SIerの社長ブログ -4ページ目

プロジェクトマネージメントのポイント<前編>

プロジェクトマネージメントのポイントはたくさんあるのですが、
会社で特に大切にしているポイント2点を紹介します。


長いので今日は1つだけ。


1つめ:コミュニケーションを大切にする


 コミュニケーションがうまくいかないと、
 無理や無駄が発生したり、連携が遅くなったりして、
 ミスが増えたり、ミスの是正が遅くなったりします。


 個人が抱えがちな問題や課題を全体の問題・課題としてとらえて、
 メンバーで共有することが重要なのです。


 プロジェクトにおいて最も大切なのはコミュニケーションと定義しています。
 そしてこれはプロジェクトマネージメントの一般論どおりです。


 私が心がけていることを紹介します。


 ・どんな意見も尊重して受け止める

  以前のブログでも書きましたが、これはとても大事です。
  特に私についてなのですが、社長業をやっていると
  指示する一方になりがちといいます。
  肝に銘じる必要があるのだと思います。


 ・2度、3度同じことを聞かれても文句を言わない。

  これは以前の職場で教わりました。
  同じことを聞くなと言ってしまうと、質問する人は
  聞きにくくなってしまい、コミュニケーションがとれなくなります。

  2度、3度同じことを聞かれたら、文句を言う前に教え方を工夫する必要が
  あるのです。
  会社は全体で成果を目標にしているのであって、誰が良い、悪いを論じる
  集団ではないのですよね。


 ・自分で調べろと言い放たない。

  これについては、調べることの大切さと調べ方を教えるのが
  正しい答えですよね。


 今の社員数でコミュニケーションを円滑にするのは
 そう難しくはないのですが、今後の規模拡大に向けて、
 自然とコミュニケーションがとれる雰囲気や環境を
 作っていくことが大切なのだと思います。
 (ルールではなく、雰囲気・環境であるところがミソです。)


 次回はもう1つのポイントをご紹介します。


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トラブルのリカバリ

システム開発では、ミスの発見が早ければ早いほど少ない労力で

リカバリすることができます。


たとえば、設計のミスはその時にわかれば修正するだけですが、
プログラムを組んだ後では、プログラムを直す必要がありますし、
システムテスト中であれば、設計書の修正、プログラムの修正だけではなく、
テスト仕様書から見直す必要がでてきます。



ところで、最近実施したプロジェクトで、対応範囲の漏れという

大きなミスがありました。

しかも発見したのはテストの終盤です。

開発チームを拡大して、数日間ほどリカバリ作業を続けて、
先日キャッチアップが終わりました。
幸いなことに、全体スケジュールへの影響は回避することができました。


間違いが発覚した時に、その状況を説明しただけで、自発的にリカバリに
参加してくれたチーム全員に感謝の気持ちでいっぱいです。

トラブル中に不謹慎ではあるのですが、この会社は本当にいけると
信じることができた数日間でした。

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社長が退職しても成長を続ける会社を目指して

最初に
 私が退職を考えているわけではありません。念のため。


月並みかもしれませんが、社長がいなくなっても、
その基本理念が会社に息づいていて経営戦略を変えながらさらに成長を続ける。
私はそんな会社の構築を目標にしています。

(※一般にビジョナリーカンパニーと呼ぶそうです。)


現代の大企業はほとんどこれが当てはまっています。

会社を設立すると、企業を育てたいろいろな創設者の方の苦労が身にしみます。
正直なところ、会社の構築は、もう少しは簡単だと思っていました。
(大きな間違いでした。)


でも、いろいろな方から教えていただいた話を総合すると、
私はその本当の苦労はまだ理解していないようです。


今、会社は順調です。少々とは言え、設立から全期黒字決算にできていますし、
キャッシュフローにも適切な余裕を持たせることができています。
*** まだ経営的に倒産の危機にあったことがないのです。 ***


