公認心理師 過去問研究[1030] 第7回悉皆検討〈3〉医療観察法 保護観察所 | こころの臨床

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第七回公認心理師国家試験問題(2024年3月3日実施)

問 3    保護観察所に勤務し、精神障害者の保健及び福祉等に関する専門的知識に基づき、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った人が社会に戻ることを促進するため、生活環境の調査、生活環境の調整、精神保健観察等の業務を主に行う職種として、適切なものを 1 つ選べ。 

1)  保護司
2)  法務教官
3)  保護観察官
4)  少年補導職員 

5)  社会復帰調整官 

 

 

解は、5

 

3)か5)かで迷うかと思われるが、「精神障害者の保健及び福祉等に関する専門的知識に基づき、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った人」とは、医療観察制度の対象者を意味する。保護観察所に配置され、上記対象者への「生活環境の調査、生活環境の調整、精神保健(医療)観察等」の業務を行う職種を、「社会復帰調整官」と呼ぶ。下記法文の通り、司法領域の(メディカル)ソーシャルワーカーと言えるだろう。

 

 

第四節 保護観察所

(社会復帰調整官)

第二十条 保護観察所に、社会復帰調整官を置く。

2 社会復帰調整官は、精神障害者の保健及び福祉その他のこの法律に基づく対象者の処遇に関する専門的知識に基づき、前条各号に掲げる事務に従事する。

3 社会復帰調整官は、精神保健福祉士その他の精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識を有する者として政令で定めるものでなければならない。

 

 

1)  保護司:民間ボランティア(法務大臣委嘱)

https://www.moj.go.jp/hogo1/kouseihogoshinkou/hogo03_00157.html

 

2)  法務教官:少年院・少年鑑別所に勤務

https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_kyouse12.html#1

 

3)  保護観察官

https://www.moj.go.jp/content/001128291.pdf

 

4)  少年補導職員 (警察庁管掌)

https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/shounen/syonen04033125.pdf

 

5)  社会復帰調整官 

https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000590183.pdf (⇦厚労省サイト)

 

🐱参考:保護観察所

 

https://www.moj.go.jp/hisho/seisakuhyouka/hisho04_00040.html

 

 

 

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