スキージーの選択。 | おおはしひろと

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今日も頑張ろう。

シルクスクリーン印刷の工場長。

大橋浩人です。

 

今日のブログは印刷技術のことなので、つまらなかったらスミマセン。

 

<外出先で、このブログを書いております。>

 

シルクスクリーン印刷には、不思議なことも多いと思っています。

 

昨日と今日で印刷した容器のデザインは、微細なドット(=点)の連続と、細線の文字が共存しているものでした。

 

ドットを表現するために、インクの希釈溶剤を多めに添加し、シルクスクリーンの製版のメッシュ(=網目)を粗めに、そして、スキージーの選択は、インクが多めに吐出される仕様のもの。

 

理詰めで、上記のような選択になります。

 

一方で、細線の文字を表現するためには、インクへの希釈溶剤は少なめの添加で、シルクスクリーンのメッシュは「やや細かめ」、スキージーの選択はインクの吐出が少ないものになります。

 

微細なドットと細線の文字という、その2種類の究極のデザインを表現するために、工夫が必要になります。

 

一番かんたんな工夫は、容器のデザイナーさんに交渉して、ドットの径を大きくして、「微細なドット」を「フツーのドット」に変更してもらうことです(笑)。

 

ただ、この変更を依頼するということは、自らに「2流の印刷屋」というレッテルを貼ることになります(泣)。弊社工場の実力が不足しているだけで、他の印刷工場では、フツーに印刷できる可能性がありますから。

 

<美しく印刷された細線の文字列>

 

<ドットの連続もフツーに表現できています>

 

そして、私自身の印刷屋としての沽券に関わる挑戦が始まります。

 

細線も、細かいドットも、両方を美しく表現できるセットを完成させて、量産を終えることができました。

 

添加剤を工夫したこともありますが、一番大きな変更点は、普段あまり使わないスキージーを使ってみたことです。

 

この「DYNA」のシリーズのスキージーは、弊社が普段使用している「CB」シリーズと比較して、スキージーの耐性が高く(=長持ちする)、色や表現の経時変化が少ないという利点と、インクの吐出量が多いという特徴があります。

 

<CB70による印刷。太い文字列(=不良?レベル)>

 

<太い文字列の割には、ドットはフツーの大きさです>

 

デフォルトでDYNAを使用している印刷工場も多いと思います。

 

ただ、このDYNAのスキージーを使いこなすには、少々のコツがありまして。

 

<今回使用したのはDYNA60>

 

このコツは、私もDYNAを導入した当初は、信じられなかったのですが、実際に使ってみると、そのコツを取り入れないと、なかなかうまく刷れないのでした。

 

そのコツとは、「量産が始まる前に、数本の練習用での印刷(=バカ刷り)をする」ということです。

 

シルクスクリーンの製版の孔に、インクをしっかりとなじませるために、結構な量の予備印刷が必要ということです。そして、孔にインクがなじむと、細線も細かい点も、シャープに印刷されます(驚)。

 

デフォルトをDYNAにするのも、当然「あり」だと思います。

 

CBシリーズのスキージーにも、長所があるので、それぞれをうまく使い分けることで、困難な印刷を克服していきたいものです。

 

明日も仕事をがんばろう。

 

 

毎日の仕事が、世界平和への一歩につながるように、日々精進して参ります。

 

皆さまも、ステキな一日をお過ごしください!

 

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「共に成長。共に幸せに。」

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