でも、会社は一度は倒産の危機に会うと聞きます。
優秀な経営者はこれを乗り切ってきているのですよね。



先日、経営についていろいろ相談に乗っていただいている顧問税理士の先生と

打ち合わせした時に、「自分の力に依存しない強い会社を作りたい」との話をしたのですが、
それには、一般に300名の規模が必要なのだそうです。


私はこの話を「社長抜きの力で回る会社は、ビジョンや仕掛け、強い体制が
確立できており、当然のように300名を超える体制ができている。」と
理解しました。


ちょっと思いつくだけでも、やることは山ほどありそうです。
・技術だけではなく、リーダーシップやマネージメントの教育に力を入れる。
・教育にあわせて、承認や権限委譲を適切に行い、体制を常に強化していく。
・会社ビジョンに磨きをかけ、社内に周知・理解してもらい賛同を得ていく。
・ガバナンスを強化し、一枚岩の強い会社を目指す。

 ※ガバナンスとは
  企業統治のことで、企業内の内部けん制の仕掛けや不正が起きない仕掛けを
  作ることです。


こうして並べてみると、ほとんど着手できていないことに気付きます。
私も現地点ですべてやり方がわかっている訳もなく、勉強していかなければなりません。


「経営者たるもの1日16時間は働いて当然。」と聞いたことがあるのですが、
きっとこのことを言っているのですよね。

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ダーツを趣味にしました。

仕事の話が続いたので、今日はプライベートな話を・・・


タイトルにあるとおり、2月ほど前からダーツを趣味にしました。
これのおかげで仕事人間から少しだけ脱皮できているかも知れません。


現在の腕前はCフライト(※1)です。
だんだん上手くなるのが楽しいですね。
上達ペースは遅いのですが気長にやろうと思います。


※1:フライトは腕前を示すレベルで、上級者から初心者まで、AA,A,BB,B,CC,Cの6段階なのだそうです。
  私の場合は目指せCCフライト!(笑)

ダーツボード

写真は自宅に設置したダーツボードです。
買ってからわかったのですが、ダーツボードは見た目が渋いです。

最初から皺や、色ムラがあって、単なる工業製品とは違う味わいがあります。
ボードに近づくとちょっとシンナー(?)の匂いが気になりますが、

それでも気に入っています。


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信頼関係の次は

先日IT系の仕事をしている方の交流会に参加してきました。


その交流会の中心にサーバー系に強い会社の社長の方と
そのコアメンバーとおぼしき2人の方がいらっしゃったのですが、
その時の3人はまさに家族のようでした。
求心力の高さに驚きです。


徳川家康の有名な言葉に
「家来には惚れさせねばならぬものよ」
があるそうですが、その社長の方は、まさにこれが実践できていると思える方でした。


私は(社員に対して)自分より事業に魅力を集めることばかり
考えていましたし、今後もそう変わらないと思います。


「信頼関係」はとても大切にしています。

私を含めて社内はけっこう仲良しでもあるのですが、
正直なところ「惚れさせる」は難しいなと思いつつ。。。


ここで思い出したのですが、1つやっていることがあります。
「どんな意見も尊重して受け止める」です。

 ※これは会社の会議ルールの1つにもなっています。
  「惚れさせる」ためにやっているわけではないのですけど。


どんなに忙しい時でも話を聞き流したりするなく、きちんと受け止める。
そんな当たり前のことが大切なのですよね。


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採用サイトの準備を始めました。

以前にこのブログで触れていますが、
ソリューションの開発を進めるために、メンバーの増員を行います。


その採用広告をどうするかなのですが、
今回は通常の専門業者が運営する転職サイトへの登録に加えて、
自社ホームページからリンクする自前の採用サイトを用意することにしました。


※5/17現在、上記2点ともに準備中で、求人広告の開始は5/28から、
 自社サイトはもう少し遅れてのスタートになる予定です。


自前の採用サイトを用意する目的はただ1つ。
求職者の方により深く会社を理解してもらうためです。

(参照される数自体は、専門業者が運営する転職サイトに比べて
 比較にならないくらい低いと思います。)


たとえば、面接時もそうです。

私が面接するときは、十分な会社説明から始めるようにしています。
会社の概要、何を目指してスタートしたのか、その理由は何か、
目指すところはどこなのか、今の会社の段階は・・・。


