デュビア考察
考察1~生態~
コメントで返そうと思ったのですが、思ったより長くなったので、いっそ記事にしちゃいました☆
通称:デュビア 正式名称:アルゼンチンフォレストコックローチ
まぁ、自然界に生息する「ゴキブリちゃん」とでもいいましょう。
このゴキブリちゃん、正直食べられる為に生まれてきたんじゃないかと思うくらい、防御能力を備えてません…。
勿論、ゴキブリの特性としてかなり狭い隙間にも入れます。(成虫♂なら1mm幅の隙間でも身体の横幅が通るなら楽にすり抜けます)
この特性は日本のクロゴキブリ、チャバネゴキブリにもいえますね。
相当狭い隙間を余裕で抜けてきます。
しかし、アルゼンチンフォレストコックローチ(以下デュビア)は動きが日本のゴキブリほど動きは早く無いです。
それに、♀は羽が無く、♂には有りますが飛べません。
更にはガラスやプラスチックのようなツルツルした面を登ることが出来ません。(理由は有りますが、昆虫の足の構造から話を始めないといけないので、割愛)
それに比べ主流となるコオロギですが、跳ねます…鳴きます…匂います…すぐ死にます(蒸れや水分不足)…エサがなくなると共食いを開始します…。
正にデュビアの正反対を行くのです。
考察2~栄養価~
爬虫類のエサとしての利点はそれがどれだけ爬虫類にとってのメリットがあるかだと思っています。(この場合、人間の精神的ダメージは考慮しない!)
ちょっと、調べてみたのですが、成分表等がなかったので、感覚で!(笑)
コオロギをメインで食べさせたフトアゴと、デュビアをメインで食べさせたフトアゴの差。
明らかにデュビアを食べてる方が大きいと思います(最終結果は同じ位にはなるが、成長速度等はデュビアの方が速いという意味)
サイズ差もありますが基本的なたんぱく質の差とキチン質の差があるのだと思います。
たんぱく質は肉を作り、キチン質は外皮(鱗)を作るといわれます。
コオロギより高たんぱくでキチン質が多いデュビアは成長速度に差が出るのは当たり前という感じです。
ちなみに余談ですが、とある研究にてガットローディング(しっかりエサを食べさせる等の意味)したコオロギと適当な飼育で育ったコオロギのカルシウム含有量はびびたるものらしいです。(勿論他の栄養価に関しては差が出る事はお忘れなく)
これを考えるにカルシウムを摂取させたいなら、同じ昆虫のデュビアとてカルシウム摂取量の面で見てコオロギと変わらないのだとすれば、最終的にダスト(カルシウムやビタミンをエサ昆虫に付着させる意味)をしないと駄目ということですね。
ただ他の栄養価(主に脂質やたんぱく質等)にはガットローディングの差は出ますので、ちゃんと育てた方が栄養価としては高いというのは当たり前でしょう。
これを踏まえた上で、彼等の食事について考えてみましょう。
正直コオロギも何でも食べます。デュビアも何でも食べます。
しかし、その後のプロセスとなる排泄に関しては別物です。
コオロギの糞ですが、水分量が多ければ多いほどビショビショの糞です。
デュビアに関しては、何を食べさせても乾燥した糞です。
この差は大きいですよ…何せ両者共に25~26度を好みますから、水分が含まれていれば蒸れます。
そして糞に含まれるアンモニアが気化し臭いの元になるわけですから、当然コオロギの糞の方が臭いとなるのでしょう。
元より水分を含まないデュビアの糞はアンモニアが気化しませんから臭くないという結論になるかと(素人考察なので、詳しくは専門家に任せる!)
