徒然なるままに -7ページ目

映画「サヨナライツカ」観ました(一部ネタバレ含む注意)

チネチッタで、映画「サヨナライツカ」を観てきました。
それなりの大きさのシアターに、それなりの観客の入り。

ストーリー展開は退屈。なんだかとても予定調和。
若い子は感動してくれるかもしれないけれど、私にはどうも微妙な感じ。
カメラワークを凝っていたみたいだけれど、私にはなんだか目が疲れただけだった。

一部のシーンが「僕の彼女はサイボーグ」を連想。
SFチックな妄想シーンだとか、男のセリフを女がまったく同じように繰り返すシーンだとか。
両作品とも韓国人監督が手がけた作品なので、もしかしたらリスペクト的な要素があったのかも。

内容的には「失楽園」や「マディソン郡の橋」を連想。ってゆーか、「いかにも」な狙っている感じが、私はあまり好きじゃない。
でも、こういうのが好きな女の子も少なくないんだよね。
こういう映画を観て、若い女の子がきゃいきゃいしているのに、私はどうも醒めて見てしまうというのは、私が冷たい人間ということなのか、それとも私がそれだけ年をとったということなのだろうか?
感動してポロポロ涙を零す子を見ていると、こういう冷たい文章を書いていて、なんだか申し訳ない気にもなってきます。

以下、脱線。
主演の西島秀俊さんは、なんとなくお笑い芸人の天津木村さんに似ている気がするのは私だけでしょうか。例の吟じる人。「○○な気がする~♪」とエロく吟じる人。
その芸人さんに脳内変換してこの映画を見てみると、なんかムッツリスケベみたいな感じで、作中の「好青年」というセリフが別の意味に聞こえて、なんか面白いかも(苦笑)
「好」という字は、分解すると「女子」、つまり女の子になるわけで、「好青年」というのはつまり女の子が好きな青年ということになるのではないかとか思ったり。

口紅のシーンがなんだか印象的。
女の口紅というのは。男の体を赤く染めるためのものである。
男の体の様々な部分に口づけし、赤く染め上げていくのだ。
女の香水というのは、男の体に匂いを染み込ませるためにあるのである。
お互いの体を擦りあうことによって、匂いを染み込ませていくのだ。
そうして、男に、自分の色や匂いを染み込ませていき、
「この男は自分の男だ」ということを示すのである。
相手の色に染まる振りをして、
相手の男を自分色に染めていく。
そんなことを連想してみた。

以下、5段階評価。

■サヨナライツカ(2009年日本)
ジャンル:邦画/ラブロマンス
ストーリー:★
キャラクター:★★
意外性:★
癒し:★★
音楽:★★
総合:★★

映画「ラブリーボーン」観ました(一部ネタバレ含む注意)

チネチッタで、映画「ラブリーボーン」を観てきました。
それなりの大きさのシアターに、それなりの観客の入り。

この映画には、文学の定番ネタである穴が登場するわけですが、
人間という生き物は、穴を見つけたらつい何かをしてしまいたくなる生き物なのだろうか。

写真好きのヒロインの設定に、なんとなく中野アナを連想。

サスペンス風のこわーい感じのシーンもあったけれど、
全体的には、女の子的な可愛い感じのトーンだった気がします。
なんかラノベみたいな感じ。

以下、5段階評価。

■ラブリーボーン(2009年アメリカ/イギリス/ニュージーランド)
ジャンル:洋画/ファンタジー/ライトミステリー/サスペンス
ストーリー:★★★
キャラクター:★★★
意外性:★★★
癒し:★★★
音楽:★★★
総合:★★★

2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その9

2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その9です。

私が直接見たアニメに関する感想です。
5段階で評価しました。

個人的な好き嫌いの面が激しく出ていますので、あまり参考にはならないかもしれませんが……
あくまで、個人的な備忘録です。

今季の評価はこれで本当におしまい。
今季の評価は全体的に辛口だったかも。総合5なし、総合4以上もほとんどなかったし(苦笑)

なお、テレビアニメの批評については、基本的に初回のみで評価しているので、
回が進む毎に面白くなる、逆に回が進む毎につまらなくなる作品がある点についてはご了承ください。

