秘密の部屋(その3)〜建物の夢(夢分析)〜 | こころの臨床

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心理学は、学問的な支えも実践的身構えも、いずれも十全と言うにはほど遠い状況です。心理学の性格と限界を心に留めつつ、日本人が積み重ねてきた知恵を、新しい時代に活かせるよう皆さまとともに考えていきます。

みなさんはどんな夢を、よく見ますか?

 

夢をみない、という方もいらっしゃるかもしれません。

でも、本当は見ているのだけれど、覚えてないだけ...とも言われています。

いろいろな夢があるとおもうのですが、夢にときどき、建物が出てくるということはありませんか?

 

 

 

全部が全部当てはまるというわけではありませんが、夢に出てくる家は、夢を見ている人自身(身体)だと解釈されることがあります。

建物、家というのは、「部屋」をその中に含んで構成されているものですね。

 

ずいぶん昔の話ですが、当時はまださほど有名ではなかったスイスの若手精神科医カール・グスタフ=ユングが、大先輩のジグムント=フロイト(オーストリアのユダヤ人神経科医)と一緒にアメリカの大学での講演に招かれました。そのときの船の長旅の間、二人は、それぞれが見た夢をお互いに解釈し合うことにしました。

ある夜のユングの夢は、一軒の家をどんどん地下に向かって降りていくと、土の地面があり、そこには頭蓋骨が2つ有る、というものでした。

 

これは、精神分析やユング心理学がお好きな方には、かなり有名なエピソードとして知られています。

さて、精神分析の創始者(と言われている)で『夢判断(=夢占い)』を著したフロイトは、この若い精神科医の

夢をどのように分析したのでしょうか?

 

(....次回・たぶん明日につづく....)