2004年の広島平和ミッションの記事を扱う前に、これに遡る2000年に、広島で行われた原水爆禁止世界大会で、中国人民平和軍縮協会が何を発言しているか見ておこう。
彼らの”平和団体”利用の戦略を覗かせる。
原水爆禁止2000年世界大会 中国人民平和軍縮協会 副書記長 牛強(ヌ・チャン)
抜粋。読みやすさを考慮し適宜改行した。
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・・・21世紀の到来を間近に迎え、中国人民平和軍縮協会を代表する私たちと、世界の国々の平和運動の代表者の方々がともに広島に集まり、このような年に一度の盛大な大会に出席し、核兵器の完全禁止と徹底した廃絶をアピールし、平和運動が直面する並々ならぬ任務について討論することは重要な意義を持っています。
・・・中国の核兵器開発は、特定の歴史的条件のもと、やむを得ず決定されたものです。この百年の間、中華民族はかつてない困難を経験し、度重なる外国の侵略とじゅうりんを受け、戦争の災難をなめ尽くしました。中華人民共和国成立後も戦争の脅威にみまわれ、度重なる核兵器の恐喝政策や成嚇を受けました。中国は生き残り、発展していく必要があり、ほかには選択の余地が無かったのです。中国がおこなった核兵器の開発、保有の量は少なく、完全に防衛の必要からくるものです。
中国の核兵器開発の歴史的背景に基づいて、中国は核軍縮問題において責任ある姿勢を終始取りつづけ、世界のために主要な貢献をおこなってきました。
第1に、中国は核兵器を保有した最初の日から、いかなる場合、いかなる状況のもとでも核兵器による先制攻撃はおこなわないと宣言してきました。また、非核保有国と非核地域に対し核兵器の使用もしくは威嚇をおこなわないことを無条件に誓約してきました。中国は世界で唯一、この約束を打ち出すとともに順守することを誓約した核兵器保有国です。
第2に、中国は、これまで国外に核兵器を配備したり、他国に核兵器を使用または威嚇したことはありません。
第3に、中国は核兵器の面では、これまで非常に自制した態度を取っており、軍拡競争に加わったことはありません。中国のおこなった核実験、核兵器は極めて限られたものです。
第4に、中国は関連諸国、地域が自らの協議と合意を基礎にして非核地帯を構築する取り組みに一貫して積極的な支持を表明するとともに非核地域条約締結国に対し無条件に安全保障を提供してきました。
第5に、中国は、一貫して核兵器の完全禁止・全面廃絶を積極的に支持してきました。中国の国防政策は専守防衛です。中国は覇権を求めず、拡張をせず、国外に軍隊を駐留せず、軍事同盟を結ばず、軍拡競争に参加せず、中国の軍事支出はずっと低レベルに留められています。実際、すべての核兵器保有国が中国と同様の政策を取っていたならば、今日の世界はまったく違った核軍縮の状況にあるでしょう。
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もちろん事実に反している。論理的にもおかしい。我々支那は核兵器を持って当然と世界に向かって宣言し、その説明に講演のかなりの部分を費やしている。また、温家宝が、来日したときNHKクローズアップ現代で国谷裕子に向かって語った支那共産党の主張と寸分違わぬ内容になっている(彼女も温家宝に向かって反論せず、話に聞き入った)。
同じ内容でも、講演者の肩書きが、もし「中国人民平和軍縮協会」ではなく「中国共産党中央委員会」だったら、発言を許しただろうか?
しかし実際は、「中国人民平和軍縮協会」は「中国共産党中央対外連絡部」の一機関であり、「中国共産党中央対外連絡部」は支那共産党最高機関「中国共産党中央委員会」に所属している。同じことなのだ。
原水禁世界大会は、支那共産党に核兵器所有正当化の弁明機会を与え、共産党プロパガンダの広報機関として使われたのである。
原水協 サイト内検索[中国人民平和軍縮協会]
この手の大会を開き続けることは、核廃絶の論理矛盾を世界に浸透、一般化させ、有害だ。これを聴く心ある人々は、核兵器削減の取組みを諦めたり、見放したりするだろう。
理想を掲げることは大事だが、集会を開いて「要らない」と言うことで核兵器がなくなるほど話は簡単ではない。
一般に左翼の思考は、自分たちに同調しない、核廃絶を叫ばない者は、(平和を実現する方策については、多くの人、それぞれが、その専門的な知識や立場を生かし、考え、努力しているにも関わらず、)「間違っている。戦争を礼賛している。危険だ」と考えてしまう。「白でなければ黒」という思考パターンは、“中間”や“曖昧さ”を許さないカルト宗教の特徴である。
左翼の「~要らない」集会は、自ら情報を取ることもできず、考えることが嫌いで、物事を単純にしか捉えられない、無責任な人たちによる、気持ちの悪い公開集団オナニーに堕している。彼らは自分たちの行為を信じて疑わず、社会への影響を顧みない。年を経るに従い成長するということがなく、思いついたら先に身体が動いてしまうという点で、頭の中身は中学生のままだ。そこに思想などと言えるようなものはない。
そしてまた、左翼はこの思考停止に乗じて繰り返し支那につけ込まれ、左翼集会は支那共産党プロパガンダ機関として確立されていくのだ。
原水爆禁止2013年世界大会
今年も8月3日から9日まで広島と長崎で行われる。