こんにちは
心理カウンセラーの吉田亮介です。
前回まで問題解決型のカウンセリングとは?ということについてお話しました。
今回も実例を交えて、「通常のカウンセリング」と「問題解決型のカウンセリング」の違いについてお話したいと思います。
最近、「仕事で怒られると必要以上にヘコんでずっと尾を引いてしまうんです・・・。」という男性のクライアントさんがいらっしゃいました。
「通常のカウンセリング」だとどう対応するでしょうか?
先ずは話をじっくり聞くと思います。
それによって、この男性も、辛い気持ちが和らいで安心すると思います。
辛いけど、また、がんばろう!という気持ちになれるかもしれません。
カウンセラーによっては、ちょっとしたアドバイスをしたり、「怒られるということはそれだけ期待されていること!」というようなものの見方が変わるようなワークや質問をするかもしれませんね。
ですが、十中八九、また怒られたら同じようにヘコむでしょう。
なぜなら、そもそもちょっとしたアドバイスで改善するくらいならそんなに尾を引くようなこともないでしょう。
※もちろん、絶対ではありませんよ!
そして、通い続けることで徐々に凹み過ぎてしまうというのも改善していくかもしれません。
一方で、「問題解決型のカウンセリング」だとどうなるでしょうか?
まず、「仕事で怒られると必要以上にヘコんでずっと尾を引いてしまう」原因を探します。
それがどこから来ているものなのか?
先ず真っ先に疑うのはご両親です。
自信がない人は両親が厳しすぎることが多いです。
ですが、この方は、両親は優しかったとのこと。
次に、イジメなど自信を失うような大きな出来事を疑いました。
案の定と言っては何ですが、このクライアントさんは中学生時代にイジメに遭っていました。
念の為に、他にも可能性がないか探りましたが、どうもこのイジメが大きな原因のようでした。
次のステップとしては、この原因を取り除くということになります。
もちろん、過去は変えられませんが、認識を変えてもらうのです。
それならアドバイスとどう違うのか?という話になりますが、アドバイスをするのではなく、「感情処理」をします。
先ずイジメられた時の「恐怖」を感じて出してもらいます。
恐怖が体内に蓄積されてしまっているので、それを解放してもらうのです。
恐怖が取れるとその奥にある、「怒り」が出て来ます。
今度はそれを出してもらいます。
これがかなり重要です。
このクライアントさんは、本来、上司に腹を立てていたはずなのにそれが自分を責める方に怒りが向かっていたのです。
それで自分を内心、何度も何度も責めて、ダメージを2倍にも3倍にもしていたのです。
そして、最後に、「自分は悪くない」ということを確認してもらいました。
これも重要です。
なぜなら、イメジられていると、最初は理不尽なことに腹を立てていたとしても、どんどん自尊心を傷つけられて、最後にはイジメられている自分が悪いんだ・・・。という思考になってしまうからです。
これを健全な状態に戻す必要があります。
このクライアントさんで言えば、イジメる方が悪い!それに、イジメをするようなやつこそダメなんだ!
というように思考の転換を図ってもらいました。
その結果、セッション後には力が湧いてきた感じがするとおっしゃっていたクライアントさんですが、1か月後、というのはつい最近なのですが、「怒られてヘコむのはまだありますが、尾を引くことがなくなりました。」とのご報告を頂きました。
こんな風に、「問題解決型のカウンセリング」は、うまくハマるとたった60分前後で人生に変化が起きるのです。
これが「問題解決型のカウンセリング」の大きな特徴のひとつです。
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
心理カウンセラー 吉田亮介