研修や講義の目的は、
受講者の方々が物質的にも精神的にも豊かになっていただくこと。
本来は、ご自身で気づき改善していくことを自らできるようサポートすること。
しかし、頑なに自己防衛にはいるひともいる。
その場合は、
①I メッセージで伝える
②事実を伝える(時には感情をも伝える)
③相手には相手の選択がある
④心から相手の真我を信じる
この4点を気を付けて伝えるようにする。
そんなことを前回書きました。
では、①~④をもう少し詳しく書いてみたいと思います。
例えば、上司との人間関係が構築できないことで悩んでいる人がいたとします。
うまくいかない原因を尋ねてみますと、
「自分たちの意見は全く聞き入れず、常に自分の意見を押し付けてくる」
ことに不満があるとのこと。
従来であれば、ご自身が(上司とはこうあるべきという)観念や思い込みに
気づき、そこまで人間ができている人は現実いないということを受け容れる。
これを順序だててサポートしていくことになります。
(個の面談では、時間を取って気づきを促すサポートができますが、
研修や講義では、それは出来ません)
しかし、頑なに自己防衛に入る人はこれができません。
現実を受け容れられないのです。
そのときは、上記①~④を行います。
①私は、こう思う(私にも偏りがあるが、が前提)。
②自分自身の問題という認識をせずに責任転嫁することで、
いつまでたっても自立(律)できないことが心配でなりません。
③私の意見に対してどう思われますか?
④(言葉ではなく心の置き所として)この人の中に必ず、この問題を解決できる答えがあることを信じながら①~③を伝える。
当然、これを伝えることにより様々な反応(反発、落胆、反省等)があります。
③の相手には相手の選択がありますので、その反応を見ながら、
①~③を繰り返していきます。
新たな視点を提供することにより、受講者は最初は戸惑います。
解決まで至らないケースもあります。
ただ、一石を投じることは、その人のその後の人生に何かに影響を与えるはずです。
どうしてそう思うのか?
私がそうだったからです。
昔言われたこと。
そのときは受け容れることができませんでした。
しかし、時間が経ち、様々な経験を通して、昔言われたことが
よくわかる瞬間があります。
そのときに思うことは、・・・・・。
言ってくれた人は、本当に私のことを思って言ってくださったんだ。
後悔と感謝の気持ちが同時に湧きあがります。
こうやってたくさんの人とのご縁を蔑ろにしてきたわけです。
そうなってほしくない!
言いたいことは、きちんと伝えていく。
そういう想いの裏側には、そういう背景があるのです。