3月20日、大阪の通天閣近くのギャラリーカフェ・Kirinで開催されている「なにわの恐竜時代展」へ行って来ました^^

化石ハンターの宇都宮聡さんとイラストレーターの川崎悟志司さん、CANさん、チャンネルDさん、Brian.Vitocruzさん

写真家で生物探検家トノムラさんらによる化石とイラスト、写真のコラボ展示会です。

 

化石標本は宇都宮さんが収集したもので、一部レプリカもありましたが素晴らしいものばかりでした ^^

まずは淡路島産のアンモナイトから

ブラビドセラスやディディモセラス、ゴードリセラスなどが展示されています ^^

 

続いて大阪の和泉山脈で産出したモササウルス類の顎化石

実物標本も展示されていましたが、論文出筆中のため撮影NGでしたが、レプリカも展示されており、こちらはOKでした ^^

かなり大きい歯で、和歌山滄竜(メガプテリギウス)よりも大きい個体のようです 

宇都宮さんたちはナニワドンの愛称で呼んでいるとのこと

^^

 

続いては石川県白山市の手取川上流で見つけた日本最大の獣脚類の歯化石

実物を拝見するのは初めてですが、でかいし太い!

白亜紀前期だとカルカロドントサウルス類を思い浮かべますが、彼らの歯と歯タイプが違うようです 

個人的な感想ではトルボぽいなと思いました・・・

石川県側の手取層ではイグアノドン類もそうですが、福井県側より大型の歯冠が多く、体躯もそれに合わせて大きい種が多かったのではと考えています ^^;

またこのコーナーでは、手取層産のカメやシダ植物の化石も展示されていました ^^

 

標本最後のコーナーは和歌山で初めて見つかったスピノサウルス類の歯の化石です

レプリカのため、細かい部分は分かり辛いのですが、写真を拡大すると、薄っすら条線が確認出来ました

もう1本の歯冠はケムケム層産スピノサウルスのもので、比較対象として展示されています

メディア発表時は歯冠部分みだったので、丸まる1本出ていたとは知りませんでした ^^;

会場には実物標本を撮影した写真も展示されているので、じっくり観察して頂ければと思います ^^

またこのコーナーでは同地層から産出した植物化石も展示されています

 

一方イラストの展示ですが

どれも躍動感を感じられるものばかりで、目を楽しませて頂きました ^^

 

会期は3月20日から22日の3日間なのですが、毎日13:00~14:00の間でトークセッションが行われます ^^

初日は和歌山産のスピノサウルス類の歯

21日は白山市の獣脚類の歯

22日は和歌山のモササウルス類の顎

について、別々のてーまで行われるとのこと

 

こちらがトークセッションの様子です

化石発見に至った経緯が面白かったですね

宇都宮さんクラスになると、骨が入っている地層の状態を見分けられるそうで、2018年にバラエティ番組でタレントさんに化石発掘体験をさせる企画に宇都宮さんが出演し、たまたま体験場の石で化石の入っていそうなものをタレントさんに渡して割ったところカメの化石が入っていた・・・

その地層が湯浅湾の地層だったのを覚えていて、和歌山へみかんを買いに行ったついでの時間で露頭を観に行ったところ、その地層が目に入り道具が無かったので革靴の踵で石を割ったら、歯冠頭部の雌型が現れたそう・・・

やはり持ってる人は持ってるんですね ^^;

 

和歌山の歯化石ですが東アジア産のスピノサウルス類としては一番古く、続いて群馬や福井産から東南アジア産へと時代が新しくなるので、きわめて重要な標本になるそうです

この標本も研究を継続中とのことで、論文発表が楽しみです

 

あとスピノサウルス類の復元の変遷についてトークがあり、CANさんやBrianさんらと泳いだかそうではなかったか?