↓各アニメの詳細な放送時間については、こちらで。
2010年冬季開始新作アニメ一覧(2010年1月放映開始のTVアニメ番組) (2009-12-27 00:49:39)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その1 (2010-01-04 19:15:47)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その2 (2010-01-05 12:33:26)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その3 (2010-01-07 16:56:49)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その4 (2010-01-08 04:44:12)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その5 (2010-01-09 04:16:03)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その6 (2010-01-11 08:10:32)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その7 (2010-01-13 05:13:30)
2010年冬季開始アニメの感想(辛口編)その8 (2010-01-15 04:38:06)

■■■2010年冬季開始アニメの感想■■■

■刀語
ジャンル:アクション/コメディ/萌え
当初の期待度:★★
ストーリー:★★
キャラクター:★★★
意外性:★★★
癒し:★★★
音楽:★★★
画質:★★★★
総合:★★★
対象:中高生向け
放映時間:フジテレビ:1/25(月) 深夜
備考:
原作・西尾維新。
シュールなコメディ要素など、「化物語」を連想。
シャフト制作の作品とはまた一味違う演出で西尾維新原作のアニメを楽しめるというのは、(実際に出来上がった作品の質は別にして)とても良い感じ。
テレビアニメでの1時間枠+12話(1ヶ月に1話ずつ)という構成は、試みとしてとても珍しい気がするので、今後の展開がどうなっていくのかがとても楽しみです。

前にも書いたけれど、「戯言シリーズ」のアニメ化はされないのだろうか?
西尾維新といえば、「戯言シリーズ」という印象があまりにも強いのだけれど。
いろいろな理由から、「戯言シリーズ」のアニメ化は難しいのかもしれないけれど。うーむ。

BSフジの「雨月物語」について

BSフジで放送された「雨月物語」は、いろんな意味ですごい作品(苦笑)
人形のように可愛い女子アナ二人組の感想も、なんだか適当にやっているように見えてしまった(苦笑)
いつかの機会に、中野アナと遠藤アナの、本音の感想を聞いてみたいなぁ、と。
テレビでは言えないのかもしれないけれどね。

古い作品でも、「ローマの休日」とか、黒澤監督の作品とか、名作はたくさんあると思うのだけれど、何故「雨月物語」だったのだろう。確かに文学的な雰囲気はあるかもしれないけれど、BSフジ・シネパラの映画選びのセンスに、たまに首を捻りたくなってしまう。まあ、それはそれで逆に面白いのかもしれないけれど(苦笑)
この映画に、二人はいったいどんな感想を言うのか、変な映画であればあるほど、逆に感想を見るのが楽しみなのです。それがシネパラの正しい見方なのかもしれない(苦笑)

けなすことは簡単にできても、誉めることはなかなか難しいのかもしれない。
誉めるポイントがほとんどない中で、それでも良いところを引き出してあげる。
そうしたことが自然とできる人に私はとても憧れます。
(でも、そういうことばかりしていると、相手から勘違いされてしまうことも少なくないんですよね。たいして好きでもない人に好かれてしまい、本当に好きな人には勘違いされて嫌われてしまう。よくあることです。できることならば、本当の気持ちを理解し合える人と一緒にいられたら良いのですが。といつものように脱線しました)

BSフジの女子アナ二人組の感想は、外国の映画を貶すことはあっても、日本映画を貶しているところはあまり見ないのですが、それはやっぱり日本の人を貶してしまうと角が立ってしまうから貶せない、ということなのでしょうか?
映画をやっている人とか俳優さんとかって、難しい人が多いのかもしれないし。批判したことが切っ掛けで番組に出てもらえない、なんてことがないように、日本映画に対しては辛口の批評はしないようにしているのかもしれない。
やっぱり、本物の辛口の批評ができるのはネットだけなのかなぁ、と改めて思ってしまいます。

■関連記事
いつものひとりごと (2009-12-27 01:51:38)

映画「ゴールデンスランバー」観ました(一部ネタバレ含む注意)

109シネマズ川崎で、映画「ゴールデンスランバー」を観てきました。
それなりの大きさのシアターで、お客さんはほぼ満員状態。やたらカップル率高し。

どちらかというと若者向け。
若い人には受けていたみたいだけれど、私にはどうも微妙な感じがしてしまう。
ありきたりの設定、安っぽいネタの連続。
予定調和にならないようにいろんなネタを次々に出しているみたいだけれど、出るネタ出るネタ安いネタばかりで、狙っている部分もあるのだろうけれど、私にはどうも微妙な感じ。
下水道ネタに関しては、小説「狼と香辛料」や、映画「トリック劇場版2」などを連想。
こういう映画を無邪気に楽しめるのは二十代までなのかな、という気がする。年齢の上限制限つきの映画?

