すべてはうまくいっている! 光と心の調和 -30ページ目

すべてはうまくいっている! 光と心の調和

横浜の心理カウンセラー ロキのつぶやきブログ
その人がその人らしく
『生まれてきてよかった!」
と思える人生のために。

暑い。暑い。暑い。。。

今日の午後1時頃。自宅から徒歩で12~3分ほどのスーパーからの帰り道、意識が朦朧としてしまうほど暑かった。とくに急な坂を登っているときは、水中でもがいているような、前進しているのだか後退しているのだか分からなくなるほどの辛さ。文明の利器がなかったら、私が生きていける気候じゃないよ!とまで思った。

そういうときには怪談です。(意味不
前にも書いたけれど、私は高校時代にUFOは目撃したが幽霊との出会いはない(かもしれない体験はこちら)。けれども、身近ではけっこう不思議で怪しい現象に遭遇している。子どもの頃からかなりの頻度であったのだが、原因不明のまま記憶から消えていったことも多いような気がする。説明のつかない(受け入れがたい)現象は記憶から消すという、適応メカニズムの一種が働いているのかもしれない。ちなみに、ユングはUFOの存在を認める一方で、UFO目撃談を、現代人の「共時現象」及び「心的投影のきっかけ」と捉え、救済主願望の表出であろうといっている。

えーと、その不思議あやかし談にもどると、まずは、ありえない物品がありえない場所から出現する、という家族に最近起きた体験話二題。

父が亡くなって一人暮らしになった母が、数年前の朝、布団をたたもうとしたら、布団の下に父の腕時計が出現。前日に部屋を掃除したときも、父の時計は落ちていなかったし、毎日干したり敷いたりいている布団に時計がはさまれる可能性はゼロ。その父の時計は、父が亡くなった直後に整理した際、別の部屋の引き出しに入れてあったはずだという。母は「お父さんはどういうつもりなのよ」とか意味不明の言葉を発していた。

息子が1年ほど前の夏、朝ベッドで目を覚ましたら、お腹の上に折りたたみ式の果物ナイフがのっていた。そのナイフはツカがプラスチックのオレンジ色で、ずっと以前に行方不明になっていたもの。朝、息子が憤然と「オレの寝てる間に腹にこれのせた?」と私に見せたのだけれど、いくらイタズラ好きだとはいえ、息子のお腹に刃物をのせるようなけったいな母ではナイと怒ったが、怒るより驚くべき事態であった。前夜ベッドに寝るときには、夏のため掛布はタオルケットのみ、何もなかったという。刃は折り畳んだ状態だった。

その翌日である。息子が朝目覚めておき上がろうとしたら、こんどは右肩に異物を感じ、見たら、丸い刃の突いた彫刻刀がベッドにのっていた!  2日続けてである。刃がむき出しで、へたをすれば怪我をするところであった。その古びた彫刻刀、中学で使った記憶はあるが、数年来自分の部屋で見たことも使ったこともないという。息子は本気でビビってしまい、そのときから数ヶ月間、寝る前にベッドを総点検するくせがついた。その後、再度浪人生になったほかは何も起きてない。夢遊病の気配もないし、いまだに原因不明。

当時ブログに記すかどうか迷ったが、刃物ということもあり、あまりにも気持ち悪かったのでやめたのだった。なんだったのじゃ・・・。

このあともいろいろ書きたかったが眠いのでつづきは明日、おやすみなさいまし。。。


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カウンセラーが、自己の心の点検と自己洞察のために受けるカウンセリングを「教育分析」といいます。人の心と対峙するカウンセラーには欠かせない、自分の心のメンテナンスです。

わたしはこれまで教育分析を約130時間受けてきました。教育分析以外にも、単なる好奇心で一クライエントとしてカウンセリングを受けたことも多々あります。それはもうさまざまなカウンセラーのセッションを受けてきました。そうして、そのすべての経験が私の宝となっています。

自分のことはいったん棚に上げて思うことは、カウンセリングの現場も千差万別、玉石混淆の世界だということ。もちろん主観でしかいえませんが、多くの学びを受けた尊敬すべき優秀なカウンセラーが存在する一方で、あっけにとられるカウンセラーも数多く・・・。その質の差は、資格の種類や年齢、性別、ルームの規模等にはあまり左右されません。志はもちろんですが、生まれもっての個人の資質やセンスが大きくものをいう職業でもあるのです。

私自身の経験やクライエントさんから伺った話につくづく思うのは、たとえ高度な知識や技術をもっていても、人間という生物そのものに対する興味と慈しみが乏しければ、カウンセラーには向いていないということ。セッションで心に迫ってくるものが感じられないのですね。