研究結果をどうくみ取って復元画にしていくかなど、クリエイターの発想と腕の見せ所について興味深い話が聞けました

^^

トークセッション後はCANさんとBrianさんに即興で好きな恐竜を書いて頂き、じゃんけん大会で勝者にプレゼントトなりました ^^

え、私ですか? もちろん連敗です ^^;

 

以上が「なにわのい恐竜時代展」の会場レポです

入場は無料ですが、ワンドリンクを注文して頂くシステムなので、よろしくお願いいたします

最後に戦利品を・・・

特別展のパンフレットとトートバックです

パンフレット購入者には三角くじが一回引けて、当たると関係者来ている絵柄のTシャツがもらえます ^^

当然こちらも外れました

 

ではまた^^

3月14日、群馬県立自然史博物館で開かれた長谷川善和名誉館長による特別講演会「化石を語る2026」を傾聴してきました^^

講演会には真鍋特別館長や北大の小林教授、科博の木村先生や茨城の国府田先生など豪華なメンバーが勢ぞろい ^^;

長谷川先生も御年96歳とは思えないほどお元気で何よりです ^^

講演の冒頭は最近のAI技術やデジタルカメラの編集機能について、驚嘆と同時に研究論文への悪用を危惧されておりました・・・

そして講演にあたってはパワポが苦手なので、標本を使って説明とのことでしたが逆に新鮮味があり、こう言う手法も聴講者の規模によっては良いと思いました ^^

 

いよいよ本題に入ります・・・

まずはオオヤマネコの犬歯と臼歯について、現生種と古代種の鑑定にあたっては比較する標本が大切だが、日本では良い標本を探すのが大変で、今回は山口県の動物園で飼育されていた個体のレプリカが役に立ったとのことでした ^^

 

続いて2024年の論文で発表した下北半島と浜松市、山口県美祢市から産出したトラ標本の比較で、北京大学の教授からDNA解析したいから手伝って欲しいと頼まれたら、トラがホラアナライオンになってしまったことについて話されました

^^;

今回DNA鑑定に使われた下北半島の犬歯と、浜松市の頭骨に大腿骨、美祢市の頭骨を見せて頂き眼福でした ^^

こちらが浜松市の標本で

浜北人の出た場所の下層から産出しものだそうです ^^

借用標本のこともあり、学芸員の方に向きを変えて貰ったりして撮影 ^^

下顎の一部も魅せて頂きました・・・

浜松の博物館でも常設展示は頭骨のレプリカのみ展示と聞き及んでいたので、思わずラッキーと思ってしまいました

^^;

そして美祢市の標本・・・ なんとヨウシトラの標本でした

2023年に山口県に遠征した際、歴史民俗資料館で上顎のレプリカとご対面したのですが、あのヨウシトラがホラアナライオンだったんだと・・・ いやぁ感慨深いですね ^^

 

下北半島の標本については、長谷川先生の論文の写真の方がきれいなので、リンクをクリックしてみてください ^^

 

続いては下北半島のトラ(ホラアナライオン)と一緒に産出したヒグマの標本について話して頂きました ^^

ヒグマの比較については、北海道クマ牧場で飼育されていたオスの推定21歳の個体の全身骨格で比較を行ったそうです ^^

下顎や大腿骨、上腕骨などで比較したところ、この21歳のオスより大きいことが解ったのですが、さらに日本各地で見つかったヒグマの標本と比較したみたら、野尻湖の標本や浜松、山口、大分の標本もこのヒグマより大きいことが判明したそうで、寒冷化に伴って体が大きくなる理屈にも合っていると話されました 

最終氷期の本州にはライオンやヒグマが跋扈する超危険地帯だったのですね ^^;

 

それがこちらの標本で、頭骨は40cmあるとのこと・・・

国府田先生のレクチャーで臼歯や犬歯、門歯もかなりすり減っており、老齢の個体であることを教えて頂きました ^^

なお下北半島の標本も持参して頂いたのですが、論文発表前とのことでしたので、写真の掲載は控えさせて頂きました

 

他には大森貝塚の土器に縄文人の指の跡を発見し、後に指紋について研究した牧師さんの話から、ご自身の研究で先輩から諫められた話なども伺うことが出来て、大変有意義な講演会でした ^^

