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まよい道も、また楽し。その2  井上雄彦 最後のマンガ展




                       井上雄彦 最後のマンガ展  上野の森美術館



山種美術館を出て、今度は九段下から、地下鉄に乗りました。

いつも上野の美術館に行く時は、JRの出口からでて、

東京文化会館の横を通って行くので、

地下鉄を降りた後、少しまよってしまいーすぐ分かりましたが、   

エレベーターで上野の森美術館の横に出ました。

そこには、入場待ちの長い列が! しかも、若い人がほとんど。。。

何かと思ってみると、 「井上雄彦 最後のマンガ展」だったのです。

スラムダンクやバカボンドで有名ですよね。


「バガボンド」 「スラムダンク」を送り出したマンガ家 井上雄彦が、美術館の空間に挑む。
全館描き下ろし。100点以上におよぶ肉筆画で構成される、この時この場限りの空間マンガ。     

 2008年5月24日(土)~7月6日(日)まで       上野の森美術館 HPより  


チケットは,色々な種類があるみたいで、HPで確認した方がいいようです。

                         



入り口の近くには、こういうのもいくつか

展示されていました。


井上雄彦公式HPの、

最後のマンガ展の項目の中の

UENOというところをクリックすると、

マンガ展開催までの道のりを、スライド形式で

日を追って観ることが出来ます。

作者の思い、それを支える人々、会場の様子など、会期が近づくにつれ、

高まっていく思い、緊張感を感じる事ができます。



普段と違う道を歩いてみると、思わぬめぐり合わせもありますね!

                                                        

山種美術館展~大正から昭和へ



今回、この展覧会では、川端龍子の「鳴門」が展示されるので、

これを是非観たいと思いました。

「鳴門」は六曲一双の色鮮やかな屏風絵です。

縦1m85cm、幅はなんと8m38cmもあります!本当に大画面と言う形容が

ぴったりの作品で、まさに「健剛なる芸術」であり、その大胆な構図は、

群青の海を際立たせていました。

ただ、私が思っていたよりも、海の色の深さが感じられなかったような

気がします。

これは、きっと、この作品が、波のうねりの大胆さに示されるような、

龍子の豪放さの面を強く表したものだからでしょう。


その他の作品で、好きなものは・・・

上村松園の「蛍」は、着物の涼しげな青と優しさを湛えた微笑みが

印象的でした。

竹内栖鳳の「班猫」(重要文化財)は、ふさふさした毛が、

思わず触れたくなるような感じで、瞳の色に吸い込まれそう。

今村紫紅の「富士川」は河原の石と、川の流れの描写が、点と線で対照的で

雰囲気がでていました。

勿論、他にも素晴らしい作品がたくさんありました。


今回、展示されていませんでしたが、同じ山種美術館所蔵の作品で

奥村土牛の「吉野」、「鳴門」、

上村松篁 の「白孔雀」、「竹雪」  は観たいです。


この山種美術館は、2009年秋、渋谷区広尾(恵比寿駅より徒歩10分)に

移転し、新美術館が開館予定です。

まよい道も、また楽し。  その1



この建物は東京国立近代美術館 工芸館です。


先週、薬師寺展に行った日、前から行きたかった、

山種美術館へ先に行きました。

その時のこと、いつも美術展には必ず友達と行くのですが、

今回、最終日が迫っていて、日程が合わなかったため、

一人で行く事にしました。

山種美術館のHPの地図で見ると、九段下からとなっていましたが、

竹橋からも同じくらいの距離に見えたので、竹橋から行くことにしました。

しかし!歩けども、歩けども、見えず。出遭ったのが、この工芸館。

思わず、おー!!


