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TITLE:
熱中症は慢性病か。
Written by BlueCat

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240608
【人間不信、やめました】

 最近、ようやくオフラインで日記を書いていても不安や恐怖を感じることがなくなってきた。
 恐怖の理由は以前にも書いたことがあるが、オフラインで誰にも公開されないが故に赤裸々に連ねたプライバシーを、身近な人間に勝手に暴かれるというトラウマを抱えていたためである。

 秘密にしたいことを文章にすることは子供の頃から苦もなくしているのだが、信頼を寄せようとしている(あるいは寄せた方が理想的と思われる)他人がそれを暴くということのショックは小さいものではない。
 もともと他人と会話するのではなく一人で文章にすることで記憶を整理し(そのほとんどを忘却することにし)ていた僕にとって、日々の記録とまでゆかなくても、折々節々のひらめきや選択の理由は、記録しておかないと忘れてしまう。
 説明しても他人がなかなか理解しない ── 非難がましく思うつもりはないが、事実である ── 僕の価値観について、僕だけは理解しておきたいと思っているので、この「折々節々に思うことを書いておく」のは、僕には(僕を観察する上では)大事なことなのである。

 しかし自分以外の人間が参照できない情報というのは、現実問題として構築しにくい(ほぼ不可能である)。
 情報の媒体は必ず現実世界での実体を持つため、言語やそのメディアに対する知識を持つ存在がいれば、その情報は勝手に開示される危険性を持つ。
 個人の持つ秘密など、たかが知れているのだから情報の内容は問題ではない。
 知識や信頼関係を(当初の意志や目的は別にして)結果的に悪用し、プライバシーという一見どうでもいい障壁を、他人のそれについては容易く踏みつけにするタイプの生き方があり、そういう人が身近にいて、当人の悪意や害意に関係なく、結果的に害を為すことが問題なわけだ。

 たとえば自身のプライバシーの障壁が低い人もいるが、観察する範囲において、そういう人は自分からハードルを下げるにもかかわらず、他人のハードルを無理矢理同じ高さに引き下げたりはしないものだ。
 一方、他人のプライバシーのハードルを引き下げようと躍起になる人は、どこかしら邪な思惑があるもので、自身のそれについては開示せず認めようともしない。
 誰でも自分自身のプライバシーについて訊ねられれば、(それが事実かどうかは別にしても)答えられるものを答えると思うけれど、それを無理矢理暴くような行為は暴力的であり、鎌を掛ける行為は相手を信じていないという点において(その対象の誠実さがどの程度かは別にして)不誠実である。

 まぁひと言で言ってしまえば低俗なわけであり、低俗な人間を見極める目を自分が持っているとはどうしても信じられなくなってしまったので、それを人間不信と称し、身近に人間を置かずに過ごしていた。

 とはいえ10年ほども(しかもその時間のほとんどすべてを)一人で過ごしているので、さすがに他人が僕の個人領域を侵すことがないことを実感できるようになった。

 あれは特例だったのだと結論した。
 それまでも他人(にあたる僕)を利用する人間はいたし実害にも遭ってきたが、結局のところ、過剰防衛をしてもどうしようもない類いのことであると思えた。
 経験則やそれによって養われた直感から「こいつは危険だ」という判断にも磨きかが掛かったわけだし、過剰防衛という人間/自己不信を持ち続ける意味はもうないのかな、といった具合に、要は飽きてしまったのだ。そんな価値観に。

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【熱中症と暫定対策】

 さても夏である。
 4月下旬(だったと思う)の最初の夏日に、さっそく昨年の熱中症と同様の症状に見舞われた。
 室温が32℃に到達していたのだが、まさか熱中症になるとは思わず(10年ぶりにアップデートが入った)Fallout4をプレイしていたのだ。

 で、まんまと熱中症になったってわけよ。
 いやまだエアコンの掃除は(寒いくらいの日もあったので)必要なかろうと思って放っておいたのが良くなかった。

 初日から今回も蕁麻疹が出て、以降、体温が37℃にやっと届く程度の微熱を維持し、倦怠感というか脱力感に襲われる。
 その後も長期的な脱水症(体内からやや過剰な排水が続き、便が固くなり、粘膜が乾きやすく、目立たない炎症)が続く。
 体表は冷えた部分も多い一方、局所的(手のひら、足の裏、一部の関節)が過熱し、ほとんど発汗しない。

 しかし今回は、蕁麻疹が陰茎にだけ発生した。理由は分からないが陰茎である。
 関連してか股関節付近にも熱が集まり、このエリアで多く発汗する。


 暫定の判断であるが、結果的にナトリウムが低下していた可能性が高いと判断し、食事の塩分濃度を上げた。
 そもそも食事回数が少ない上、姉の家に行くようになってから薄味に慣れてしまい、自宅でお酒を飲むことも月に一度くらいのため、全体的に塩分濃度が下がっていたのだ。
 食事の回数を上げれば良いのだが、その必要は感じないし、お酒のアテ(比較的濃い味になる)を作る機会も少ない。
 そうなったら塩分摂取量を単純に増やせばいいじゃない。