群馬や科博に展示されている標本たちも、そのうちキャプションが変わるかも知れませんね ^^

以上で「化石を語る2026」の講演会レポでした

 

ではまた ^^

3月1日、高崎市少年科学館で開催中の特別展「帰ってきた海洋堂フィギュアによるミニミニ自然史博物館と造形美の世界」展を見学してきました ^^

高知県の海洋堂ホビー館四万十からの出張展示ということで、これは観に行かねば・・・ となった次第です

 

カプセルトイが中心ですが、等身大フィギュアやジオラマ展示もあり、見ごたえのある内容でした ^^

まずは古生物系から

手に入れたモノ、入らなかったモノ・・・懐かしい品もありました ^^

 

科博や特別展モノも展示されています

様々なネイチャー系フィギュア

ファンシー系の作品やご当地フィギュアも ^^

海洋堂造形師の松村しのぶ氏の原画も展示されています

アニメや特撮、漫画のキャラクターフィギュアも沢山展示されいますが、版権のこともあるので掲載はオミットしています ^^;

 

今週末の3月8日まで開催されていますので、お近くの方は是非、見学して頂きたいですね

ではまた ^^

上野の国立科学博物館・日本館1階の企画展示室で開催されている「ワニ」展を今回取り上げたいと思います^^

 

常設展料金のみで観覧できる科博の企画展ですが、今回のワニ展は展示の質、量ともに秀逸の展示で、会場レポは残しておくべきだと感じた次第です

※写真は日本館中央エントランスにアクリル天板を据え付け展示されている、インドガビアルの剥製標本

 

展示は剥製、骨格、皮革標本、液浸標本などで構成され、

ビニル袋の上からですが、背中の鱗板を触れる標本もあり、非常に充実していました ^^

 

入口には主竜類と他の現生爬虫類の関係を示す展示が、解りやすく展示されています

現生ワニの剥製はアリゲーター、クロコダイル、ガビアルと科ごとに整理されて展示されていました

標本の下に鏡を設置するなど、細部を観察できる工夫もあって、良いですね ^^

 

こちらはアメリカワニ(クロコダイル科)の剥製ですが、頭部の目の前にあるコブは、遠くアフリカ大陸に住んでいた古代ワニ(ケッキアワニ)と同じ特徴で、

大西洋を渡った可能性があるそうです ^^;

こういった多様性と放散を示す展示も大切だと感じました

 

また日本国内(主に南西諸島)で捕獲されたワニの資料も展示されいました ^^

江戸時代に初めて生きたワニを見た人たちは、驚いたでしょうね ^^;

 

世界各地のワニに纏わる神話や伝承についても触れられていました

因幡の白兎に出てくるワニはサメのことではないかとされていますが、日本からもワニの化石が見つかっていることもあり、縄文時代からの伝承が元になっていたら、面白いですね

^^

 

日本産のワニ化石も展示されています・・・

岩手県久慈産の中生代のワニ化石や、更新世の巨大ワニ、マチカネワニの頭骨

現生種・ヨウスコウワニの化石も出ているんですね

ただ、その大きさが現生種の倍近い大きさがあり、びっくりです ^^;

 

こちらのイリエワニの頭骨標本は、戦前の調査で入手したものだそうですが

全長5mクラスのワニで、頭部右側に2発の弾痕が ^^;

 

京都精華大学の小田隆教授製作所蔵のイリエワニの油彩画も花を添えていました ^^

 

後半の展示はワニの生態に関する展示・・・

お腹側の副肋骨まで再現された骨格標本や、背中の鱗板下にある鱗板骨の展示

 

卵や孵化幼体の標本も展示されています^^

 

その他、”ワニ”が付く動植物の展示や

ワニをモチーフとしたキャラクターなども・・・

企画展の解説書は入口付近に置いてありますので、是非!

