今回、お見せした記憶の旅の最後を飾るのは、「一応」本ストーリーモードの主役の一人である、UBUことキャロル・ムーア・ロザリーの回想録。

あたモンを始めるきっかけともなった、お勝手ながらの二次創作の根本となったキャロルムーアの記憶の注釈と、そのあとがきを今日から数回に分けてお送りしていこうと思います。



~ムーア編の回想録は三部構成

今回のRecollection編でも一番の長編となったムーアの回想録は

1.学園編(子供時代)
2.ジェイソン・ウーからのクエスト編(十代半ば)
3.第二次ヒンメルンの龍災編(学園卒業後、十代後半頃)

から構成されており、学園のメンバーや王都で知り合った親友たち、そして神殿の盟友達に支えられながらムーアは成長していきます。

またムーア編をスタートするにあたって、この視点主の変更は作者にとってのプレイヤーチェンジであり、特に赤ちゃん時代の「ムーアview」は「Fallout 4」の冒頭をイメージしながら書き進めていたのを覚えています(笑)

ダークな情景の印象が強かったマモーナス編の邪眼視点と比べ、ムーア編は「完全UBUの一人称視点」による回想録ということもあり、彼女らしい明るいインパクトを与えられるような会話や少女ムーアの苦悩をそれまでのストーリーの描き方とはまた違った手法で表現できるよう意識しました。



~受け継がれていく同盟の意志

彼女の記憶の旅はマモーナス編の終了直後(日食の終わり)から「視点主を変えて」スタートします。

父アーロンによって救われた未来の小さな生命、キャロルムーアはカールとドリスにその生存を見守られながら、神殿内にいたことで災厄の被害から逃れることができた吾郎とおトキさんによって救出され、同じく生き残ったルチアを加えた三人の親代わりのあたたかい庇護のもと、そして「あんまんと共に」すくすくと健やかに育っていきます。雪崩の被害にあった白雪神殿もまた、吾郎たちの懸命な復興努力によって、その壮麗な姿を取り戻していき、前盟主アーロン・ロザリー時代を経て、また新たなメンバーを募っていきます。こうして盟主ムーア時代の黎明は彼女の成長と神殿の復興が並行しながら幕を開けていきます。


~ママとの約束~

ムーア編だけではなく、ストーリー本編において重要な手掛かりとなる記憶がRecollection No.5_06 ~ママとの約束~の回にて見つけることができます。

まだ幼いムーアは、ここで「見えないママ」の声を初めて聞くことができ、そして両親の命を奪った宿敵の名と、その対抗手段について聞かされます。
*「アースラの秘策」については前回のあとがきを参照

そしてムーアを母との再会へ導いた火竜こそ、彼女と同じくまだ幼いアポロンでした。

こうしてムーアは母の助言と宿敵の名前を胸に刻み、同時に芽生える復讐心を秘めたまま成長していきます。この決して忘れることのない幼き記憶がムーア編のテーマであり、彼女のジレンマとなって心に残り続けていくことになるのですが、それにはまだ少し時間が掛かり、記憶は学園編へと移っていきます。


~キャロルムーアとクエストとバッジ

ムーアは小さい頃から勝手にクエストを創作し、心の達成バッジを集めるのが趣味だったのですが、これはムーア編の裏テーマのひとつとなっています。ティーン編以降はバッジこそ集めるのはやめましたが、勝手な創作クエスト癖は時に本当のクエストとなり、彼女は頼れる仲間と共に次々と難題を解決していきます。


~ヴィルヘルムとキンババ

外街に設立されたオーロラ学園に通うことになったキャロルムーア(初登校時、そこでも興味本位から神殿エリアまで飛んできたアポロンの祝福も受けながら)は、そこで竹馬の友となるヴィルヘルムとキンババと出逢います。また登校前、キンババの父であるナジャンナから「いじめっ子」の存在を聞かされていたムーアは「いじめっ子を撃退せよ!!」というクエストを勝手に請け負い、生来の気性の荒さからヴィルヘルムと衝突し、登校初日で悪童の印象を周りに与えてしまいます。さらには「仮にも親代わりである」ルチアと嫌がるキンババと共にバールボーン家の拠点へ乗り込み(キャッスル潜入クエスト編)、ヴィルヘルムと(散々へんてこな競技で争った結果)、見事、和解に成功し、ここに外街悪ガキトリオが結成されるのでした(キンババの意思とは裏腹に)。


