26年スクリーンで観た映画143「アダムの原罪」映画祭の雄、ダルデンヌ兄弟の製作映画 | con-satoのブログ

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 世界中の映画祭で賞を総なめしているベルギーの巨匠ダルデンヌ兄弟。彼らが製作に参加した映画「アダムの原罪」。


 描かれるのはベルギーの小児病棟の一夜。主人公は看護師のルーシー。彼女は小児病棟の患者アダムの世話をしている。

 

 そのアダムには母親のレベッカが付き添っている。アダムの入院の原因は母親の過保護。キチンとした食事をさせないので、アダムの骨がもろくなっている。

 

 今回の入院も、それが原因の骨折。病院側がこの母親と子供を隔離しようとするが、母親が聞き入れない。


 しかし、そのままにすると子供の健康問題に発展する。看護婦のルーシーは母親を説得しようとするが。



「アダムの原罪」★★★☆☆

 

 市井というより、貧困層の現実を、いつも映画のテーマにしているタルデンヌ兄弟。


 この映画も、彼らの映画的な展開。でも、何かが違う。タルデンヌ映画は、困窮者の現状を描くけど、そこには複層的な描写がある。

 

 その点、この映画の構成は平面的。離婚され養育権は握ったけど、子育てできない、自立できない母親。それだけに狂信的なふるまいになる。

 

 看護婦が子供のために食事をさせようとすると、それを阻む。ギブスがあるので入浴はさせないようにといわれているのにシャワーを浴びさせ、ギブスがビショ濡れ。

 

 ことごとく「してはいけない」といわれることを「子供のためにしている」と勝手な理屈を繰り返す。


 映画では、主人公の看護婦は、それでも彼女を庇う。観ていて少しイラっとした。

 

 最後、少しだけ明るい未来が見えそうなのが救い。


 病院ものでは、この映画と構図がまったく同じスイス映画の秀作「ナースコール」があったので、その点でもマイナス。