こんにちは
うつ、対人恐怖など心の悩みを克服するカウンセリングを行っている心理カウンセラーの吉田亮介です。
前回、メンタルブロック「感じてはいけない」に関連してリストカットについてお話しました。
その中で、こんな文章を書きました。
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誰にも理解してもらえない悲しみと絶望や、強い不安の中で「安心」を得るためにリストカットなどの自傷行為をすることがほとんどです。
ほとんどといったのは人間の心は単純ではありません。
リストカットした場合の心理は◯◯です。
と方程式のように決めることは出来ないからです。
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今回は、このことについて詳しくお話します。
僕の行っているカウンセリングは以前お話ししたように「問題解決型のカウンセリング」です。
その中でメンタルブロック(無意識の思い込み)というものがあるというお話をしています。
こういう環境で育つとこういうメンタルブロック(無意識の思い込み)が出来て、こんな症状が出ます。
こんな風に悩みをかなりパターン化しています。
前回のリストカットについても、こんな動機でやっていますとさも分かっている風に話しています。
そうなると中には、「私は違う!」「私はそんな単純ではない!!」と思う方もいるでしょう。
それはある意味では当然のこととも言えます。
パターン化するということは、枝葉はバサッサリ切り落とすということだからです。
それでもパターン化するのはなぜかといえば、パターン化することで、クライアントさんの悩みの本質を短時間で見抜いて、短期間に根本から解決することが可能になるからです。
ずっと悩み苦しんでいたい!という方は、ほとんどいないと思います。ごく稀に自らの罪を償うために十字架を背負いたい人というのはいますが、ほとんどの方はそうではないでしょう。
だからこそ、今、まさに悩み苦しんでいる人が一刻も早く悩み苦しみから解放されるサポートをしたいと思っています。
そのために、パターン化せずに、僕の経験値だけでやっていたら、一体どれだけの時間がかかるでしょうか。
20年後、30年後、せめて10年経てば多くの経験から少しは貢献できるカウンセラーになれるかもしれませんが、僕の成長に付き合わされて悩みが全然解決しないというクライアントさんが続出してしまうかもしれません。
パターン化というと言葉が軽くあまりいい印象がありませんが、結局のところ、偉大な精神科医、心理学者、先輩カウンセラーの、研究と経験と知恵を受け継ぐということです。
パターンというのは、そうした偉大な先輩方が、多くの症例にあたり、研究して、「共通した心理構造」を抽出したものだからです。
同時にそうした場合の、対応方法も「こうすればいい結果が出やすい」という風にいい意味でパターン化されます。そうして無形のデータベースとなっています。
僕自身、うつや対人恐怖、神経症などの経験がありますが、一方で、リストカットも摂食障害も経験したことがありません。
それでも、僕がこういった方々のお役に立てるのは、「生きることの苦しみ」「苦しみから抜け出したい」という深く悩み苦しんでいる方が共通して持っている想いへの共感があること。
そして、偉大な先達の経験と知恵を受け継ぐことが出来るからです。
もちろん、それでもパターン化は、本質を見誤る危険性がありますが、パターン化されているだけにそれがズレているかいないかもすぐに分かります。
そして、他のパターンに当てはまらないかと考えて行きます。
自分の知っているどのパターンにも当てはまらないなら、シンプルに、「この人の悩みをつくっているメンタルブロック(思い込み)は何だろうか?」と自分に問いかけながらじっくり話を伺っていきます。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」ともいいますが、パターンに当てはめるというのは言わば「敵を知る」ことです。
そうすることで、クライアントさんが「悩み苦しみ」を早期に解決することをお手伝いできるのです。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
心理カウンセラー 吉田亮介