薬師寺展~東京国立博物館・平成館 その2
薬師寺金堂内にお祀りされている薬師三尊像は、
中央に、薬師如来、向かって右側に日光菩薩。
左側に月光菩薩がお祀りされています。
今回、この日光菩薩立像、月光菩薩立像が揃って寺外で公開されるのは
薬師寺の歴史上初めてのことです。
しかも普段は光背があって、お背中を拝見することができないのですが、
今回、その光背がはずされ、360度からすぐ近くで
拝見できるようになっています。
今回の展示は
第一章 薬師寺伽藍を行く
第二章 草創期の薬師寺
第三章 玄奘三蔵と慈恩大師
第四章 国宝 吉祥天像 の四つのコーナーに分かれています。
出品されているいくつもの国宝、重要文化財の中で、やはり心を奪われたのは
日光菩薩立像と月光菩薩立像。そして、聖観音菩薩立像です。
この聖観音菩薩立像は、薬師寺では、御厨子の中にいらっしゃるため、
全体を拝見すること、かなわないのですが、
今回、やはり360度から観ることが出来ました。
聖観音菩薩立像が、遠目に見え始めてから、その神々しいお姿に、
思わす涙が・・・余りにも、美しいお姿、優しい目をしていらして、
衣も流れるような、柔らかい印象を受けました。
手をかざす人もいました。
仰ぎ見上げる私たち・・・
少しでも、そのお力を感じるかのように・・・
その慈しみを受けるがごとく・・・
ゆっくりとスロープを上がっていき、かなり高い位置から、
普段は見上げることしか出来ない日光菩薩、
月光菩薩のお顔を、正面から、少し見上げるだけの
感じではっきりと、拝見する事ができました。
日光菩薩は慈愛に満ちたまなざしで、優しい感じでありながら、力強く、
月光菩薩は清らかなお目でいて、凛としたたたずまい。
スロープを降りて観た、側面、背面も、とても素晴らしいの一言!
全く、何もさえぎるものもなく、顔を近づけて観る事も可能な空間、
横顔の美しい事!
観る角度によって、色々な表情を見せてくださいます。
ライトも、とても効果的でした。
日光菩薩は少し丸みを帯びたお背中で、力強く、
月光菩薩はりりしさ溢れるお背中です。
お衣も流れるがごとく、なめらかで、ふんわりと肩に、腕に、かかっています。
それぞれ、重心を片方の足にかけていることで、「静」よりは「動」を感じ、
柔らかさも出ていました。
かなり長い時間、ここに居ました。
限られた空間でありながら、
広い慈悲の世界が広がっていくようで、
幾多の人々がこうして見上げたことでしょう・・・
悠久の時を超え、今、ここに、こうして、私達のすぐそばに
いらっしゃる事が、ただ、ただ、感動で、
見つめるだけでした。