伊坂作品の映画化作品を観るのはこれで4作目。
キャスト陣はとても豪華で、伊坂作品の過去作でお馴染みの人もちらほら。
堺雅人さんのミステリアスな雰囲気はとても好み。(見た目から、いかにも犯罪をしてそうな感じがする)
竹内結子さんは、「サイドカーに犬」を連想。良い感じ。

以下は脱線&蛇足なのだけれど、
映画とかで、セリフとかそういうのに一喜一憂しているお客さんを見ていると、「こんなに簡単に乗せられて日本は大丈夫なんだろうか?」といったことをつい考えてしまうのだけれど、そういう人にとっては、こういう映画はとても楽しめる映画なのかもしれない。
(今日はなんだかとても辛口かも)

以下、5段階評価。

■ゴールデンスランバー(2009年日本)
ジャンル:邦画/ドラマ
ストーリー:★★
キャラクター:★★
意外性:★★
癒し:★★★
音楽:★★
総合:★★★

映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」観ました(一部ネタバレ含む注意)

チネチッタで、映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」を観てきました。
深夜ということもあってか、お客さんはほとんどいませんでした。男性のオッサンばかり。女性は全然いない。(彼らは低俗なAVを見るつもりでこの映画を観たということなのだろうか?)

ヒロインの見た目などから、安っぽい作品なのかと思いきや、意外と真面目な印象。文学的な感じがする。しかしストーリー的には、どこか予定調和な気も。
文学を感じる映画というのは日本映画には少ない気がするので、そういう意味では価値のある映画といえるのかもしれない。(売れないから作らない、という理由もあるのかもしれないけれどね)

この作品では、レイプ描写ばかりが話題になっていたけれど、実際に見てみると、そんなに残虐でもないかな、という気も。「チェンジリング」とか「13日の金曜日」とかと較べてみても、そんなに残虐とは思えない。ありふれた設定という印象が強く、そこまでの嗜虐性を感じないのだ。
でも、デートムービーとしては、ちょっと微妙なところがあるのかもしれないけれどね。女性でも見れる映画だとは思うけれど、周囲の視線のある映画館で観るよりは、独りでDVDを借りて見た方が良いかも。

以下、5段階評価。

■ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女(2009年スウェーデン/デンマーク/ドイツ)
ジャンル:洋画/サスペンス/ミステリー/アクション
ストーリー:★★★
キャラクター:★★★
意外性:★★
癒し:★★★
音楽:★★★
総合:★★★

ANA、378億円の営業赤字 09年4~12月期、旅客数が大幅減

ヤフーニュースより。
ANA、378億円の営業赤字 09年4~12月期、旅客数が大幅減

経営再建中のJALを応援したいという人も少なくないのだろうけれど、
アナ好きの私としては、やはりここはANAを応援しなければと。

■関連記事
ANA (2010-01-11 20:59:34)

「ライ麦畑でつかまえて」サリンジャー氏死去

マンガに出てくるツンデレキャラと、実生活のツンデレについて

マンガとか、エンタメの「ツンデレキャラ」というのは分かりやすい人たちだけれど、実生活(現実)のツンデレというのは、
「周囲に自分の本質を気づいて欲しいのに、なかなか気づいてもらえない」
という人も少なくない気がする。
常にうわべや外見だけで判断されてしまい、
自分の本質、本当の気持ちに気づいてもらえず、
知ろうとさえ思ってくれない。
自分の事が誤解され、あたかもその誤解が正しいものであるかのように扱われ、自分の存在がどんどん捻じ曲げて解釈されていく。

何故人間は、相手の本質を見ようとしないのか。
うわべや外見だけで判断しようとするのか。
映画「今度は愛妻家」にも出てくる要素だけれど、
「自分がして欲しいこと」を相手がしてくれない、気づいてもくれない。
「自分がして欲しいこと」をあえて言わなくても、相手がそのことに気がついてやってくれる、というのが理想のかたちだと思うけれど、
そういうことができる人間というのは、ほんのごく一部の人で、
相手がして欲しいと思っていることを理解もできず、やろうとしない、という人も少なくない。
もちろん、ここでいう「自分がして欲しいことを相手にしてもらいたい」というのは、奴隷のように相手をこき使うとか、相手を自分の都合が良いように操縦するとか、そういう意味ではないけれど。

