フジテレビの朝の情報番組「とくだね!」で、司会者とコメンテーターの関係だった小倉智昭と古市憲寿の新書インタビュー集「本音」。
何度目かのがん治療で、死線をさまよいながらも、命を取り留めた時に行われたインタビュー。同じ番組で共演したからこそ見えた小倉智昭の素顔。
世間に誤解されていると思った古市がインタビューすることで、本当の小倉を伝えたいと思って企画された新書。結果的には小倉智昭の遺言的な内容になった。この本で見えるリアルな小倉智昭。
自分にとっては彼の帯番組のラジオを聴いていたので、世間とは違う、彼の姿があると思っていた。
この本を読んで「やはり」と思った小倉智昭の「本音」。共感することが多かった。このインタビューが行われたのは長寿番組だった「とくだね!」が終了した後。
世間ではジャニーズの性被害問題が大きく伝えられていた時。ジャニーさんに対する見解も述べられている。
要点は、ジャニーさんがした行為は許せないけど、彼の功績は別。それを全て否定しまうのは違うのはないか?ということ。
このインタビューがあの騒動の最中に行われているので、これは小倉智昭の本音だと思う。
作品と人物はあくまでも別という考え。あの当時それを言えた人がどれほどいたか?今でも少数派なのではないか。
これは決して、若い時から、王道で売れていた人ではないからこその世の中への、ある種醒めた見方。
そういえば、昭和から平成に活躍した久米宏もみのもんたも決して、社会人になってから、すぐに放送界でスターになれた人ではない。
それなりに挫折があって、それを糧にした人。早くからフリーになった小倉智昭は30代でも、親に借金をして、サラ金に手を出し、電気はおろか、水道も停められた経験があるのだとか。
成功した姿しか世間は知らないので、そんな時期があって、それが成功への道になったのだと、この本で知った。
