公認心理師 過去問研究[1096] 第7回悉皆検討〈69〉一時保護所 幼児心理特徴 | こころの臨床

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心理学は、学問的な支えも実践的身構えも、いずれも十全と言うにはほど遠い状況です。心理学の性格と限界を心に留めつつ、日本人が積み重ねてきた知恵を、新しい時代に活かせるよう皆さまとともに考えていきます。

第七回公認心理師国家試験問題(2024年3月3日実施)

問69  5 歳の女児A、一時保護所に入所中。Aの両親が事故に遭い入院となった。Aは幼稚園にいて無事であったが、養育者が不在となり、Aは一時保護所に入所した。当初、Aは慣れない様子で不安気であったが、次第に職員に懐き、「パパとママが退院するまで、ここで待っているの」と現状を理解していた。しかし、あるとき、「私がママの言いつけを聞かなかったから、ママは怪我したの。あの日、ママが早くお着替えしなさいと言ったのに私は遊んでいたから」と語った。   
このようなAの語りの背景にある幼児期特有の心理的特徴として、最も適切なものを 1 つ選べ。
1)  差次感受性
2)  自己中心性
3)  社会的参照
4)  対象の永続性
5)  一人でいられる能力 

 

 

 

解は、2

 

1)  差次感受性 differential susceptibility:環境に対する被影響性の個人差 (HSCに関連)

 

 

2)  自己中心性egocentrism:ピアジェ認知発達段階理論を参照 5歳:前操作段階

 

3)  社会的参照:乳児がある対象に対する評価を大人の表情などを見ることで参考にする

 

4)  対象の永続性object permanence:ピアジェの認知発達段階理論を参照


5)  一人でいられる能力 the capacity to be alone:ウィニコット発達理論

 

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