~盗見泥吉との出逢い

前述の「キャッスル潜入クエスト編」でムーアは、彼女達が暮らす大陸ではあまり見かけない山猫族の盗見泥吉と出会います。囚われの身となっていた泥吉はムーアによって檻から出され、自由の身となります。そしてすぐに彼女に恩返しをするのでしたが、その後、彼がどうなったのかはムーアも知らず、気がかりではあるようです。ムーア編ではこの後もMHWやMHW:Iの狩猟日記で登場したオトモダチが登場し、ムーアを支えていきます。彼ら「オトモダチとの絆」もまたムーア編の裏テーマのひとつでもあり、三章での奴隷解放運動にも繋がっていきます。そして現代編となる今後のストーリー本編で彼らオトモダチが「必ず」彼女を救いに駆けつけてくることもここに誓います照れ


~本当はもっと続けたかった子供時代

ヴィルヘルムとキンババを仲間に迎えたムーアの記憶は、その後、修学旅行編へと突入するのですが、そのあとがきについては、なぜなに★あたモン/あたモン世界でのロックラックと第一回修学旅行編のあとがきをご参照ください。

こうしてロックラックでの思い出深い修学旅行を経て、彼女の記憶は二章であるティーン編へと移行していくのですが、ノスタルジーな童心願望のあらわれなのでしょうか、個人的にはこの子供時代の一人称視点エピソードの手法が自分の中で完成系になるまで書き続けていたいという衝動にも駆られました。子供時代のムーアViewに映る「ちいちゃい手」が数々の出来事を起こしていく姿をずっと書いていたいなぁ・・って、ネバーエンディングなお話やエンドコンテンツのゲームみたいに時代に合わせたアップデートを繰り返しながら進んでいく創作物の真価というものもまた、なんとなく感じたりもしました(笑)どんなお話も「ちいちゃい子が勇気を振り絞って頑張る展開」というのは「とてもいいもの」なんですよね照れ


~シュレイドの不良少女と知的生命体種のリオレウス、アポロン

作者の思いれとは裏腹に見事「エモティーンな少女」へと成長したムーアの記憶は装備も一新、ロイヤル・アカデミーに「読書」をするために潜伏しているところからスタートし、公式設定において懐かしい書士隊の名前やあたモンオリジナル書士隊の一人であるガイウス(声だけの出演)も登場します。ここでは「義賊の噂」を耳にすることができ、その後、「激怒するロン(二つ名)」から逃れた彼女が四番街の「Antique shop NyaNya堂」のテラスにいることが確認でき、知らずのうちに母アースラが育たった場所に導かれていたことも分かります(奇しくもジーナ・ジラントもまた、この場所を好んでいたのもまた何かの因果なのでしょうか?ジェイソン・ウーの仮説に基づけば、ジーナはムーアの祖母ということになるのですが・・・)。

NyaNya堂にも新しいメンバーが加わっており、スカーフェイスというあだ名の屈強系メラルーが病気になってしまったアニャニャ・カーン二世に変わる窓口となって登場します。また、その記憶の時点での王都には、まだまだ偽札が出回っており、薬物も出回っていることから、彼らタラスクギルドの暗躍も感じることができます。

その後の記憶では二番街の通称「月明かりのスポットが素敵なレストラン」に移動したムーアが、同じく成長したキンババと落ち合い、彼の失恋の話とその相手の名前だけが登場します。そして「ヘッジスの水晶髑髏的な」クリスタルドクロを「常に」持っている山賊みたいな格好をしたヴィルヘルムも登場し、この時の彼がオヨネさんによる洗脳を受けていたことが分かり、彼女がバールボーン家にうまく取り入ることが出来ていたことも証明されています(これに関しては三章で語られる「シセの告白」を参照)。

ムーアは二人の悪友と共にかねてより気になっていた火竜の捜索クエストを開始します。そして彼らは知的生命体種のリオレウス、アポロンと遭遇し、すぐに意気投合します。そこでムーアは彼に狩猟の稽古をつけてもらうことを約束させます(彼女曰く、「火竜の説得クエスト達成」)。彼女の父アーロンが火竜と雌火竜(カールとドリス)に狩猟の基礎を教わったように、彼女もまたその子供であるアポロンと共に狩猟道を歩むのでした。


なんて今回のあとがきはここまで恐竜くん

次回は現在狩猟日記でも大活躍のシオン、そしてその相棒ニッキーとの回想録からスタートしたいと思います音符



みんなの激アツ一票でしっかり応援してほしいミャオ♪チュー

★次回の「Recollection編あとがき~PART5」は10/4(月)0時更新予定だミャ★


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