今週の外為市場クロス円通貨は、15年ぶりの円高阻止
に向けて先週から注目されている日本政府、日銀からの
具体策が出現するのか、特に週前半がポイントになりそうだ。
菅首相は先週末27日に、過度な為替変動に対する介入の
実施を示唆すると同時に、週明けに白川方明日銀総裁に会い、
「機動的な金融政策の実施」を求める考えを表明。併せて
31日に追加経済対策の基本方針を決定する日程も公表し、
円高阻止に向けて強い意志を示した。白川日銀総裁も
アメリカでの金融シンポジウム参加から帰国を1日早め、
本日午前9時から臨時金融政策決定会合を行い、
午後2時半から会見を行う見通しだ。
追加の金融緩和実施の可能性は高まった。
一方アメリカの景気後退懸念は、先週末のバーナンキ
FRB議長の改めて景気の弱さを示した事に続き、
9月3日の米雇用統計に向けて、1日には米8月ADP雇用統計、
米8月ISM製造業景況指数、3日には米8月ISM非製造業
景況指数などが注目されそうだ。
発表数値によってはNYダウの下落からリスク回避の
円買いが強まる局面も考えられる。
26日欧米時間の外国為替市場において、米ドル円・クロス円
各通貨は方向感の乏しい展開となった。
週明けにかけて予定される白川日銀総裁・野田財相らの
海外出張を受け、本邦当局による円高対応に対する不透明感が
強まっており、ポジションを動かしにくい状況が続いている。
米ドル円は84円台半ばを中心に上下40銭程の狭いレンジ内での
推移で、予想以上の改善を示した新規失業保険申請件数
(予想:49.0万件、結果:47.3万件)に対する反応も限定的であった。
15年来の83円台を示現した24日以来、徐々に下値が切り上がっており、
回復基調を強めているようにも見えるが、心理的な節目となる85.00円を
確りと回復しないうちは下落リスクが遠のいたと見るには早計だろう。
目先は白川日銀総裁・野田財相と米・欧・中の通貨当局者の
会談内容、そして前述した85.00円付近の水準における攻防に注目
していきたい。
26日欧米時間の外国為替市場において、米ドル円は往って
来いの展開となった。
欧州時間中は、軟調な欧州株を背景としたリスク回避の円買いや、
弱い結果となった7月耐久財受注(予想:前月比3.0%、
結果:前月比0.3%)を嫌気した米ドル売りに押され84.03円まで
本日安値を更新した。
しかし、本邦当局による介入警戒感が強まっている状況では
下値も広がり難く、予想を大きく下回った7月新築住宅販売件数
(予想:33万件、結果:27.6万件)の発表後も値が崩れなかったことで、
以降は短期筋を中心に円ロングポジションを手仕舞う動きが進み、
NY時間終盤にかけては欧州時間中の下落分を取り戻す格好となった。
本邦当局者の円高対策への評価が定まらないうちは明確な方向感は
生まれ難く、目先も同様な推移が続く可能性が高そうだ。