2023年のCMを総括! BRAND OF THE YEAR 2023 | 続きは、CMのあとすぐ!

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インターネットの企業サイトや、動画サイトにあるテレビCM動画を中心にご紹介しながら、CMや動画、CMソングについて、私独自の視点でいろいろと感想を述べているブログです。

私が、その年放送されたCMの年間ランキングとして毎年参考にしている、2022年度にテレビ放映され、最も好感度の高かったCMを決定する「BRAND OF THE YEAR 2023」が、今年も発表されました。

 

BRAND OF THE YEARも、今回で33回目となります。

 

BRAND OF THE YEARとは、CM総合研究所/CM DATABANK/CM INDEXの主催によるもので、一般から選んだ、モニター登録をしている首都圏在住の男女3000人が毎月回答する「月例CM好感度調査」を集計して決定するとともに、「CM好感度」や「ブランド使用意向度」などの指標を合わせ、 「CMブランディング評価」として総合順位を発表しています。

 

BRAND OF THE YEAR 2022のデータの使用について、CM総合研究所に問い合わせてみるのを諦めることにしました

 

2年ほど前まではBRAND OF THE YEARのデータ使用の際、「CM研究所調べ」と明記していればブログでも使用することができていました。

 

しかし去年は、この後リンクでご紹介のニュースリリースのPDFの最後に、「データ使用の際は事前のご連絡をお願いいたします」と明記されていたのでした。

 

そこで去年、この記事は12月31日に書いていることから、年明けにはなりますが、BRAND OF THE YEAR 2022のデータをいつものようにブログで使用していいかどうかについてCM総合研究所さんに問い合わせてみることにしたいと考えていましたが、諦めることにしました。

 

なぜなら、BRAND OF THE YEARを開催しているCM総合研究所のサイトにはお問い合わせフォームがあるのですが、対象については法人のみとなっていたからです。

 

しかもBRAND OF THE YEAR 2023のベスト10作品をオンラインでも視聴はできるのですが、対象となっていたのは法人のみで、個人は対象外となっていたからです。

 

考えてみれば、無料でCM記事を書いている私とは違い、BRAND OF THE YEAR 2023を開催するために、多くの時間と費用をかけているわけですからね。

 

そこで、これではメールで連絡したとしても無駄だと判断し、問い合わせするのを諦めることにしました。

 

したがいまして、去年に続き今後は毎年のBRAND OF THE YEARの発表はPDFファイルのみとさせていただくことにしたいと思います。

 

ちなみに、私が毎年BRAND OF THE YEARの記事を書くにあたり、参考にしているのは、下のリンクをクリックするとご覧になれるニュースリリースのPDFファイルです。

 

「BRAND OF THE YEAR 2023」ニュースリリース(PDF)

 

※上記したリンク先の情報はPDF形式となっています。

  閲覧するには、アドビシステムズ社のAdobe Reader(無料)が必要ですので、まだダウンロードされていない方は下のリンクをクリックして、ダウンロードしてからご覧になってくださいね。

 

Adobe Readerをダウンロードする

 

ちなみに、1位だけを発表しますと、auの「ココロ、おどるほうで。」篇がランクインしたことで、これて9連覇となっていました。

 

◆たった首都圏の男女3000人ごときのモニター調査で、あたかも日本全国民を代表しているかのごとくCMの好感度が決まっていることに少し腹が立つ

 

ここで、少し私のボヤキを聞いてください。

 

先ほど、BRAND OF THE YEARは一般から選んだモニター登録をしている首都圏在住の男女3000人が毎月回答する「月例CM好感度調査」を集計して決定するとともに、「CM好感度」や「ブランド使用意向度」などの指標を合わせ、 「CMブランディング評価」として総合順位を発表していますとご紹介しました。

 

私から言わせれば、もしたった首都圏の男女モニター3000人ごときで月刊CM好感度調査で発表しているとなれば。

 

しかもその結果が日本全国民を代表しているかのごとく発表されているとしたら、少し腹が立ってきます!

 

私としては、本当に日本国民の「CM好感度」や「ブランド使用意向度」などの指標を合わせ、 「CMブランディング評価」として総合順位を発表するのであれば、首都圏だけでなく、各都道府県に日本全国までモニターを広げなければ正確なデータにならないのではないかと思うからです。

 

しかも首都圏在住の3000人は、毎月モニターに協力することで、おそらくは謝礼のようなものが支払われているはず。

 

そう考えると、首都圏の一部の男女ばっかりいい思いをしているかのようで、かなり腹が立ってきたのでした。

 

それに、もしこれが日本全国で各47都道府県ごとに、たとえばそれぞれモニターが3000人いたとしたら、BRAND OF THE YEAR 2023におけるauのCM好感度の1位も変わっていたかもしていたかもしれませんからね。

 

◆私による2023年度のCMの動きを3つのキーワードで振り返ってみました

 

個人的なボヤキを聞いていただいたことで、ではここからは、いつものように私による2023年度のCMの動きについてまいりましょう。

 

今年は以下の3つのキーワードで振り返ってみたいと思います。

 

新型コロナウイルスが2類から5類に移行されたことで、マスクを外した表情をたくさんアピールしたCMが登場

今年は、今年の2023年5月8日のゴールデンウィーク明け。

 

ついにあの新型コロナウイルスが2類から5類へと移行されました!