「先読み」という能力は、別に映画を観るときだけに使う能力ではなくて、
人間同士のコミュニケーションにこそ、その力が大いに発揮されるものなのではないか。
相手の気持ちを読むこと、相手のして欲しいことを「先読み」すること、
しかしだからといって、おせっかいや、愛情の押し売りになることなく、
程よい距離感をとることのできる人が理想的だけれど、
そうした人というのは非常にレアな存在で、
ドラクエでいうと「はぐれメタル」のような存在と言えるのかもしれない。
フジテレビの高島彩さんとかは、そういうことがきちんとできる人だと思うけれど。

しかし、カップルでも、
一人がそういうことをきちんとできるのに、
もう一人が全然できない人だと、
「与えることに疲れてしまう」状態にもなりかねない。
「愛は与えるもの」と言うけれども、
一方向に与えるばかりでは
水が枯れてしまうのだ。
お互いに水を与え合える関係が理想的だけれど、
そういう相手とはなかなかめぐり逢うことができないが故に、
そうした相手というのはとても貴重なのだと思う。

■関連記事
映画「今度は愛妻家」観ました(致命的なネタバレ含む注意) (2010-01-17 03:30:38)

映画「今度は愛妻家」観ました(致命的なネタバレ含む注意)

チネチッタで、映画「今度は愛妻家」を観てきました。
この映画は、ツンデレのツンデレによるツンデレのための映画。
ということで、私のための映画だ! と思って観に行きました。

各種設定に関しては、
もしこの設定でアメリカ映画にするとしたら、
妻がダメ夫を調教して更正する、というような、
『妻が長期旅行に行ったり愛情が無くなったと言うのは、実は妻の巧妙な策略で、ダメ夫を更正するために妻が仕組んだ演技だったのだ』
的なくだらないストーリーになりかねないが、
この映画はもちろんそうではなく、
前半は分かりやすいコメディ、
後半はツンデレな登場人物たちの葛藤を描いていく。

一見意外性があるように見えるかもしれないけれど、
伏線が丁寧で分かりやすい。
そのため、物語にスムーズに入り込んでいくことができる。
しかし、内容的に古臭いところも少なくなく、
ストーリーや、登場人物たちの葛藤が、なんだか安っぽく、臭いようにも思える。
私は純文学の小説をよく読むのだけれど、そういう人にとっては、こうした話というのはちょっと物足りなく感じてしまう、という人も少なくないかもしれない。

映画中の音に関して。
映画に流れる音が、とても良い感じ。
「夢の中へ」の挿入歌も良いけれど、
無音の余韻が、心に響いてくる。
感動を心のなかで溜め込み、熟成させるのには、程よい無音の時間というのが心地良いのだ。


妻のことを嫌だ嫌だと言っているくせに、気がつくと、妻に洗脳されてしまっているかのような行動をとっていたりする。それはつまり、男が操縦しやすいということなのか、それとも、一緒にいるとお互いに無意識のうちに影響を受けてしまうのか。
夫婦というのは、いつもケンカばかりで、何かあるたびに別れ話をしたりして、どう考えても仲が悪いとしか思えないのに、気がつくと、やたらとラブラブになっていたりする。私には、なんだかよく分からない奇妙な存在のようにも思えるのだけれど。
でも、妻に自分の弱いところを見せられるというのは、つまり相手に気を許していることの表れなのだと思う。そういう人は、なんだかんだいっても、妻のことが好きなのです。

夫婦でこの映画を観ると、冷めていた愛が復活するかもしれません。
日々寒くなり、心もからだも冷たくなってしまう季節ですが、そんなときにこの映画を観ると、心もからだも温まるかもしれません。

例えば、作家などでも、スランプに陥ってしまって、くだらない低俗な文章しか書けなくなってしまった、という人もいるのかもしれない。そうしたときに、この妻のような優しく応援してくれる人が現れると、つい惚れてしまうのかも。

以下、5段階評価。

■今度は愛妻家(2010年日本)
ジャンル:邦画/ドラマ
ストーリー:★★
キャラクター:★★★★
意外性:★★
癒し:★★★★
音楽:★★★★
総合:★★★★