こんにちは。トレーナーの正岡です。


時を忘れてスマホを触り続け、ふとしたときに上を見ると首が回らない運動不足に陥りやすい今、首に問題を感じる方が急増しています。


首の部分にある頸椎は体の中心を支え、4キロ~6キロもある頭部を支えながら頸椎の中にある脊髄を保護し、さらに首からぶら下がっている腕をつりあげています。私たちはパソコン作業を行ったりスマホを触ったりと同じ姿勢でいることが多く、うつむき姿勢を取り続けることで首のカーブが失われ、ストレートネックやフォワードヘッドと呼ばれる状態に。





さらに悪化すると首の痛みや肩こりだけでなく、後頸部交感神経に障害が起きることで頭痛やめまい、耳鳴りなどを引き起こします。


これは自律神経のバランスが崩れ交感神経の優位な状態が続き、原因不明な不調(不定愁訴)が現れる原因となり、自律神経失調症ともいわれます。


首の後ろは自律神経への影響が大きく、頸椎のカーブが失われることで頸椎から分岐している神経の伝達がうまくできなくなり、首の筋肉が血行不良を起こして頭痛やめまい、耳鳴りなどを引き起こすと考えられます。








他にも「悩みの種」は英語で「pain in the neck(首の痛み)」とも言うように一つのことに集中しすぎたりたくさんのことを一度に考えたりすると首の不調が起こりやすくなります。

全身をめぐっている血液が一気に頭に集まったまま首の周りで詰まってしまっているのかもしれません。


首が痛くなるとあまり身体を動かしたくない、、という方向に陥りがちですが、そうすると柔軟性が失われてさらに可動域が狭まってしまいます。


お仕事の合間でも簡単にできるものとして、首の位置を整えるエクササイズがおすすめです。あごに手を当てて二重顎を作るようなイメージで真っ直ぐ後ろに押し込む動作を何度か行ってみましょう!首の後ろがスッと伸びた感覚のまま横をみたり上をみたりする動きを行うとより首の可動域が改善され、首もスッキリ!


また頸椎の動きが悪くなることで起こるのは肩こりだけではなく、呼吸にも影響します。


肩こりや首に痛みを感じている時なんとなく息苦しいそれにはちゃんと理由があります。

実は呼吸に関係の深い横隔膜をコントロールしている神経は頸椎の4・5番目の椎間から出ている為、首が緊張すると横隔膜の動きも悪くなり、呼吸も浅くなります。



また頸椎の1,2番目は腰椎の4,5番目と関係が深いとされています。

今は首が痛くなくても腰が痛いという方は実は頸椎の歪みからきていることも。

 

また、ストレートネックやフォワードヘッドなど頸椎の問題だけでなく、全体の姿勢はどうなっているか?ピラティス的に言うと、体幹部(四肢を除いた部分)は安定しているか?を意識してみましょう!

人は土台である脚や骨盤、そしてそこに繋がる背骨が歪むと視界をまっすぐ保つために首で帳尻合わせをします。


それによりただでさえ首は重い頭を支えているのに更にバランスの悪い位置で頭を乗せている状態になります。首自体を緩めるのと同時にご自身の生活習慣や立ち姿勢、体重のかけ方の左右差など一度ズームアウトして体の全体のバランスが崩れている原因を見つめなおしてみましょう!


首に力みが入り、不調が出るのはもちろん目の酷使や姿勢不良、腕の使いすぎや脚力の左右差など様々な理由がありますが、背骨の動きを柔軟にし、コアをしっかりと使うことで本来の位置に頭が戻り、首への負担は一気に少なくなります。毎日少しずつ行うことで効果は継続されるので最低でも週に一回しっかりとトレーニングを行いましょう!








副交感神経を優位にし、背骨を整えてくれるパラセッターで10分間呼吸を行うことで首の不調や肩こりを改善しやすくなります。





また、ピラティスマシンの代表ともいえるリフォーマーやトラペズもを使用してのムーブメントも効果的です。エロンゲーション(長軸方向の伸び)を感じやすくなり、股関節や肩甲骨など色んな方面からアプローチが行えることでより首の不調が起きる原因から改善することができます。





また、リモートワークなどで脚を動かす機会が減ったという方はマスターストレッチもおすすめです!ただ脚を強化するのではなく足裏を使い、股関節や背骨を動かすことで自然と頭の位置も本来あるべき場所に安定しやすくなり、首や肩の不調改善に繋がります。



首周りをスッキリ軽くするためにも身体の声を聞く習慣を少しずつ増やし、心も身体も元気にしていきましょう!


ピラティススタジオ カラーズ大阪