まず、会社を理解してもらわないことには、始まらないと思っているのです。


私たちの会社がやっていることは真にIT業界への挑戦です。
会社のことをよく知って十分イメージして頂いた上で、

一緒に挑戦したいと思う方に集まって頂くのが、
入社する新メンバーにも、会社にも、さらには私たちのお客様にも
望ましい大きなメリットがあると信じています。

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新事業の社内レビュー

本日、ソリューション展開の新事業プランの社内レビューを実施しました。

集まったのは6案。

自由参加としたにもかかわらず、忙しい中で案出しに参加したメンバーに
感謝しつつ、今の規模の会社としてはまずまずと評価しています。


※ソリューション案を出すのは、なかなか難しい仕事です。
 身の丈を考えた実効性のあるプランならなおさらです。


この先、案を絞り込みながらあれこれ考える期間、
つまりソリューションの詳細を定義する期間は
6月末までと期限を設定しました。


素案のブラッシュアップや、営業展開方法の検討など、
やることが目白押しではあるのですが、
近未来を考える事はなかなか悪くない仕事です。

====


ところで、ソリューション展開を加速するためにさらにメンバー数を増やします。
今日は、その求人広告制作のための取材を受けました。


求人広告を作るための取材の受け答えは、あまり得意ではないのですが、
今日来社頂いたご担当者の方には、会社の実態だけにとどまらず、
なぜかいろいろ「思い」も話せたと思います。
「引き出して頂いた。」が正直なところです。


ありがとうございました。いい求人広告を期待しています。


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ソリューション

今日はひとりさびしく休日出勤です。
でも、ひとりでいるオフィスはMy空間って感じで、居心地は悪くないですね。。。


さて、ソリューション展開の新事業プランの件、
私の案ができました。


プランを考えていると、次々膨らませたくなるのですが、
ひとりで先走っても仕方ないので、月曜日の社内プレゼンの地点までは
素案のレベルにとどめておくつもりです。


プランの内容は、テクニカルだけど、けっこう地味です。
ポイントは実効性ですからね。


会社の身の丈にあったソリューション提供で、
お客様メリットを最大化することが、今の当社の最上なのです。



ソリューションとは:

 端的に言えば「問題解決手段」のことです。
 プラン化して提案するタイプのビジネスになります。


 イメージしにくいですよね。具体的にはこんな感じです。
 (わかりやすさのためにポイントのみを説明します。)


 1.ソリューション提供者の準備
  ターゲットとする"問題"と"解決方法"を定義します。
  そして、問題解決のためのソフトウェアの基礎部分を用意したり、
  あらかじめ想定できる技術的な問題をすべてクリアにしたりします。


  目標は、短期間かつ低価格でのソリューション提供です。


 2.営業活動
  広告を使い営業活動を実施します。反響営業が基本です。
  (ターゲットの問題をもつ企業だけがお客様になり得るので
   飛び込み営業しても意味がありません。)


 3.お客様へのコンサルティング
  お客様から問題解決の相談を頂いたら、
  具体的な解決手法を検討するコンサルティングを実施します。


 4.カスタマイズ
  必要に応じて準備しておいたソリューションプランをカスタマイズします。
  ソフトウェアの基礎部分を使用したり修正したりしてシステムを構築します。


 5.提供・保守
  お客様に問題解決のためのシステムを提供し、必要に応じて保守・メンテナンスを行います。


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IT業界の常識に挑戦(後編)

設立当初からの会社の目標は「一流のSIerになること」です。


下請けから始める会社が多い中で、
私は厳しくても最初からSIerを指向して、元請けではじめることにしました。


元請けと下請けでは要求されることが全く異なります。
社員に、下請けをやりながら元請けのための教育をすることは難しいと考えたのです。



「小規模でもSIerは成立するのか。」が最大の課題になります。
成立すれば、より高いお客様メリットを提供することができます。


・単純に中間マージンを省くことができます。
 →価格メリットを提供できます。


・お客様先に常駐するスタイルだと、
 過去に開発したシステムの対応が難しくなりますが、
 自社内で開発するなら、後で発生するシステム変更にも無理なく、
 当初開発メンバーが担当できます。
 →メンテナンス要望にすばやく安価に対応。


