八代亜紀の死。紅白、レコ大、歌番組全盛期のシンボル。 | con-satoのブログ

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 八代亜紀が亡くなった。BSで冠の歌番組を持っているので、ついさっきまで歌っていたという印象だった。年末には番組は冠そのままに出演はお休みということだった。

 やはり突然と感じる。八代亜紀は紅白やレコ大など歌謡番組の全盛期の華やかなイメージ。紅白が80%、レコ大が50%近い視聴率を稼ぎ、大晦日に国民的な「行事」だった頃の演歌の大スター。

 先日、松山千春が紅白についてコメントをしていた。今年最低視聴率を記録した紅白。トリを取ったMISHAと福山雅治について「トリの格じゃないない」と言っている。ご本人はどんなに依頼されても「出ない」ということだけど、それでも紅白に関心があるのは昭和のエンタメに接している人なら同感だろう。

 個人的には80年代後半からコロナ前まで年越しは、ほとんど海外で過ごしていたので、紅白を見る機会がなかった。コロナになって海外に行く気持ちがなくなって、年末年始を日本で過ごしているけど、紅白を見ることはない。

 毎年のように見ていたのは八代亜紀が出ていた頃まで。大物なのに紅白に出れなくなったのは、芸能界のドンに嫌われているからだと言われていた。真偽のほどはわからないけど、20年連続出演していたのに落選した。そのウチ、トリを取ったのが3回。70年代80年代には紅白の顔のような存在だった。

 八代が出なくなった90年代後半から現在に至るまで、紅白は80%の視聴率は30%まで下がっている。演歌というジャンルは好きではないけど、歌手としての存在感は認める。


 八代亜紀はオーディション番組「全日本歌謡選手権」の出身。この番組からは五木ひろし、天童よしみなど紅白の常連歌手が出ている。船村徹、山口洋子など演歌の名曲を数多く作った人たちが審査員。中でも淡谷のり子の毒舌ぶりは評判になった。今、朝ドラで菊地凛子が演じている淡谷のり子。あの戦中の壮絶な体験が反骨の気質を育てただとドラマで再確認。

 演歌は嫌いと公言していた淡谷。八代亜紀が挨拶しても完無視だったそうだ。しかし、八代はめげずに何度も挨拶をする。可愛がっていた美川憲一には「あの子は根性ある」と影では褒めていたそうだ。

 映画ファンにとっての八代亜紀。吉永小百合との共演映画もあるけれど、この映画に尽きる。大晦日、倍賞千恵子の居酒屋で高倉健と二人で紅白を見るシーン。そこで流れる「舟唄」。