旧近衛師団司令部で、重要文化財です。



美大生なのか、キャンバスを持って、スケッチに来ている学生が

何人かいました。



入り口のすぐ近くにある北白川宮能久親王の銅像。





  少し離れたところから。



遠目にも綺麗ですね。


さて、ここから、どう行ったらいいのか。地図と違う~(-"-;A

歩いていても、ちょっと不安。

犬の散歩をしている女の人に聞いて、ようやくひらめき電球

皇居の横をジョギングしている人も眺めつつ、



無事、山種美術館に到着したのでした。

薬師寺展~東京国立博物館・平成館 その2

薬師寺金堂内にお祀りされている薬師三尊像は、

中央に、薬師如来、向かって右側に日光菩薩。

左側に月光菩薩がお祀りされています。

今回、この日光菩薩立像、月光菩薩立像が揃って寺外で公開されるのは

薬師寺の歴史上初めてのことです。
しかも普段は光背があって、お背中を拝見することができないのですが、

今回、その光背がはずされ、360度からすぐ近くで

拝見できるようになっています。



今回の展示は

第一章 薬師寺伽藍を行く

第二章 草創期の薬師寺

第三章 玄奘三蔵と慈恩大師

第四章 国宝 吉祥天像      の四つのコーナーに分かれています。


出品されているいくつもの国宝、重要文化財の中で、やはり心を奪われたのは

日光菩薩立像と月光菩薩立像。そして、聖観音菩薩立像です。


この聖観音菩薩立像は、薬師寺では、御厨子の中にいらっしゃるため、

全体を拝見すること、かなわないのですが、

今回、やはり360度から観ることが出来ました。

聖観音菩薩立像が、遠目に見え始めてから、その神々しいお姿に、

思わす涙が・・・余りにも、美しいお姿、優しい目をしていらして、

衣も流れるような、柔らかい印象を受けました。

手をかざす人もいました。

仰ぎ見上げる私たち・・・

少しでも、そのお力を感じるかのように・・・

その慈しみを受けるがごとく・・・


ゆっくりとスロープを上がっていき、かなり高い位置から、

普段は見上げることしか出来ない日光菩薩、

月光菩薩のお顔を、正面から、少し見上げるだけの

感じではっきりと、拝見する事ができました。


日光菩薩は慈愛に満ちたまなざしで、優しい感じでありながら、力強く、    

月光菩薩は清らかなお目でいて、凛としたたたずまい。


スロープを降りて観た、側面、背面も、とても素晴らしいの一言!

全く、何もさえぎるものもなく、顔を近づけて観る事も可能な空間、

横顔の美しい事! 

観る角度によって、色々な表情を見せてくださいます。

ライトも、とても効果的でした。

日光菩薩は少し丸みを帯びたお背中で、力強く、

月光菩薩はりりしさ溢れるお背中です。

お衣も流れるがごとく、なめらかで、ふんわりと肩に、腕に、かかっています。


それぞれ、重心を片方の足にかけていることで、「静」よりは「動」を感じ、
柔らかさも出ていました。



かなり長い時間、ここに居ました。

限られた空間でありながら、

広い慈悲の世界が広がっていくようで、

幾多の人々がこうして見上げたことでしょう・・・

悠久の時を超え、今、ここに、こうして、私達のすぐそばに

いらっしゃる事が、ただ、ただ、感動で、

見つめるだけでした。



薬師寺展~東京国立博物館・平成館   その1




先日、薬師寺展を観に、東京国立博物館・平成館に行ってきました。

前から観たかったのですが、都合がつかず、のびのびになっていました。

期日が8日までなので、平日はすいていると思い、のん気に別の用をすませ、

上野に着いたのが、3時15分ごろでした。

ところが、博物館の入り口で目にしたものは・・・

100分待ちのプラカードを持つ係りの人!叫び

チケット売り場も混んでいました。


その瞬間、私の頭をすごいスピードでめぐったのは、

「100分待ったら、観て帰ると何時になるか、」

「はじめにこっちへ直行すればよかった。。。」

「改めて、出直すか」 「また来ても、もっと混んでるかも。。。」 などなど。

別の用で、歩き回り、足もくたくただったので、正直、どっと疲れました。


ちなみに、係りの人に聞いたら、平日の朝でも、開館前9時30分の時点で、

1000人余が並ぶとのこと!


どうしても観たかった私は並ぶ事にしました・・・





並んで、少し経ったころ。まだまだ先は長が~い列が。




手もちぶさたな私は、途中の建物でも撮ってみる。












  あっ! 月光菩薩のお姿。 

  これでも、なんだか嬉しい。

  あとどのくらい~


  





   

     


ようやく平成館の建物全体が見えるところまで来ましたが、

前の広場には何重にもの列が・・・

写真、中央の人たちは、すでに観て、外でゆっくりしている人。

左横に幾重もの列。

この時点でも、まだ1時間くらいしょぼん


結局、2時間くらい待って、入れたのは5時30分頃でした。

8日の最終日まで、夜の8時まで(入館は7時30分まで)開館するそうです。

6月4日で、入場者は70万人に達したそうです。

この調子だと、7日、8日は大変なことになりそうです。


さあ、憧れの日光菩薩、月光菩薩のところへ  

                        

                                 つづく