考察系第2弾!(ぶっちゃけちょっと楽しくなってきた)
コメントを頂きましたので、ちょっと考察がてら我が家の問題児、心様との出逢いなんかを含めてまとめて行きたいと思います!
フトアゴヒゲトカゲ(Pogona vitticeps)のベビーとしてとあるショップに居たのが心とのはじめての出逢いでした…。
正直に言いましょう。
死ぬ個体でした。
他にいる沢山のベビーと違い、明らかに弱ってました…バスキングもせず隅っこで目を閉じ四肢を広げ、エサを目の前に持って行っても食べない…。
フトアゴ自体は多産系のトカゲに入ると思います…多産の個体は一度に30~40の卵を産み、それを3クラッチ(3セット産む)程産むので、120個ほどの個体が生まれるわけです。
勿論この中で駄目になる卵があっても100匹は増えてしまうという事です。
ですが、その100匹すべてが大きくなるかといわれれば飼育下でも難しい事かもしれません。
我が家の心もそのあぶれた一匹だったのでしょう。
原因はハッチした時に仲間に横っ腹をかじられたのが原因でしょう。
それで、心はショック状態になりまわりのフトアゴベビー達を敵と認識…その敵の居る前でバスキングやエサなんて食うはずも無く、ガリガリに痩せていったと考えます。
ベビーの時から人に威嚇をしてましたしね…。
そんな心をみて、何を思ったか同居人は飼うといい始め…その子を連れて帰りました。
案の定家に帰ってきても、その状態が続きましたので、無理やりに強制をしたりもしました。
ガリガリで目も閉じてる、体長7cm位の時の心。
まだ心は「食べる」という行為をしないわけでは無かったので強制給餌自体は簡単でした。
我が家にはその時、太(はじめ)が居たので、冷凍のピンクマウスを常時ストックがあったのです。
太はその時既に体長50cmを超えてましたので、ピンクマウスを3匹食べる位にはなってました。
この時、そのピンクマウスから尻尾、手足を切除し、その切除した物を心にあげてました。
ピンクマウスの手足ですから高たんぱくで、微量のカルシウムが摂取できます(一応骨もありますから)
そんなこんなを繰り返し、給餌してると…まぁ、強制でのストレスがあろうとも、病気ではないですから、元々生命力の強いフトアゴの心は体力をつけ、自分でバスキングをするようになり、安心できるようになったという感じですね。
現在の心。(尻尾の付け根もむっちりしてきて、元気いっぱいの脱走犯になりました)
考察1~環境~
これにつきましては、持論があります。
飼育本やネットでの情報で飼育温度は約28~32℃と書かれますが…正直、絶対に維持しなくてはいけないなんては思いません。
勿論維持できればいいのかもしれませんが、いくらオーストラリア原産だからといってオーストラリアが毎日そんな気温のままでしょうか?
雨が降れば寒くなります。雲が出れば気温が上がりきらない時もあります。
そんな時フトアゴ達は死んでしまうのでしょうか?
まずありえません。
それを考えると多少低い温度の「時」があってもいいと思います。
それは多少であって常時ではないです。
完全にオーストラリアの温度を再現するなんて無理ですからバスキングスポットが35~40℃あればいいのです(その他の場所は正直に言うと僕の家では、10~28℃という幅広さです。10℃まで下がった時もありますが、それでも元気に育ってます。)
夜間に関しては保温ランプ使わなくてもいいかな…なんて事をおもったり…不安ならつける位でした…。
次に設備ですが、バスキングを効率よく行う為に、石なんかを入れるといいと思います。
熱によって消化器官を動かす彼らは腹部を暖かくするのも大事ですから熱伝導率の良い石を置くのが効果的かと思います(でこぼこしてるのも重要。コンクリートに太陽光が当たった場所に手を置くのとでこぼこした岩に手を置くのとでは熱の感じ方が違うと思います。)
フトアゴがその石の上に乗って口を開ける(暑い)動作をする位が理想です。
バスキングスポットもフトアゴの全身または腹部がすっぽり入る位あると理想的です。
水容れに関してですが、これは様々な意見があると思いますが、僕自身設置する必要性を感じません。
設置するならケージの半分(フトアゴの全長の2倍以上)の広さの水容れを用意したらいいと思います。
そこにフトアゴが通常の状態で背中が隠れるくらいの水を入れる。
その水温も15℃以下にするのは危険だったりします。(水容れで寝たりした時、低温によって体が動かなくなって、そのまま溺死なんて危険もあるので…)
上記をふまえ、僕自身水容れの設置はしません。
小さい水容れを設置してその中の水をフトアゴが「認識するなら」設置してもいいと思います。
出来れば、3日に一回位の感覚で、人の見ている所で温浴(30度ちょっと上のお湯)させてあげるのがいいかと思います。
水もそこで飲み、スイスイバシャバシャとお湯に顔を突っ込んだりとかわいい一面も見られますよ゚.+:。(´ω`*)゚.+:。
なんでそんな事をするのかといわれれば、フトアゴは基本「動いてない水」を認識しません。(個体によっては認識する)
自分で水に入ってその波紋の動きで始めて水を認識する場合が多いです。
なので、人が居る所で温浴をして水を飲ませるというのが最良かと思うのです。(正直、かわいいんです…バシャバシャと水遊びをしてる彼等…是非是非見てください!)
