こんにちは
心理カウンセラーの吉田亮介です。
今日は、前回に引き続き、メンタルブロック(リミッティング・ビリーフ)がどうやって出来るのか?
というお話をしたいと思います。
私たち人間は、生まれたときは、みな赤ちゃんです。
赤ちゃんは自分の気持ちに素直で、欲しいものは要求し、いらないものは拒否します。
何か気に入らないことがあるときは、泣いたり怒ったりして、すぐに周りの大人に知らせます。
そうやって、赤ちゃんは”ありのままの素の自分”をあらわにした状態で、自分の思うままに自分らしい人生を生きています。
心で望んでいることと行動とがいつも一致しています。
ところが、赤ちゃんから子どもへと成長するにつれて、自分が望むようにではなく、周囲に反応して発言をしたり行動をするようになります。
たとえば、家族の中では母親や父親から怒られるようなことは避けて、できるだけ両親を喜ばせたり、両親から愛情を与えてもらえるような振る舞いをするようになります。
こうしたことは、家族の中だけにとどまりません。
子どものときに身につけたパターンは、大きくなって学校に行くようになったり、大人になって社会に出てからも強化され続けます。
学校や社会からも、周囲に合わせて発言や行動をするように求められるからです。
日本社会は個人のユニークさよりも、集団としての規律や効率をより重視するのでなおさらです。
あなたが自分らしく振る舞うことよりも、組織の中で期待される役割をきちんとこなすことが求められます。
こうした幼少期から子どもの頃の体験を通して、
たとえば、
《ありのままの自分であってはいけない》
《親や周囲の人間が期待するような自分でないといけない》
というようなリミッティング・ビリーフが心の中に刷り込まれます。
すると、
「いつも周囲の人間の顔色が気になって仕方がない」
「人に自分の言いたいことが言えない」
「自分を犠牲にしてまで周囲の人間を喜ばせようと必死で努力をする」
「周囲から期待される役割にがんじがらめになって、自分らしく生きることができない」
といったことが起こります。
これがあなたの感じている生きづらさの正体です。
人から愛されて、受け入れられるためには、
《ありのままの自分であってはいけない》
《親や周囲の人間が期待するような自分でいなければならない》
というリミッティング・ビリーフが恐れの感情を作り出し、あなたが人前で自分らしく振る舞うことを邪魔するのです。
その結果、あなたは
「なぜ私は苦しいのに周囲の期待通りに走り続けているのだろう?」
「なぜ私は人に自分の素直な気持ちを伝えられないのだろう?」
「なぜ私はリラックスして人生を楽しめないのだろう?」
と悩みながらも、どうしてよいかわからずに、一生懸命、周囲の期待に応える努力を続けてきたのです。
次回は24のビリーフについてご説明します。