テレビドラマの映画化「おい、ハンサム!」。吉田鋼太郎演じるお父さん一家のホームドラマ。MEGUMI演じる妻と娘3人(木南晴夏、佐久間由衣、武田玲奈)。娘たちは、それぞれ20代で、昭和でいえば「適齢期」なお年ごろ。そんな彼女たちの恋愛事情などが中心に描かれる。
「劇場版・おいハンサム!」★★★★☆
昭和だと茶の間で一家団欒がホームドラマのベースだった。でも、この物語は、昭和的なニュアンスを残しながらも、完全に令和のホームドラマになっているところが良い点。
吉田鋼太郎はタイトル通り(中味が)なかなかハンサムなオヤジ。そこが昭和との違い。頑固なんだけど、スマートなのだ。
外国人夫人を東京案内するシーン。神田界隈を散策する。朝ドラにも登場する「竹むら」「ぼたん」あたりを歩き「まつや」でそばを食べて、神保町「さぼうる」あたりを散策する。
実際にある東京の老舗有名店。その登場のさせ方に嫌味がない。このシーンが、この映画のテイストを象徴している。
MEGUMIは木南晴夏のママを演じるには、若いのに、すっかり母親になりきっている。娘三人の女優たちもいい。
テレビドラマの映画化作品の場合、スケールアップを装えばOKみたいなノリだけど、この映画はそんな作業もせず、淡々としている。その味わいが良い。