公認心理師 過去問研究[1037] 第7回悉皆検討〈10〉条件づけ 刺激と反応 | こころの臨床

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第七回公認心理師国家試験問題(2024年3月3日実施)

問10  ある 1 つの刺激に対して生じている反応が、類似したその他の刺激においても同様に生じる現象を説明する概念として、最も適切なものを1 つ選べ。 

1)  馴化
2)  消去
3)  般化
4)  負の強化
5)  高次条件づけ 

 

 

 

解は、3

 

 

1)  馴化 accomodation:ある刺激がくり返し提示されることによって、その刺激に対する

       反応が徐徐に見られなくなっていく現象。
 

2)  消去 extinction:オペラント条件づけと古典的条件づけの両方で起こる。 条件付けによ

       って以前強化されていたオペラント行動が、強化されなくなったとき、強化された行動の

       頻度は徐々に減少する現象。報酬を与えないで反応を弱めようとする点で「負の強化」と

       は異なる。
 

3)  般化 generalization:一定の条件反射が形成されると、最初の条件刺激と類似の刺激によ

       っても同じ反応が生じる現象(刺激般化)。 これに対し、同一の刺激がさまざまな反応を

       引き起こすときを反応般化という。
 

4)  負の強化 negative reinforcement:オペラント条件づけにおいて、反応したとき罰し

       たり、緊張を起こさせるような刺激を与えて、反応させないようにすること。不快を取り

       除けることで行動が増える現象。
 

5)  高次条件づけ higher-order conditioning:条件刺激を無条件刺激の変わりに用いて、

       新たな条件刺激の条件づけを行うこと。

(『心理学辞典』(誠信書房,1971)を一部参考に再構成 )

 

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