定期的に補充されているようですが、社会科見学などの団体

が訪れると一時的に無くなることも・・・

係の方に伝えれば、早めに補充してくれると思います ^^

 

以上でワニ展のレポは終了です

大絶滅展が閉幕すれば多少空くとは思いますが、まだの方は是非見学に訪れて頂きたいですね

ではまた ^^

 

まず今回の講演会ですが、使用されたパワーポイントや映像は撮影不可でしたので、手持ちの写真を参考として掲載いたしますことを、あらかじめご承知おき願います ^^

 

講演会の第一部は北海道大学・小林快次教授による「アジアの恐竜研究最前線」で、カムイサウルスの発掘作業や最新復元について話されました ^^

※写真はNHK札幌放送局で2026年3月末まで公開中の最新版カムイサウルスの復元骨格

国内、国外を問わず化石の発掘にはお金が掛かり、カムイサウルスもご多分に漏れず、むかわ町の規模で1億8千万円の費用が掛かってしまったそうですが、その宣伝効果や、グッズの生産を含めた企画販売、宿泊や飲食に伴う観光収入を鑑みると、経済効果10倍以上で発掘を進めてほっとしているとのことでした ^^

 

またアジア各地での発掘調査について、ゴビ砂漠やウズベキスタンでの調査は今年も継続して行くとのこと・・・

※地図の青文字が発掘調査箇所

特にゴビ砂漠では昨年の調査で、それぞれのバインシレ層から竜脚類の頭骨が出たり、アンキロサウルス類のボーンベッドが見つかったりで、今年も新たな発表が出来そうとのことでした ^^

※写真は2013年科博モンゴル展での竜脚類オピストコエリカウディアの骨格と、ピナコサウルスの産状標本

アーリベクダグから出た竜脚類の頭骨はネメグト層より古いのですが、竜脚類の頭骨自体出ることが稀なので、研究の成果が楽しみです ^^

 

第二部は福島県立博物館の吉田純輝副主任学芸員から、「福島県浜通りの恐竜化石」について講演頂きました ^^

まずは広野町の双葉層から産出したハドロサウルス類の頸椎と遊離した歯について・・・

※写真は2016年科博恐竜展”ヒロノリュウ”の標本

このヒロノリュウが見つかった関係で、広野町役場のロビーにはチンタオサウルスの骨格レプリカが展示されいるのですが、東日本大地震で破損してしまい、クラウドファンディングで修理を呼びかけて、現在は復活展示されています ^^

その後別の場所から第二標本(頸椎)が見つかり、いわき市のアンモナイトセンター建設現場からはハドロサウルス上科の化石も見つかっているとのことで、今後も出て来そうです

※写真はいわき市石炭化石館所蔵の第二標本

 

いわき市からは竜脚類ティタノサウルス類の歯も2点出ています ^^

※写真は石炭化石館所蔵の第一標本と第二標本(常設展示)

 

また吉田さんが県立博物館の収蔵庫から、小型鳥脚類の大腿骨を発見するなど、かなりの数が浜通り地区から見つかっています ^^

※写真は石炭化石博物館での企画展示時のもの

 

南相馬市からは骨化石は出ていないものの、ジュラ紀後期の足跡化石が複数見つかっていますし、南相馬市博物館には

非常に状態の良い植物化石が展示されています ^^

※写真は南相馬市博物館で展示されているホロタイプ標本ほか

茎、葉、花芽、球果が揃って出ているのは、当時の環境を復元する資料としては、かなり貴重です ^^

 

最後に今回講演頂いた吉田さんは、岡山理科大学の高崎助教と共に、パキケファロサウルス類のザヴァケファレの記載論文を共著された方で、2023年にアンキロサウルス類のピナコサウルスに咽頭骨の化石を初めて発見した方です ^^

今年の夏には福島県立博物館で恐竜展が開かれ、モンゴルに先駆けてザヴァケファレの全身骨格、ピナコサウルスの咽頭骨が展示されるとのことなので、今から楽しみです ^^

 

以上で今回の特別講演会レポは終了です

ではまた ^^