『二風谷イタ』つくりかた手ぬぐい | アートブランドCOMOデザイナー・ミレイの仕事録

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日常の中で気軽に楽しめるアートを目指して様々なプロダクトデザインをしたり、イラストを描いたりしているミレイの仕事を綴ったブログです。

先日ブログで紹介させていただいた

『二風谷アットゥシ』つくりかた手ぬぐい。

 

こちらと同時進行で出来上がったもう一つの手ぬぐいが

『二風谷イタ』つくりかた手ぬぐい、です。

北海道に住んでいない方がどのくらいアイヌについて知っているのかがわかりませんが、北海道に住んでいる人たちは興味がない方でも目にした事があるんじゃないかな?と思うアイヌ紋様。

イタとは浅く平たい形状の木製のお盆で、この工芸品の最大の特徴は、モレウノカ(渦巻の形)、アイウㇱノカ(刺のある形)、シㇰノカ(目の形)、ラㇺラㇺノカ(ウロコ文様)などに代表されるアイヌ文様が、表の面全体に彫り込まれていることにあります。

 

このアイヌ紋様が、いざ描いてみると難しい!

アットゥシの時と同様、こちらもYouTubeで作家さんの手仕事を何度も何度も見ながらデザインを起こしていったのですが、

スラスラと流れるように描いているアイヌ紋様が、本当に描けなくて苦労しました。

参考にさせていただいた貝澤守さんの動画です。

 

こちらも手ぬぐいにするにあたって、

イラストは単純に、文字説明は少なく、でも正確に

というご指示があり。

 

アットゥシの時以上に、うーーーーーんってなりました。

一枚の板の上の作業で道具も彫刻刀のみ(種類は色々ありますが)、作業はものすごく細かい。

でも細かく説明イラストみたいになってはいけないから、どうしようかなーーーー‼︎と。

 

こういう考え中の時ってみんなどうやって考えているのかなーと思うんですが、私は結構ゴロゴロします。

寝っ転がって目を閉じて本当にゴロゴロ。左右に揺れながら考えていると、アイディアがふっと降りてくる、湧いてくる時があるんですよね。

3・4・5・6の工程を一つのアイヌ紋様の上で表現するっていうのを思い浮かんだ時は「これだ!」とワクワクしました。

かなり自信満々だったので、先方に提出する直前「これがダメだったら次のアイデアは出るんだろうか…」とちょっと不安になったのですが、無事に通過してホッとしました〜。

 

7・8のウロコ彫りというのが『二風谷イタ』の最大の特徴なので、ここの表現は監修の方にも見ていただき何度か修正を重ねて納得いただけるイラストに仕上がりました。

 

この手ぬぐいがアイヌ文化を知らなかった方にとって、興味を持ってもらうきっかけになれたら嬉しいなと思っています。

 

現在オンラインショップでの販売に向けて準備中だそうです。

販売がスタートしたら、こちらのブログでも案内します!