 で、一事が万事「ちょっと塩味強いな!」くらいの味を楽しむようにしている。
 豆腐も「ちょっと醤油を垂らす」なんて風流ぶったセコい真似をせず、だばだば掛けた純醤油味を食べている。ときどきプレーンで食べるけれど。
 加えて、アイスを食べたり冷たい飲み物を飲んで強制的に体温を下げている。
 
 6月現在、屋外作業ができる程度には回復している。
 アレルギィ対策のため、長袖のジャンプスーツと防塵フルフェイスマスクの着用が必要なので、体温の上昇は避けられない。
 体温調節を自律的に行えないのだから、外部依存で処理すればよいということで、身体の状態を確認しながら適度に休憩を挿み(あまり好みではないが)冷たい水を飲んで調整している。
 本来、作業をしながら(休憩などの)無関係な割り込み処理をするのは好きではないのだが、身体が自律機能を失いつつある以上、仕方ない。
 幸い僕には奥様(仮想)という便利な機能があるので、発汗や体温上昇、平衡感覚の低下などをキーにしつつ、無理のない範囲に活動を維持している。


 書斎/寝室のクーラの入れ替えについては昨年の段階で予算審議に上がっていたので、5月下旬に入れ替えを行う。
 ふたつの部屋の仕切りをなくした時点で16畳を超えていたので、6畳用では出力が足りなかったのだ。

 今年は満を持して、つなぎの空調服も買うことにした。
 体調を崩して高額な医療費が必要になったり、何ヶ月も寝込むくらいなら、予防にお金を使う方が結果的にお得なのだ。

 ところでこれは熱中症ではなく、いわゆる更年期障害なのではないかと思ったのだが、性ホルモンに関連した身体機能障害のみがそれにあたるようなので、僕のこれは熱中症だと思うしかなさそうだ。
 いつだったか小耳に挟んだところでは、人間は壮年期のある時期に、身体機能の低下に伴う不調を抱えるらしい。
 それで病気になって死んでしまう人もいるし、あるいはそれを乗り越えた人は、その後(低下したなりに)最適化された機能によって長く生きるのだとか。
 男性の場合、一般的には60代前後でそれを迎えるというような話を聞いた気がするが、僕は早熟なのでそれを迎えていてもいいような気がする。
 まぁ100歳を自称しているから「またウソばっかり!」なんて叱られてしまうかもしれないけれど。



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【背を向けたのは誰か】

 草取りをしていて考えていたのだが「価格競争」という単語が広く強く一般に浸透したのは1ドルが100円を切るかどうかの頃だったと思う。
 当時を簡単に回想すると、国産の長ネギが1本100円以上、根生姜が一片300円近くだったのに対し、中国産は1/3程度の価格だった。
 家電品も同様、およそ2/3〜1/3の価格で同程度の性能の海外製商品が手に入った。

 僕は当時、電気をほどよく止められる程度の貧乏人だったので、「日本産を買いたい」と逡巡しつつも中国産の野菜を買った。
 バブル経済の終焉からしばらくして、しかしまだリーマンショックを迎えていなかった頃の話である。
 世俗は比較的おだやかで、未来に対する暗いムードもなく、周囲の人々に対する疑心暗鬼も今ほどではなかった。特殊詐欺の走りである「オレオレ詐欺」が世を賑わすより以前のことだ。

 それで国産の家電メーカはどうしたか。農家さんはどうしたか。
 価格で勝負するしか方法がないと考えて、生産体制の効率化を計り、同じものをいかに安く生産して提供するかに舵を切った。
 メーカ希望小売価格をひとつの「仕組み」と見做して廃止し、意味不明な「オープンプライス」という仕組みを作った。
 詳しいことは未だに分からないのだが、中間に存在する誰かの利益を圧縮することで、末端の価格がばらつくことに不自然さを生まないためのシステムだろう。

 もちろん今までと同じ価格でより高い付加価値を持つものを、と考えなかったわけではないのだろうけれど、それはすぐに解決できる問題ではなかった。
 これが「価格競争」という風潮を生み出し、消費者は「今より以上の技術は我々の生活には必要ない」とばかり、最低限必要な機能を満たし、極限まで安いものを求め、その費用効率を製品の性能や己の能力と履き違えるに至った。
 当時は専業主婦も今より多かった時代であり、たった1円安い商品を手に入れるために隣の街の店に車を走らせるような人もいた。思えばのどかな時代である。

 我々はそうやって、我々自身から目を背け、我々自身に背を向けた。
 我々が日本の企業や製品を見放した結果、日本の企業は海外に多くの拠点を作った。設備も雇用も現地の方が安く付く。
 日本人のための安い製品を作るべく、日本人の雇用や関連産業の業績を結果的に下げることが分かっていても。そうしなければ競争に勝てないからだ。

