Colly's Camp -46ページ目

アニサキス記念日。



昨年のちょうど今頃、僕は布団の中であり得ない程のお腹の痛さに悶えていた。

明日に控えた奥さんの誕生日の前夜祭で二人で乾杯した時のツマミに心当たりがあった。

スーパーの鮮魚売り場で見つけた旨そうなシメサバ。身の中心部はまだあかくて、飛騨の山の中にあるスーパーでは滅多に見られない代物で、まるで僕に食べられるのを待っているみたいだった。

でも結果的にそのシメサバが僕の人生最後のシメサバになってしまった。

だましだまし、自分の腹の痛さと直感に目をつぶり耐えて目を閉じ眠りに就く努力をした。

「きっと目が覚めたらなおってるさ…」

30分おきに強烈な痛さと倦怠感で目が覚めた。

あきらめて直感通りにスマートフォンで検索すると、痛みが増した気がした。

「アニサキス」

それが痛みの根源だった。

…という今となっては笑える出来事を記念して、毎年5月22日は

「アニサキス記念日」

出張先の品川の居酒屋「さくら水産」にて、シャレでシメサバを注文する手前までいったのだけれど、一瞬にして一年前の痛みが脳裏をよぎり、急遽ブリの刺身に変えたのでした。

そんなアニーに乾杯。


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かんたんな神様。

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太陽が欠け始めた事に村の殆どの人は気が付かなかった。
気が付いていたのは一部の学識者達と1人の男だけだった。

その男は今日起こる事の一部始終を知っていた。その事を一部の学識者に話すと、皆口を揃えて「そんな馬鹿な話があるか!」と言った。
それでも男はそんな学識者達に向かって「神さまは怒っているのです。だたから私たちから太陽を奪おうとしている。なんで怒っているのかは皆さん達がいちばんわかっているのではありませんか?」
男がそう言うと学識者達はたちまち黙ってしまった。

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しばらくして、村人達がざわつき始めた。なんだかいつもと違うのだ。日差しのわりに吹き抜けていく風はひどく冷たかった。
村人達は「これはおかしい!」と村の神を祀ってある神社に集まり始めた。

神社につめかけた学識者達は、男の予言を何度も反芻しながら、太陽を見上げるが眩しさに目を痛めていた。

男は神社に集まった村人達にこう言った。
「皆さん、もう蝕は始まっているのです。神様が私達から太陽を取り上げてしまわれるのです。」

地面に映る木漏れ日は変な形をしていた。
空には薄っすらと雲がかかって、その雲越しに村人は太陽が奪われて行くのを見た。

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辺りは薄暗くなり、前にも増して寒くなった。
牛舎にいる牛達は変な鳴き方をしていた。鶏舎のニワトリは自分が産んだ卵をクチバシで突ついて割り始め、山では猿達が殴り合いの喧嘩を始めた。

それを見た学識者達が慌て始めると不安の波はいよいよ村中を包み込んだ。

そこ時男は神社の境内に立ち、手を大きく広げて語り出した。
ハキハキとした良く通る声だった。

「恐れる事はありません。私は太陽を取り戻す事が出来ます。でもその為には皆さんが変わらなくちゃならない。皆さんは今後私の言う通りに行動出来ますか?」

村人達は考える事もなくニワトリのようにコクコクと首を縦に振った。

「よろしい」

と男は言った。
そして、男は境内で唸りをあげながら大きく開いた両腕で、境内に映る太陽の影を摑み、ゆっくりと力強く動かし始めた。
村人達には男の背中の筋肉がなんとなく盛り上がって見えた。

すると、徐々に空が明るさを取り戻し始めた。先ほどまでの寒さもなくなり、気が付けは皆額に汗をかいていた。

男は言った。
「皆さん、もう大丈夫です。神と私と皆さんとの約束が果たされる事を条件に、蝕は終わったのです」

村人からはどこからともなく拍手が起こった。

そしてこの時から、男はとても簡単に村の神になった。



…きっとこんな風に生まれた宗教や独裁者は多いんだろうな。特に情報の少ない時代には。情報をコントロールするというのは、大なり小なり独裁に繋がるものだ。

そう考えると、情報が無いって恐い事ですね。

…なんてひねくれた話を書いてしまいましたが、本当は今回の金環日蝕(高山では部分日蝕)にけっこう感動しているのですよ。

皆さん、もう蝕は終わったのです…

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だれかがどこかで…

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昨日、地元スーパーのバイヤーから電話があった。最近、まんてんほうれん草は都心部からの引き合いが強くて、なかなか地元に卸せていない上に、先日の生中継があったから、怒って電話をして来たのかもしれない…と内心ビビって電話をとると、

テレビを見たお客様が、どうしてもまんてんほうれん草が食べたい…と、富山からわざわざ、インターネットやブログを調べて、この店にたどり着いた…なんとか、数袋でも持って来てくれないか?との事。(因みにNHKなので社名も農場名も、さらにはまんてんほうれん草という商品名さえも出ていませんでした)

まんてんほうれん草を卸しているスーパーは高山ではここしかなく、昨年からは不作もあってずっと卸していないのにもかかわらず、数年前に書いたブログを探しあてて来られるとは、僕らにとっては感動もので、早速ほうれん草を持ってお店に向かった。

上品なご夫婦で
「テレビで見て以来、食べたくて仕方がなかったの…」との事。

とても嬉しかった。

初めてのど緊張の生中継で誰かがキャッチしてくれないかと投げたボールがちゃんと届いていたんだ。

このご時世、いつ、どこでだれが見てくれているか…
わからないものですね。

自分達を見てくれている人がいるっていうだけで、僕らは結構報われるのです。

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