本日は、チャンネル桜が「チベット虐殺抗議!国民緊急行動」として、東京で抗議活動を行なった。この機に合わせ、チベットの虐殺の件に関し、広島県知事 湯崎英彦 氏に公開質問状を送った。
合わせて、中国総領事館の広島市への誘致を再考するよう、お願いした。
以下、全文。
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広島県知事 湯崎英彦 様
四川省でチベット人が中国の治安部隊の発砲を受け、死傷者を多数出している事件につき、四川省の友好県の知事として、どのようにお考えなのかをお知らせいただきたく、メールを認めております。
四川省におけるチベット人弾圧は最近始まったことではないとはいえ、昨年3月16日から今年にかけ、すでに16名が焼身、12人が死亡、報道によって多少の違いはあるものの、先月23日には、少なくとも3名が射殺(無差別発砲により6人死亡、数十人が負傷)との報道が届いています。
一例として、次のような報道もあります。
http://www.youtube.com/watch?v=x6UcyRaJrJE
焼身自殺は、当局によって繰り返される人権蹂躙、宗教的自由への侵害に対する抵抗でありほとんどが四川省で起きています。
広島は長い間四川省の友好県である上、人権尊重や国際平和に対して世界でも特別な存在であることを、毎年、国際社会に向かってアピールし続けてきました。知事は自ら、国際平和拠点ひろしま構想(Hiroshima for Global Peace Plan )を公開されています。
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/48452.pdf
さらに長年の友好関係に加え、知事は昨年2011年8月23日に四川省人民政府省長 蒋 巨峰と6分野について経済協力協定を締結してこられ、四川省との関係には浅からぬものがあると理解しています。
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/77/economicagreement.html
四川省内で起きている殺傷、人権蹂躙につき、四川省と長年友好関係にある友人、また国際平和拠点の長、広島県知事として何か声明を発表する予定はありますか?あるいは県議会で何かを決議する可能性はありますか?
もしなければ、一県民としての私の個人的なお願いですが、四川省と国際社会に向け、機を逃さず、何かを語っていただきたく思っています。
これに関連し、もう一つお願いがあります。
やはり昨年2011年8月25日、知事は広島市副市長とともに、重慶市共産党委員会の薄熙来書記に、広島市への中国総領事館誘致を要望されていらっしゃいますね?
広島ではほとんど話題に上ることもありませんが、四川省は省都の成都を中心として、核兵器・原子力施設が多数存在しています。軍事用核施設として、わかっているだけで中国工程物理研究院(綿陽)、ウラン濃縮(ガス拡散法)施設(和平)、ウラン濃縮(遠心分離法)施設(漢中)、プルトニウム生産用原子炉再処理施設(広元)、再処理(プルトニウム生産)施設(宜賓)などがあります。また中国共産党人民解放軍系の軍需メーカーが非常に多い土地で、たとえば、昨年墜落した試験飛行中の戦闘機 殲滅10Bは、四川省の成都飛機工業が開発中のものでした。
重慶では、国民党政府時代に建設された陸戦兵器、主として大砲・機関銃・小銃と砲弾・銃弾を生産する工場、長江に沿って水上艦艇、潜水艦などを建造する造船所、船舶用エンジン、部品、計器などを製作する工場、これらの企業に関連して、重慶鉄鋼公司、重慶特殊鋼公司が拡張され、関連企業が新しく建設され、既存の企業が拡張中です。
四川省、および広島市の友好姉妹都市重慶は、いずれも、現在地球上で最も活発に核兵器開発を含む軍需産業を押し進めている地域です。そもそもこのような地域と仲良くしていること自体、「核兵器廃絶に関する広島県宣言」と相容れない状態になっているのではないでしょうか?
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/232/1168580705552.html
現在中国は、アジアで軍事的領土拡張を急速に進め、他国と度々紛争を起こす国となっております。その国内、吉林省通化基地から向けられている核ミサイルの照準は広島呉基地にも向けられており、しかもその核弾頭は、県の友好省 四川省で製造されている可能性を否定できないのです。
さらに、中国総領事館誘致に最も可能性がある二葉の里再開発地区から、海上自衛隊呉基地へは車でわずか30分の距離です。国家安全保障上重大な問題があると思われないでしょうか?
先月、人民日報に次のような記事が載りました。別の雑誌に掲載されたものが人民日報に転載されたもののようです。中国人記者が電車で呉に入り「軍港近くの小山から港内を眺め」記事を書き発表しています。
http://j.people.com.cn/94474/7701637.html
実際には記事に載せられていない情報をも収集していることは疑いなく、これが人民解放軍によるスパイ工作であれば、調査をしたこと自体、このように公表されることはないでしょう。
日本国内における総領事館による広大な土地所有は、名古屋、新潟でみられているように地域住民の激しい反対により実現に至っていません。名古屋では市長も反対の立場であり、仙台では、前市長が総領事館誘致そのものに反対を表明しています。
これは現在進めて良い政策ではありません。どうか、中国総領事館を広島市に誘致することは考え直してください。お願いします。
このメールの内容は、私の開設しているブログに掲載し、広島県知事に対する公開質問状の形に致します。重要政策の根幹に関わる質問をしているという認識でおりますので、いただいた回答は省略せず、全文をブログに掲載し、読者と共有したいと考えています。しかし、個人的に差し上げたメールに対する回答であり、公開しないで欲しい旨、一言付け加えていただければ、いただいたお返事を全文公開するようなことは致しません。その場合、私の方で短く、簡潔に要約したものを読者にお伝え致します。
以上2点につき、どうかお返事をいただけますよう重ねてお願い申し上げます。県民の意見であると寛大に受け止めていただき、失礼が多々ありますこと、ご容赦ください。湯崎知事のあらゆる政策が広島県民のためになり、後世、多くの人々から英明な県知事として振り返られるよう心から祈念しております。
住所
氏名
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