1双方同数になるよう配慮された設置
双方同数設置は相互主義だ、などと思いこまされてはいけない。
これは罠である。
相手国に幾つの領事館を置くかということと相互主義とは何の関係もない。1対1はただの慣例で、契約事ではない。外務官僚や政治家がこの”原則”に従い、今後も「お互い、あちらに建てたらこちらにも」建てなければならないという強迫観念に捕われるとしたら、たいへんなことになってしまう。
人の行き来が活発になるまま無規律に作り続け、仮に中国大陸全土に50個総領事館を建ててしまうようなことにもなると、日本には一県1中国総領事館の設置が義務づけられてしまう。これではまるで県庁だ。おかしいことは自明である。
中国の総人口は13億とも14億とも言われ、日本の10倍以上、国土は25倍以上。おまけに日本の方が圧倒的に交通インフラが整備されている。国土が小さい上に交通インフラが整備されていたら、最寄りの領事館へ行くのは楽だ。国土が25倍なら、単純に領事館の数は25対1でも良いと思うが、実際はすでに6つある。
二国間で国交を開く時点では、相手がどんな国であろうと、ひとつずつ設けていくのが自然だが、ある程度数が揃ってきたら、今度は、双方の国の、国土の広さ、人口、経済規模、交通の便、さらに政治体制の違い、国益損失の可能性などを慎重に考慮した上で、適正な数を算定しなければならない。国として算定基準を持っていなくてはならない。あたかも安全保障上の問題が、そこにまったく存在しないかのように振る舞うのは愚かなのである。
外務省は、
「日本は中国国内に設置しないとすぐに邦人を助けに行くこともできないし、最寄りの領事館へ行くのに飛行機に乗っていかなければならないような不便は解消したいから、もっとたくさん建てさせてもらうが、日本にはもう十分だから建てないでくれ。」
とはっきり言うべきなのである。
これで、大連出張駐在官事務所を総領事館に格上げしても、日本には中国総領事館は増えない。
「総領事館の日本国内への設置には日本国の同意が、その所在地、領事管轄区域等の決定には日本国の承認が必要」である。これは決まりだ。
広島が何と言おうと、共産党が何と言おうと、外務省がダメだと言えば良いことなのである。断った実績があるではないか(沖縄)。今度はその時よりも2つも総領事館が増えて6つになっている。「もう要りませんよ」と言っても少しもおかしくない。
さて、外務省をどう動かすかという難しい問題は残るが、総領事館誘致問題の解決の糸口が少し見えてきたのではないだろうか?
外務省が NO! と言った場合、実際には「じゃあ、うちの方にも設置させない。」と相手は言ってくるだろう。
それで結構だ。というより、その言葉を引き出せたならば日本の勝ちだ。
大切なことは、中国の共産党政権が倒れ、政体が変わって民主化するまで、日本の国土を保全すること。日本の土地をやらないということが重要なのだ。それまでペンディング、言い方を変えれば「無期限延期」の状態にしておけたらそれで十分だ。
「今は国民の反対が大きく、とてもそういう時期じゃないんだ、わかってくれよ。無理なんだよ。」という日本外務省の言い訳が、説得力を持って共産党に受け止められるぐらい、国民の反対運動が大きくなればいいんじゃなイカ?