公認心理師 過去問研究[1070] 第7回悉皆検討〈43〉職業倫理の配慮 | こころの臨床

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第七回公認心理師国家試験問題(2024年3月3日実施)

問43  職業倫理に配慮した公認心理師の対応として、最も適切なものを 1 つ選べ。 

1) 事例検討会の発表資料に記載するクライエントの居住地域の情報を、市町村名のみとした。
2) 中学生のクライエントに心理検査を行う際、保護者のみに検査結果の取扱いについて説明

  をした。 

3) クライエントが自殺を遂行する決意と手段を面接で語り秘密を守るよう懇願した際、誰に

  も伝えなかった。
4) 面接で知り得た情報を専門職間で共有する際、誰にどの範囲の情報を伝えてよいかクライ

  エントに確認した。 

 

 

解は、4

 

3)と4)の趣旨は、一見違背する。しかし、クライエントの利益を第一とし、クライエントを全人的に尊重することが、対人支援職の職業倫理の基本といえよう。

守秘義務の例外として、自傷・他害の生命の危険の虞が含まれている。(下記参照)

 

 

公認心理師は42条2で規定されている通り、医療領域以外に稼働していたとしても、医師の指示を受ける義務を負うコメディカルであるゆえに、医師会の上記声明の倫理ガイドラインが適用されるものと考えられる。

 

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