なので清潔感が有るといえますね(ビチャビチャの糞より乾燥した砂みたいな糞の方が見た目も…)
考察3~給餌~
これに関しては使ってみれば分かるのですが、明らか過ぎます…。
トカゲで括れば、コオロギなんかよりも遥かに食いつきがいいです。(個体差は有るのでデュビアを嫌がる個体もいると思いますが、大抵その個体はコオロギも嫌がります…)
しかし、給餌する時はコオロギの方があげやすいですよ…。
デュビアはツルツルした外皮のおかげでピンセットじゃ掴みにくいです。(いっそタッパーで掬ってそのままフトアゴの前に持って行った方が楽です。)
給餌についていえる事は、「とりあえず、使ってみて!違いが分かるから!」といえますね。
考察4~飼育・繁殖~
飼育に関してはコオロギもデュビアもケース内の配置は大して気にしなくていいと思います。
コオロギは深いケースじゃないと即脱走しますがデュビアは跳ばないですし、壁上れないので浅いケース(蓋まで10cmも有ればまず登りきれません)で十分です。
飼育のネックとなるのは主に、臭いと音だと思います。
音に関しては、相当量のコオロギをストックしておこうと思ったら(成虫)正直夜寝れません…。(あまりにうるさいので、一匹一匹♂のコオロギの羽を毟り取った記憶があります…その間、発狂するかと思いました…)
デュビアには鳴くという行為自体がないのですが、密集するという特性があるので…カサカサうるさい場合もあります。(コオロギの大合唱に比べれば、カラオケボックスの中と外の差位有りますよ…)
臭いですが…これは…無臭と悪臭です。
無臭がデュビア。
悪臭がコオロギ。
以上!(駄目?
それでは繁殖に関してですが、これに関しては慣れがあると思います。
僕の様にものぐさな性格ですとデュビアの繁殖はもってこいです。
温度すら気にした事がないです…。(それはどーなのかと…)
一応コオロギの繁殖もしてみたのですが、手塩にかけないと、普通に孵化すらしません!
恐らくコオロギの繁殖のプロセス的なものかと思いますが、ある程度の産卵床の湿度と温度がないと駄目みたいです。(乾燥させたままにしてたら一匹も孵化しませんでした…逆に濡れ過ぎか?と思った時の孵化はすごかったです。特大プラケースの底面がフタホシコオロギの幼生で埋め尽くされました…)
その点デュビアに関しては胎生(体内で卵を孵化させ幼生を生む)なので、何の管理もしないでいても勝手に♀が頑張ってくれます。
成長面を見るとコオロギの方が圧倒的に早いですね。
しかし、僕の場合ですが早ければいいの?という疑問にもなります。
デュビアの利点と自分では思ってるのですが、成長が遅い点があります。(3ヶ月~8ヶ月で成虫)
この成長速度に関してはトカゲ等の成長スピードよりは明らかに速いです。
要するに早く成長し過ぎてしまうと、サイズが大きくなり過ぎて食べれない。(昔フトアゴを飼って間もない頃コオロギが成長しすぎてサイズが合わなくなるという現象がありました…)
そうなれば成虫になって食べれなくて死んだものは無駄になる恐れがあります(勿論産卵等で繋げば話は別)
なので、成長スピードが遅ければ小さくても食べれない事はないので、問題は無いと思うんです。(むしろ1~2cmのデュビアが一番使いやすい気がします。)
初期軌道に乗るまではデュビアはかなり遅いですが、それをメリットと見るかデメリットと見るかはその人次第ですかね。
そして、はっきりと断言します。
繁殖させてエサにするならデュビアの方が明らかに楽!(爬虫類を飼ってるのに世話するのはコオロギの方が多いなんて…それはどーかと思うんです)
考察5~まとめ~
上記を含め、デュビアがコオロギに劣る部分が見当たりません…正直見た目や行動もどーかと思いますよ?まだデュビアの方が見た目もいいです!(ゴキブリ=害虫といういわば刷り込みに近い日本の現状ですと見た目でアウトと言うのが大多数)
ならこう思えばいいんです。
コオロギ=カマドウマの小さいの
デュビア=ダンゴムシの大きいの
ね?簡単でしょ?
無理?いやいや、意外に慣れるんだってば(´^ω^`)
………♂はどーすんだって?
あんなの♀8:2♂位でも全然問題ないですから、幼生の内に処理しちゃいなさい(・∀・)
ある程度大きくなったデュビアは幼生でも♂と♀の判別はつきます。
長くなりましたが、こんな感じが、ド素人がコオロギとデュビアを育ててみた「感想」です。
あくまで、個人の意見として捕らえてもらい、後は本人の感覚に任せたいです。
ここまでしたら、ミルワームとかカイコもやれって?
気力ないお(´・ω・`)
しかし、調べてみたらコオロギの成分表はあるのにデュビア等の成分表がないんですね…。
誰か作ってください(´・ω・`)