温浴は慣れてない固体がすると人が近くに居る事もあり、逃げようとしますが、そこは耐えて!
考察2~給餌~
フトアゴベビーの給餌ですが、コオロギが手に入るなら、それで構いません…あとはサイズが合えば食べます。
では、コオロギを切らせてしまった場合と入手できない場合は?
カボチャを使ってみてください。
小松菜かチンゲン菜でもいいですがほうれん草は駄目です。(完全に駄目なのではなく少量なら大丈夫かと思いますが、お勧めはしません…)
それを食べるなら、食べた時にピンクマウスの肉片を食べてる口の脇からスッ…と挿入するとそのまま食べます。
家ではハニーワームを食べさせる→そのハニーワームに似たピンクマウスの尻尾を食べさせる→その延長で手足を食べさせる。で、慣らしました(最初からピンクマウスの手足を喜んで食べる個体も居ます。)
ピンクマウスでもサイズがありますがMサイズだとちょうどいい気がします。
で、余った頭と胴体ですが…頭と胴体を切断して分離。それを保存しておくと良いかと思います。
10~15体もの手足を食べた、フトアゴ(その際他のものも食べるなら、食べるだけあげる)は次にピンクマウスの頭を食べれる位には大きくなってると思います。(フトアゴは初期成長速度が犬並に凄いので…)
勿論この際はカルシウムとビタミンを添付するのは忘れずに!(ビタミンB3カルシウムの摂取を助けると共に、食欲増進効果があるからですね。または毎日太陽光に30~60分当てるとビタミンB3をより多く生成してくれますが、その際は必ずガラスを通さない、直射日光で人がみていてあげてください。)
これら上記のものが手に入らない場合は最終手段です。
今すぐにペットショップにダッシュ!(鳥を多く売ってるショップが理想)
勿論普通のペットショップで構いません。
そこには必ず「ミルワーム」が売ってる事でしょう…。
高たんぱくですが、大量にあげすぎると肥満になったりします。
これも無い!って場合は今すぐに、釣具店にダッシュ!
そこにはぶどう虫といわれるものが売ってるでしょう。それかハエの幼虫(サシといわれるもの)があります。
これらは人工繁殖させたもので、汚くはありません。が!
何使われてるか分からないので、あくまで最終手段として用いてください。
近くにアクアリウム専門店があるならそこに行くのもいいと思います…恐らくコオロギが売ってます。
生きたエサをあげるのが理想ではありますが、フトアゴフード、野菜(小松菜やチンゲン菜、カボチャ、ニンジン等)にカルシウム、ビタミンをかけて育てる事も出来ます。
僕はクレステッドゲッコーの人口飼料やそれと同じガーゴイルゲッコーの人工飼料も使えると思います。
食べるならペディグリーチャムでもいいかと!(犬用餌…ぶっちゃけデブになるだけで他の栄養素の管理がめんどくさい)
人間用のものなら、幼児食用の瓶詰めのものでも構いません(肉魚とかそんなのたまねぎはいってるのは駄目ですよ)
要するに何でもいいんです!
いっそその辺に生えてるタンポポだって食べます!(良く中性洗剤とかで洗う事!)
なにか一つの事にとらわれたらだめだと思うんです…彼等は自然下でなにを食べてるのか…コオロギだけな訳がありません。
オーストラリアではアオジタトカゲが人間の出した生ゴミを漁るという現象もある位ですから…。
虫エサをあげるのが理想ですが、要は成分がフトアゴの成長に合っていればいい。
こんな風に書くと、誤解を招くかもしれませんが、フトアゴの胃は病気や寄生虫にやられてない限り、人が思ってる程弱くありません。
まずは試してみる事をオススメします。
考察3~まとめ~
・ケージ内の温度はテキトー!(バスキングスポットだけ35~40℃近く)
・水容れは設置の必要はほぼない!(そんなに温浴させてあげられない場合は、大きめの水容れにおぼれない程度の水)
・エサは大きくしたいなら量を食べさせて!毎日野菜だけを食べてても、それの合計の成分値が虫エサに追いつけばいいんです。(フトアゴが食べなくなる位あげてその1時間後にもう一度あげてみてください。恐らく食べるでしょう…)
・エサに反応しない時は目の前で左右に振る、ちょっとゆっくり目でよし!目で追うならそれは食べようか迷ってるサインです!
・後は愛情!←過度ではなく適度
★あ、書き忘れた…水をちゃんと飲ませないと餌食いも落ちますよ。
分かりやすいと思うのですが、エサのサイズ、めっちゃでかいかと思います。
フトアゴは、これは無理なんじゃ?と思われる大きさのエサでも結構いけちゃいます(笑)
※ちなみに2匹のフトアゴを飼育してますが、太の方は1年6ヶ月で50cm、心は9ヶ月で30cm位ですが、まだ成長を続けています。
最後に…一言…
ここに描いた事も、ただの一例であって全てじゃない…
爬虫類飼育が難しいといわれてるのは、飼育環境や給餌が難しいのではなく、彼等を知る事が難しいんだと僕は思います。
※ここに使われた画像は全て我が家の大脱走犯、心様のお写真でございます。