【BLASTの教育論】「内申点」について考えてみる | 「BLAST塾長日誌」

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こんにちは。Jukool BLASTの塾長、吉田憲司です。

 

久しぶりのブログアップとなります。

 

ふだんは、インスタグラムからのリンクばかりですので、じっくりと読みたい方にとっては物足りなかったですね。

 

「『内申点』について考えてみる」と題して、「BLASTの内申点論」となります。

 

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兵庫県の高校入試では、「内申点と当日の学力」との比率が「50:50」となっています。

 

つまり、入試当日までに、その半分はすでに決まっているということになります。

 

中学生たちにとって、内申点がほぼ決定するのが、年明けすぐのテストが終わった頃ではないでしょうか。

 

4月から中3がスタートして、10ヶ月ほどで、内申点は決定すると考えればいいかと思います。

 

今日は、この入試における内申点の実情についてではありません。

 

「内申点そのもの」についての考察を行おうと考えています。

 

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Jukool BLASTという私塾も、おかげさまで33年目となりました。

 

この間、実に多くの受験生を送り出してきました。

 

受験指導においても、おそらく、学校の先生方に勝るとも劣らないほどの経験を積んでいるのではと自負しています。

 

1988年から毎年、受験指導を欠かさず行っていますので、それぐらいの経験となっております。

 

今回の「内申点論」ですが、結論からいいますなら、「どうも内申点というものには不可解な部分が多い」ということになります。

 

一番すっきりと入試を完結させるなら、「当日の学力のみの一本勝負」これに尽きるかと思います。

 

アカデミズムと呼べる「主要5教科」での純粋な勝負です。

 

「内申点」には、5教科以外にも、実技4科であったり、授業態度、提出物、発表回数などが関係しているのでしょうから、私達からすると、完全に「ブラックボックス」化しているわけです。

 

そこには、数値化できる理論が存在はするのでしょうが、どうもファクターはそれだけではないように感じています。

 

特に、5教科は「4倍」して計算し、9教科は「7.5倍」して計算するあたりに、実技4科の先生方への「忖度」のようなものを感じてしまいます。

 

オカシナことを言っていたなら、笑って許していただきたいのですが、これは「非常に日本的な教育システム」だと考えています。

 

子どもを「国際学校」「アメリカ留学」で「高校、大学卒業、現地で就職」までやったのですが、いわゆる「実技4科」というのは、一切入試に関係はしていなかったかと思います。

 

理由は、「アカデミズムではない」ということです。

 

子どもたちの教育にとって必要ではあるけれど、入試に関係するような教科ではないという認識でしょうか。

 

おそらく日本では、「実技4科も何らかの数値が必要である、数値化した以上、入試にも関係させておきたい」ということなのかと、推測しています。

 

このあたりが、「実技4科の先生方への忖度」と書いた所以です。

 

あと、入試に入れておかないと、授業自体が成り立たない可能性もあります。入試に関係ないなら、「この授業(実技4科)は、〝休憩時間〟」と勘違いする学生も増えることでしょう。

 

そういう意味では、「BLASTの部活論」で書いたかどうかは忘れましたが、昭和時代に、校内暴力(学生のですよ)が激化したときに、学校が取った手段は「部活動に力を入れる」ということであったかと記憶していますが、それと似通っているかもしれません。

 

部活に力が入る、そもそもの理由は、「学生を不良化させない」ことも影響しているはずです。部活動に入れて、午後遅い時間を拘束し、体力を消耗させることで、不良化させないという手法です。

 

すみません、脱線しました。話をアメリカでの入試制度に戻します。

 

とはいうものの、「リーダーシップ」や「ボランティア」などの項目は、評価としては別にありましたので、全くの「お勉強」だけで入学が決まるというものでもありませんでしたが…。

 

そう考えるなら、日本の「内申点システム」というのは、お勉強以外での「人間性の尺度」のようなものをも要求しているのかとは感じました。

 

いうまでもなく、人間の内面に関する、「人間性」「人格力」「人としての信頼感」こういったものは重要です。

 

むしろ、社会に出てから大きく幅をきかすのが、こういった部分であるのはご存知の通りです。

 

そういう意味でいうなら、「内申点もあながち無駄ではない」とも思えます。

 

ただ、最初にも述べましたように、どこかに「不公平性」を感じてしまうのです。

 

もっと言うなら、先生方の「主観や好み」が大きく反映されているのではないかとも、感じたり、感じなかったり…。

 

学校での成績、その人格等と、塾生たちを見ていましても、同じ学校でも、首をかしげるような内申点が返ってくることもないわけではないのです。

 

BLASTでは、数値化できるのは「知性」だけであって、それ以外の「理性」であるとか「感性」であるとか「悟性」は、到底「数値化できない」と伝えてはいます。

 

しかし、塾生たちには、上の内容なども合わせて、次のように伝えるようにしています。

 

「『内申点』は、学校の先生から見た君たちの『人間力』であり『信頼感』の尺度であるかもしれない。塾長としては、このシステムは不完全だと思っている」

 

「ただし、入試システムとしては厳然とあるので、その中でどうすべきかは、一人一人に考えてほしい」

 

「子どもから大人への思春期という、不安定な時期に内申点のために『いい子ちゃん演じる』というのは頂けないが、自然体で振舞ったとしても信頼感を得られるようなみなさんでいてほしい」

 

つい最近も、こういったことを伝えました。

 

BLASTでは、10年近く前より、「内申点アップ講座」という動画を使った講座も行っています。この講座を受けると、今までの自分の態度を反省するきっかけともなります。

 

内申点については、さまざまに考えることも多いものなのです。

 

ここでいろいろ述べていても、始まらない部分もあります。現存する、システムはシステムとして、その中をどうやって泳ぎ切るか、こういった部分も、教えていかなければいけないのだろうなと感じています。

 

 

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