人間は、頭を打たなくてはわからないことがたくさんあります。
たくさんの痛い想いをしてきた私は、そのことを痛感します。
若い頃の私は劣等感の塊だったため、何よりも失敗するのが嫌でした。
失敗してしまうと、更に劣等感が増し、自分を支えれなくなって
しまうと思い込んでいましたから。
失敗しそうなことは、ついつい避けようとします。
うまくできそうなことだけしかやらないわけですから、人間的
成長を感じなくなってしまいます。
また、ミスをしたとしても、まず考えるのは自分の正当化。
あるいは、人や環境のせいにすることばかり。
周りには味方がいなくなり、自分のことは自分で守らないと
いけなくなりますから、ますます気持ち的に孤独になっていったものです。
人間の喜びは、自分が成長できているという実感です。
あとは、良い仲間に恵まれることです。
私は強い劣等感があったため、ミスを恐れ、この喜びを体験
することが少なかったのです。
今から思えば、実に勿体ない!
昨日書きました、日本ラグビーをトップ10に入るところまで
押し上げたエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は、敢えて、ミスを
させる練習を密に行います。
ミスから学ぶことは多いです。
ミスがミスに終わらないためには、ミスの経験が多ければ多い
ほど、その対処法も体験の中で学んでいきます。
そして、いつ何時起こるかもわからないミスを、皆でカバーして
いく力が自然と身についていくのです。
日本が主にやっている教育は、ミスをしないことが前提とされています。
スポーツの練習でも、ミスをしないような練習を繰り返し行っています。
この指導法が、何か問題が起こった時の対処法がわからいため、
自分を正当化し、人や環境のせいにしてしまう、ひとつの要因の
ような気がしてなりません。
ミスが起こった時の対処法は、ミスからしか学べません。
ミスを起こさない方法なんてないのですから。
本当の教育とは、敢えてミスをさせ、そのミスを次にどう活かすか?
そのミスをミスに終わらせないためにどうするか?
周りのミスを自分がどうカバーしていくか?
そういうことを考えていくことも大切かと思うのです。