でも、実際に難しい課題があります。
仕事の多い・少ないの波を乗り越えるのが大変なのです。

これは、絶妙な仕事量コントロールと頻繁なスケジュール調整でのみ
対応できる課題です。
結果的に私を含むマネージャの苦労は尽きないことになるのですが、
この苦労は買ってでもするべきものと考え、日々取り組むことにしました。


他にも経営の観点では、ピラミッド構造が生み出す
経営メリットを享受できないので、その分苦労も多くなります。
詳しくは別の機会に譲りますが、これは本当に大きいです。



けれども、社員からすれば仕事が面白くて仕方ない状態にできるのです。


・作業場所が自社。(一般には客先常駐が多いのです。)
・ソリューション展開などの事業へ参加できる。
・自分のスキルがいやおうにも高まっていく。
・お客様に直接サービスを提供できる喜びが得られる。


そうです。

当社のモデルでお客様メリットを追求すると、マネージャ、経営者は苦労しますが、
社員にもメリットが発生し、全体のパフォーマンスを高めることができるのです。


会社は社会の所有物であり、社会のためにあるべきだとよく言われます。
楽をして儲けることを第1目標にすると失敗するのもよく聞く当然の話です。


私はお客様視点の会社を目指しています。そして社員も大切です。


苦労を買って、IT業界の常識に挑戦することで、お客様メリットを追及し、
社員の幸せも確保するこの仕事が自分の任務だと思っています。


目標は一流のSIer構築です。挑戦は続きます。


お読み頂き、ありがとうございました。


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IT業界の常識に挑戦(前編)

IT業界の常識と、私がその常識に対して小規模SIerとして
どう挑戦しているかを前編と後編の2回に分けて紹介します。


IT業界はピラミッド構造になっていると言われます。

この場合のピラミッド構造とは1次請け、2次請け、3,4次請けの多段構造のことを指します。
では、まずそれぞれの一般的な特色から説明します。


1次請け(建設業でいればゼネコンに該当)
  メーカー、大手SIerなどのいくつかの会社が該当します。
  実力に加え、知名度も活用して大型案件を受注します。


  社員1人あたりの売上拡大のために、できるだけ下請けに発注するようにします。


  社員には上流工程とプロジェクト管理を担当させ、
  プログラミングはあまりしないことが一般的です。


2次請け
  1次請けの会社に次ぐポジションです。
  大企業でもこのポジションの会社は数多く存在します。


  契約単位はプロジェクトではありますが、売上はプロジェクト毎の
  人数×期間を実績で清算する契約が多く、その場合はリスクが少ない形態です。


  あとは1次請けが切り分けた大きな単位の機能に対して、
  一括で受注することも行われます。この場合の見積もり単位はプロジェクトです。


  実は経営的に最も成長力が確保でき、収益性・安全性にも富むポジションです。
  社員1人あたりの売上拡大のために、3次請けの会社から技術者を受け入れます。


  補足:1次請け、2次請けの両方を実行する会社も数多くあります。


3次請け・4次請け

  明示的な派遣業か、実質的に派遣業になっている会社が多いポジションです。
  営業活動は2次請けへの技術者のスキルシート送付です。


  売上は作業時間数で清算する契約がほとんどです。


  ここには人材を融通しあう図式があります。他社のスキルシートを受け取って、
  2次請けの会社に提案するのです。
  仕事をとった会社は、中間マージンで利益を得ます。


  参入障壁が低く、どう差別化するかが難しいポジションですが、
  人材を大切にすることで、定着率を高め、成長を図ることが基本となっています。


まさにピラミッド構造になっていることがおわかりになるかと思います。

ただし、この構造には問題があります。
お客様ではなく、作り手の理論で構成されていることです。
中間マージンが何重にも乗ってしまいます。


孫請け・ひ孫請けにまで及ぶこのピラミッド構造は
システム開発にとって本当に必要なのでしょうか。


(次回の後編では当社の挑戦を紹介します。)


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