日本傷痍軍人会が解散式 会員の減少、高齢化で
2013/10/3 12:12
今日、日経が昼に速報で伝えた。両陛下、安倍晋三、衆参議長らが参列した。
現在急速に進行しつつある、ひとつの時代の終りを象徴する出来事だと思うので、短くコメントを残しておきたい。
日傷は「日中戦争や太平洋戦争で負傷したり病気になったりした元軍人らでつくる財団法人」だ。詳しくは検索をかけて調べてみて欲しい。
実は、報じられるまで不覚にも「日傷」という組織を知らなかった。否、知らないと思ってニュースを読んだ。
まだ入学して間もない頃だったのではないかと思う。ぼくは静岡の、今は統合され、なくなった青葉小学校へ学区外から通っていた。記憶をたぐり寄せると、おそらく登校の時、駿府公園外堀の北の入り口、草深橋のたもとに、5、6人だっただろうか、もっと多かったかもしれない。男の人たちが「ぼっ立って」いた。
ある人は腕がなく、別の人には足がなかった。その姿に衝撃を受けた。なにより彼らがただ立っているだけであったことが衝撃だった。申し訳ないが当時はそれだけだった。
以来、一度か二度、見かけたが、その後すっかり出会わなくなったから、いつのまにか忘れてしまっていたのだった。今日、ニュースを読み、傷痍軍人会の人たちではなかったかという直感とともに記憶が蘇った。
たぶん、ぼくらは彼らが街角に立ったことを直接目撃した記憶を持つ最後の世代なんだろう。
最近、靖国神社への参拝者が増えていると言う。特に若い世代が。しかし、靖国神社から届く知らせは、寄付が集まらないという逆さまの話だ。これまで靖国を支えてきたあまたの戦友会が次々に解散していっていることが原因だ。ぼくが会員になっている別の団体、『特攻隊戦没者慰霊顕彰会』も同じで、入会者より亡くなられる会員の方が多い。
特攻隊戦没者慰霊顕彰会は数年前に本部を靖国神社の遊就館に移しており、このまま会員数が減少すると、傷痍軍人会のように解散し、おそらく靖国神社に本部を置く趣旨の近い団体に吸収されていくことになる。
若い世代が靖国や先人の慰霊顕彰を担うというこの時代の使命を果たし損なうと、日本のために戦争を戦った人々の記憶、ひいては日本という国自体がその歴史とともに消失する。
ぼくは、高校時代、この歌をずっと、何かの予感とともに繰り返し、繰り返し聞いていた。
前夜(桃花鳥)
秋の例大祭がもうすぐだ。国が約束を違え彼らを忘れるとき、この国は滅ぶ。
たぶん、日本はそう遠くない将来になくなってしまうだろう。たぶん…