新作「ドライブアウェイ・ドールズ」弟イーサン、堂々のB級宣言がカッコいい | con-satoのブログ

con-satoのブログ

映画を中心にエンタメ、旅などを紹介しています。

 お兄さんのジョエルと弟イーサンのコンビで傑作映画を80年代から撮り続けてきたコーエン兄弟。84年の「ブラッド・シンプル」87年の「赤ちゃん泥棒」あたりまではインディペンデント映画の雄というような存在だった。

 しかし91年「バートン・フィンク」でカンヌ・パルムドールと監督賞を同時受賞。世界の第一線監督へと踊り出た。


 以降30年。96年の「ファーゴ」でアカデミー脚本賞受賞。(ジョエルの奥さんのフランシス・マクドーマンドは主演女優賞)2007年の「ノーカントリー」ではアカデミー作品賞、監督賞、脚色賞を受賞した。


 そんな兄弟監督、最近はそれぞれ単独で活躍。現在公開中の「ドライブアウェイ・ドールズ」は弟イーサンの単独監督作品。

 この映画、主人公はレズビアンの仲良し二人。恋人ではなく、友人関係。その二人で旅に出るという話。

 インタビューでイーサンは「明るいレズビアン映画を作りたかった」と作品の狙いを語っている。今回の作品の脚本は妻のトリシア・クックとの共同出筆。

 トリシアはイーサンの妻だけど、レズビアンを公言している。イーサンが彼女にプロポーズした時に「私レズビアンだから」と断ったそう。それでもイーサンは彼女と一緒にいたいと結婚を懇願したそう。

 今でも一緒に暮らしているけど、それぞれにパートナーもいるそうだ。今回の映画の主人公がレズビアンなのは、レスビアンの妻が書いた脚本だから。それを30年前に映画化しようとしたけど、当時では「明るい」レズビアン映画は無理だったろうと話す。

 イーサンは元々コーエン兄弟映画はB級だと思っていると語り、今回の映画もB級に徹したそうだ。それはわかる。いい意味で肩の力が抜けたB級のノリだった。先日亡くなったロジャー・コーマン映画のながれ。

 いいなイーサン・コーエン。好きです、このキャラ。