 

これにより、新型コロナウイルスは季節性インフルエンザと同じ分類となり、それまで外出先では義務だったマスクの着用が、個人の判断に委られることになったのでした。

 

それを待っていたかのように、女性によるマスクを外した表情をピックアップしたCMが登場。

 

中でも代表的なのは、資生堂の「みんな、いい顔してる」というタイトルのCMで、

 

「そんなに大口開けて笑うんだ」

 

「そのときに頬がゆるむんだ」

 

「そんなときにへの字になるんだ」

 

の、石田ゆり子さんのナレーションとテロップのメッセージを通じて、

 

「3年間、様々な制約があったこそ、少しずつ自由を感じられる日々がうれしく思える」

 

「悩んでいても、前を向いていても、立ち止まっていても、踏み出していても、泣き合っていても、笑い合っていても、みんな、いい顔してる」

 

といったように、マスクを外した表情をCMとともにたくさんアピールしていたのでした。

 

●3DCMに続くか? メタバース空間CMが登場

3DCMとは、さすがにテレビでは見たことはなかったけれど、新宿駅西口方面にあるクロス新宿CMビジョンに代表されるような、立体的に見えるCMのことです。

 

たとえば下にご紹介の画像は、以前テレビでも紹介されたこともあり、私も最初テレビで見たときは驚いた巨大猫が飛び出す3DCMでした。

 

 

上の飛び出す猫がかなりのインパクトがあったことからか、クロス新宿ビジョンは、通称「猫ビジョン」と呼ばれているそうです。

 

その3DCMに続くCMとなるのか? と私が勝手に推測したのがメタバース空間CMです。

 

メタバース空間CMのきっかけとなったのは、ドライブレコーダー・レーダー探知機などのカー用品、バイク用品、ロボット、ゴルフ・スポーツ用品等を製造販売しているユピテルのメタバース空間「ユピメタ」のサイトで、羽衣6(シックス)というユニットの、霧島レイ、葵茶々、富士サクラという3人の女の子のうち、富士サクラがユピメタの案内役としてCMに登場。

 

メタバース空間では、ユピテルで販売している製品に触れたり、購入もできることをアピールしていました。

 

次に、NTTの「あなたと世界を変えていく。」メタバース篇のCMでは、綾瀬はるかさんがメタバースの空間に。

 

画像の一例としては次のようになっていました。

 

「あなたと世界を変えていく。」メタバース篇

 

内容は、綾瀬さんがアバターとなってメタバースにダイブ。

 

子供がタブレットで描いた絵が3Dアバターになったり、女性が描いたデザインがCGになって装飾。

 

男性が自宅でタブレットで作曲した楽曲が空間に流れはじめて、孫のダンス動画からスキャンした動きをアバターが真似るといった具合に、老若男女問わず誰もがクリエイターになり、好きなことや特技を持ち寄れる世界を描いていました。

 

あとメタバース空間CMでは、臨場感あふれる3D映像を楽しめるVR/MRヘッドセット「Meta Quest 3」もあり、出演していた男性がヘッドセットを付けたままでメタバースの空間で遊んでいるというCMもありました。

 

さあ、3DCMに続き、メタバースCMどうなっていくのか?

 

今後も注目していきたいと思います。


●知名度がない企業のCMに、有名芸能人が次々と出演

そして今年は、知名度がゼロに等しい企業であったにもかかわらず、有名芸能人が次々とCM出演していたという動きもありました。

 

一例を挙げてみると、

 

テレビJFEホールディングス株式会社

「サス鉄ナブル!JFE」篇

出演:サンドウィッチマン(伊達みきお・富澤たけし)

テレビニデック 

出演:川口春奈さん
 

テレビ日本製鉄

出演:川口春奈さん

 

テレビSCSK株式会社

「Suits」篇

出演:今田美桜さん

 

テレビEMシステムズ

「エンドロール」篇

林遺都さん

 

なぜ去年までは知名度がゼロに等しい企業だったのが、今年になって有名芸能人が出演のCMをオンエアできるようになったのかは、私が予想するに、約2年ほど前にテレビ朝日の全仏オープンゴルフの提供スポンサーのCMで初めて目にしたことがあった、VOYAGE GROUPと電通の共同事業として始動した運用型テレビCMサービス「TELECY(テレシー)」の存在があるのではないかと考えています。
 

というのも、テレシーは事業成長のためにテレビCMを活用してみたいと考えている企業に「最低100万円からの出稿が可能」という特性があるからです。

 

参考リンク

運用型テレビCMサービス | テレシー(TELECY)