四重奏メンバー4人のドキュメンタリー映画「カルテットという名の青春」。国内では高い評価を得ていた若い演奏家たち。彼らが世界の頂点を目指すようすを追う記録映画。
しかし、自信満々の彼らはヨーロッパの音楽に直に触れて、その自信が揺らぐ。果たして、彼らのカルテットはどんな道を歩むのか。
「カルテットという名の青春」★★★★☆
音楽家のドキュメンタリー映画で泣けるなんて思わなかった。涙腺が緩んだのは、カルテットのリーダー的存在の植村太郎の苦悩する姿。
音楽家一家に育った太郎は幼い頃からバイオリンを弾くことは自然なことだった。子供の時から天才だった太郎が音楽に悩むことはなかった。
しかし、ヨーロッパにわたりレッスンを受けると、テクニックだけではダメだと厳しく指導される。
これまでは、そのテクニックが評価されてきたのに、それではエモーションがないと酷評される。何度も何度も弾いても「音符ではなく、心で弾け」と言われる。
頭ではわかっていても、そのエモーションを表現できない。剛を煮やした先生が見本を示す。そのパッションあふれる音楽に涙を流す若き天才。
ああ芸術とは、これほど厳しく、美しいものだと思った。
映画の元になっているのは2011年にBS朝日で放映された番組。ドキュメンタリーは2008年から11年までを追っている。
映画のラストにはそれから15年経った彼らの今が知らされる。
それぞれが音楽家として、確固たる活躍をしている。映画では、この11年の演奏を最後に4人で演奏していないと伝えられる。
しかし、この4月に再びカルテットが再結集。東京文化会館でコンサートが行われる。
クラシック音楽の深さを再認識させられた。普段は目にしない、でも、ずっと気になっていた音楽家の私生活を知ることが出来たのも、クラシック音楽好きとしては興味深かった。





















