 それがすべてではないが、巡り巡って、日本は貧しくなった。
 企業は既存の数倍数十倍の予算を使って新しい技術を開発するより、労少なくして確約された利益を確保することをよしとせざるを得なかっただろう。
 建築物を見ても明らかだ。
 かつては高名な建築家(建築デザイナ)の名を冠した奇抜な造形の巨大建造物が、都心一等地にそびえ立ったものだが、そういう建築家は(一部の人間の起こした事件により)エンジニアではなく山師や詐欺師の類いに扱われ、人々も「建築物は雨風が凌げればよいのだ」と、最低限の機能で満足するに至った。
 いわゆる旧来の「エコロジィ(今風にいえばSDGsか)」という意味ではよいのだろう。
 必要最低限の機能を最小限のコストと材料によって計画し、建築/解体が容易な材料と工法を用いれば、不足した人材でもなんとか建築が可能だと予測したのではないか、オリンピックも万博も。
 前橋の止まり木で耳に挟んだところでは、僕らより上の(バブル期の恩恵に浴した)世代は、未だにこの国が豊かであると疑わないらしい。呆けたのだろうとも推測されるが。
 治安だって、当時と変わらず悪くはないと思っている可能性が高い。めでたいことである。

 政治のせいであるとか、企業の内部留保がどうこうと知った顔をする大人はたくさんいるが「安物買いをしたいがあまり、我々自身、国内産業からそっぽを向いたのが悪かった」と反省している消費者はほとんどいないように観察される。
 企業は消費者(=労働者)にそっぽを向かれたにもかかわらず、労働者(=消費者)を守らなくてはならなかった。
 それをなんとか果たすために、企業としての健全な成長理念を放棄し、果てには政府に助力を求めることさえあったのではないだろうか。
「消費者」のほとんどは国内の産業に何らかの形で関与していて、だからこそ中産階級としての立場を維持していられたのだろうに「自分は買わないが、他の誰かがこれを買う」などと根拠もなく安易に捉えていたのでは(少なくとも現状を危惧する考えなどしなかったのでは)ないか。

 いやなに「汝、隣人を憎めよ」などと言いたいのではない。
 一方で、企業や政府を擁護したいわけでもない(僕はシンプルに反体制型アナーキストなので、そうしたスタンスを持たない)。
 ただ単に、人間とはかくも無責任なのだと回想しているだけである。

 かくいう僕も、当時は海外産の食品を買い、海外製の製品にまみれていた。
 そしてそのまま日本の製品は魅力を失ってしまった。
(さらにいえばPCのキーボードやマウスが、世界的に「価格競争」後の貧相なモノしかなくて、ずっと辟易しているのだ)
 日本の企業は、実るか分からない技術に予算を注ぎ込むよりも、楽だがいつか奈落に沈むことが明白な、厳しい道に進んでしまったのではないのか。

 今頃になって人々は企業やサービスの存続のための価格上昇はやむを得ないと考えるようになったようだが、自身の賃金上昇の遠因がそこにあることをようやく理解しつつあるのだろう。
 それでも中には「賃金が上がらないのに物価ばかり上がる」と、政府の無策や企業の方針に難癖を付ける人もいるかもしれないが。
 もし時間があるならば、バイトをするしかない。あるいは作物を自作するか。

 以前書いたことがあるが、物価が上がるということは、今までの1000円が、より小さい価値しか持たなくなるということである。
 昨日は100円で買えたネギが明日200円になるというなら、今日180円だとしても、買って損はないだろう(使う場合に限るが)。
 相対的にお金よりもモノ(やサービス)の価値が上がるのだ。
 オカネモチーの所有している現金は、刻一刻とその価値を相対的に下げているのだから。

 だからモノを作るかサービスを提供するほうがいい。より労働する者がより高い価値を持っていることになる。
 投資だ金融商品だポイ活だなどと、ラクして得するなんて小賢しく訳知り顔で語られる「まやかし」よりも、もっとシンプルな方法があるではないか。

 とはいえ僕は身体が弱いので、草取りをしたあとにあずきバーを食べて、昼寝をしているうちに一日が終わってしまうのだけれど。
 自説に照らし合わせると、めっちゃ経済価値の低い生き方かもしれないなと思いつつ、まぁ猫だからいいかと開き直る。






 

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[NEXUS]
~ Junction Box ~
[ Traffics ]
  君にしばしのお別れを。
 
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[Engineer]
  :青猫:黒猫:
 
[InterMethod]
  -Algorithm-Darkness-Diary-Ecology-Engineering-Mechanics-Recollect-Stand_Alone-
 
[Module]
  -Condencer-Convertor-Generator-Reactor-
 
[Object]
  -Camouflage-Human-Koban-
 
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[Cat-Ego-Lies]
  :夢見の猫の額の奥に:
 
 
 
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