のレプリカに拡大模型が ^^;

結構作りが良くて、写真資料としては十分な内容でした

まだ角竜類の歯は展示されていませんでしたが、いずれは展示されると思うので、こちらも楽しみです ^^

 

以上で久慈琥珀博物館と岩手県立博物館のレポは終了です

今年の夏休みは福島県の会津若松市で恐竜展もありますし、東北地方の化石巡りも良いのではないでしょうか

出はまた^^

糸魚川産のラピスラズリ標本が、4月5日までの限定で筑波実験植物園の標本・資料棟の1階見学スペースに展示されているとのことで、滑り込みで見学してきました ^^

毎年1日限定で開かれる、国立科学博物館の筑波標本棟バックヤードツアーでは西門から入るのですが、常時見学出来る見学スペースへは筑波実験植物園から入場して、標本・資料棟1階と自然史標本棟1階の見学スペースに入ることが出来ます ^^

まずはラピスラズリの展示されている、標本・資料棟の方へ

見学スペースはワンフロア形式で

日本で産出したメタセコイアの樹幹標本やカンプトサウルスの全身骨格レプリカ、氷河期展のケブカサイの生体復元模型などが保管されている状態でムることが出来ました

X線CTスキャナ装置の裏手には梱包されたタルボサウルスやデルタドロメウスの標本収蔵されています ^^

 

そして目的の糸魚川産ラピスラズリ標本

結構大きくてレンガくらいの大きさでした ^^;

青さは外国産に叶いませんでしたが、それでも十分に青くて今後はそれなりに数が出てくるんじゃないかと思っています

^^

 

続いて自然史標本棟の見学スペースへ

人が入るとセンサで照明が一定時間付きます ^^

様々な脊椎動物たちの骨格標本が収蔵されていました ^^

奥の映像ブースには化石のレプリカや、おそらく魚竜のショニサウルスの脊椎の標本があり、一番大きい標本は直径が20cmはある代物で、でかさが際立っていました ^^;

 

この後、せっかく植物園まで足を運んだので、園内を見学して来ました ^^

水生植物園ではサギ、カモなどの野鳥やメダカの群れも観察できます

温室は湿度の高い熱帯植物や乾燥したサバンナの植物を観察出ますし、

研究棟では普段見られないダイオウコンニャクやラフレシアの花の模型、実験施設なども見学が可能です ^^

 

時期は過ぎましたが、ソメイヨシノも見ることが出来ました

 

以上で筑波実験植物園のレポは終了です

ではまた ^^

3月20日、大阪の通天閣近くのギャラリーカフェ・Kirinで開催されている「なにわの恐竜時代展」へ行って来ました^^

化石ハンターの宇都宮聡さんとイラストレーターの川崎悟志司さん、CANさん、チャンネルDさん、Brian.Vitocruzさん

写真家で生物探検家トノムラさんらによる化石とイラスト、写真のコラボ展示会です。

 

化石標本は宇都宮さんが収集したもので、一部レプリカもありましたが素晴らしいものばかりでした ^^

まずは淡路島産のアンモナイトから

ブラビドセラスやディディモセラス、ゴードリセラスなどが展示されています ^^

 

続いて大阪の和泉山脈で産出したモササウルス類の顎化石

実物標本も展示されていましたが、論文出筆中のため撮影NGでしたが、レプリカも展示されており、こちらはOKでした ^^

かなり大きい歯で、和歌山滄竜(メガプテリギウス)よりも大きい個体のようです 

宇都宮さんたちはナニワドンの愛称で呼んでいるとのこと

^^

 

続いては石川県白山市の手取川上流で見つけた日本最大の獣脚類の歯化石

実物を拝見するのは初めてですが、でかいし太い!

白亜紀前期だとカルカロドントサウルス類を思い浮かべますが、彼らの歯と歯タイプが違うようです 

個人的な感想ではトルボぽいなと思いました・・・

石川県側の手取層ではイグアノドン類もそうですが、福井県側より大型の歯冠が多く、体躯もそれに合わせて大きい種が多かったのではと考えています ^^;

またこのコーナーでは、手取層産のカメやシダ植物の化石も展示されていました ^^

 

標本最後のコーナーは和歌山で初めて見つかったスピノサウルス類の歯の化石です

レプリカのため、細かい部分は分かり辛いのですが、写真を拡大すると、薄っすら条線が確認出来ました

もう1本の歯冠はケムケム層産スピノサウルスのもので、比較対象として展示されています

メディア発表時は歯冠部分みだったので、丸まる1本出ていたとは知りませんでした ^^;

会場には実物標本を撮影した写真も展示されているので、じっくり観察して頂ければと思います ^^

またこのコーナーでは同地層から産出した植物化石も展示されています

 

一方イラストの展示ですが

どれも躍動感を感じられるものばかりで、目を楽しませて頂きました ^^

 

会期は3月20日から22日の3日間なのですが、毎日13:00~14:00の間でトークセッションが行われます ^^

初日は和歌山産のスピノサウルス類の歯

21日は白山市の獣脚類の歯

22日は和歌山のモササウルス類の顎

について、別々のてーまで行われるとのこと

 

こちらがトークセッションの様子です

化石発見に至った経緯が面白かったですね

宇都宮さんクラスになると、骨が入っている地層の状態を見分けられるそうで、2018年にバラエティ番組でタレントさんに化石発掘体験をさせる企画に宇都宮さんが出演し、たまたま体験場の石で化石の入っていそうなものをタレントさんに渡して割ったところカメの化石が入っていた・・・

その地層が湯浅湾の地層だったのを覚えていて、和歌山へみかんを買いに行ったついでの時間で露頭を観に行ったところ、その地層が目に入り道具が無かったので革靴の踵で石を割ったら、歯冠頭部の雌型が現れたそう・・・

やはり持ってる人は持ってるんですね ^^;

 

和歌山の歯化石ですが東アジア産のスピノサウルス類としては一番古く、続いて群馬や福井産から東南アジア産へと時代が新しくなるので、きわめて重要な標本になるそうです

この標本も研究を継続中とのことで、論文発表が楽しみです

 

あとスピノサウルス類の復元の変遷についてトークがあり、CANさんやBrianさんらと泳いだかそうではなかったか?

研究結果をどうくみ取って復元画にしていくかなど、クリエイターの発想と腕の見せ所について興味深い話が聞けました

^^

トークセッション後はCANさんとBrianさんに即興で好きな恐竜を書いて頂き、じゃんけん大会で勝者にプレゼントトなりました ^^

え、私ですか? もちろん連敗です ^^;

 

以上が「なにわのい恐竜時代展」の会場レポです

入場は無料ですが、ワンドリンクを注文して頂くシステムなので、よろしくお願いいたします

最後に戦利品を・・・

特別展のパンフレットとトートバックです

パンフレット購入者には三角くじが一回引けて、当たると関係者来ている絵柄のTシャツがもらえます ^^

当然こちらも外れました

 

ではまた^^