ZOPAとBATNA | コンサルサルのぶろぐ-思考、読書、雑感などを語る

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先週、今週と社内外で交渉技法が必要で改めてZOPAとBATNAを意識しながらコミュニケーションしました。


**BATNA** と **ZOPA** は交渉の分野でよく使われる用語で、交渉者がより良い結果を得るための戦略を形成するのに役立ちます。


1. **BATNA(Best Alternative to a Negotiated Agreement)**:

   - BATNAは「交渉合意に至らなかった場合の最良の代替案」を意味します。

   - 交渉が決裂した場合に、交渉者が採用できる他の選択肢のことです。

   - 交渉者が自分のBATNAを知ることは重要で、それによって交渉中にどれだけ強硬に出られるか、またいつ交渉から離脱すべきかを判断できます。


2. **ZOPA(Zone of Possible Agreement)**:

   - ZOPAは「合意可能領域」を意味し、交渉の双方が合意に達する可能性がある価格や条件の範囲を指します。

   - この領域は、買い手の支払意向が高い価格と、売り手の受け入れられる最低価格との間の範囲です。

   - ZOPAが存在する場合、合意に至る可能性がありますが、存在しない場合、合意は非常に困難です。


### 違いについて

- **BATNA** は交渉者が交渉が決裂した場合の代替プランを考えることで、交渉での自身の立場を強化します。

- **ZOPA** は双方にとって合意に至るための共通の地盤を探るもので、合意が可能な範囲を示します。


簡単に言うと、BATNAは「もし交渉がダメだったらどうするか」という計画Bを考えること、ZOPAは「どうやって合意に至るか」という合意の範囲を探ることです。どちらも交渉を進める上で重要な概念ですが、焦点が異なります。