などと言いつつ、ズルズルと高い棚の上から自分をおろす。ヾ(ーー )ォィ
・・・もっともっと人としてカウンセラーとして精進しなくちゃ♪

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<精神分析の面接療法>

1.自由連想→解釈→洞察

精神分析による面接療法では、「無意識の意識化」を目指す。その基盤は「洞察」である。

(1) クライエント→自由連想(40分ほどの間、心に思い浮かぶままを自由に取捨選択せずに語る)
(2) 分析者→それを解釈
(3) 解釈を聞いたクライエント→洞察(自分の行動のくせや意味、原因に気づく)


分析者は、クライエントによる自由連想を適切に解釈しなければならない。といっても解釈の対象は、語られた言葉や夢のストーリーを解釈するだけではなく、クライエントの身体症状(緊張・爪を噛む等のしぐさ)や表情、いい間違い、声のトーン・表現方法・遅刻・沈黙等々なども含まれる。

解釈の手順としては、まず、クライエントの言語や身体症状による表現から性格分析をおこなう。性格分析とは感情表現のパターンや方法を見つけ出すことで、クライエントにそれを指摘し洞察させる。たとえば、「あなたには抑圧的だ」「あなたは反動形成が強い傾向にある」など。

こうした性格分析をクライエントが受け入れ自己洞察できると、より率直に感情表現をおこなえるようになる。それによって分析の要素が増え、分析者は次に内容分析に入っていく。

内容分析とは、なぜ抑圧しているのか、なぜ抑圧するようになったのか等の無意識裡にある感情内容を意識化することで、さらにクライエントは深い洞察に到達することができる。

しかし「解釈」も、分析者によって多様性がでてくるという問題がある。したがって、初心者がいい加減な解釈(解釈の繁用)によって、クライエントを傷つけることもある。

実例:
ある二十歳の女性が「母親を殺したい」という考えが頭にこびりついて離れなくなった。彼女は母を尊敬しており、母にそのような気持ちを抱く原因が分からず、自分を責めた。しかし母を殺したいという衝動は続き、精神的に不安定になって、現実に適応できずに仕事も辞めた。

精神分析を受けた結果、ある夢からの連想で、彼女は母に恨みをもっていることが明らかになった。彼女はためらったのちにつぎにような経験を話した。

2年前に母と教会に行ったとき、ある若い男性に魅せられてしまった。全く未知の男性でななく、彼女は彼と出会ったことに無上の情熱と喜びを感じた。彼女は母にそのことを話し、「結婚するなら彼のような人としたい」と意思を表明したが、母は軽い気持ちで(母は娘が本気でそう考えているとは思ってもみなかった)、それを否定してしまった。彼女は「紹介もされない人と結婚を望むのはいけないこと」だと分析者に語った。

しかし、彼女の心にとっては重大なことだった。彼女は母の意見を尊重して彼のイメージを払いのけようとした。しかし、なかなか忘れられず、彼のことを思うまいという気持ちと考えたいという願望が、心の内に強い葛藤を起こしていた。それが何ヶ月も続き、彼女はそういった自分を責めていた。そのことを忘れてしばらくたったときに「母を殺したい」という強迫症状が出始めたのだった。


彼女が自分でもわからなかった謎が解け、謎を明らかにすることによって強迫症状は消失した。彼女の両親はこの治療のあと、彼と娘との結婚のために尽力し、その後彼女は彼と結婚して二人の子どもの母になった。


2. 感情転移と抵抗

精神分析の面接療法では、「感情転移」「抵抗」を重視しているのが特徴である。ロジャーズやゲシュタルトなど、他のカウンセリング理論ではまったく問題にしていない。

感情転移・・・
父や母、きょうだいに対してもっている感情を、類似の人に向けることをいう。たとえば父親を憎んでいる人が、男性の分析者に反抗的になる、というようなこと。

初対面では誰でも「防御」によって自分を取りつくろうとする。しかし精神分析特有の寝椅子に横たわって自由連想をすることにより、クライエントの退行を促してその人の生地(本音)を出しやすくする。その人が感情転移によって生地を出してくれることにより、クライエントの家族に対する感情がつかめる。その結果、幼少期の感情を乗り越えるための再体験につながる。

ということで、精神分析では「感情転移」を歓迎する。感受転移には愛情や信頼といったポジティブなものと、憎悪や不信といったネガティブなものがある。分析者は感情転移されることで、クライエントの新たな人間関係のパターン構築のための練習台になることができる。

尚、分析者が感情転移に巻き込まれること「対抗感情転移」といい、それを防ぐため、分析者はクライエントが愛情や怒りをぶつけてきたときに、それに巻き込まれて個人的感情を表出してはいけないという鉄則がある。「カウンセラーが自分個人を出してはいけない」という点はロジャーズ理論でも同様である(これにあまり固執しても、プロフェッショナリズムに堕す場合がある)。


抵抗・・・
たとえば「面接を受けたくない」「治りたくない」といった、分析者とのつながりを拒否する心理。

セッションをすっぽかす・毎回遅刻してくる(顕在性抵抗)、たくさんしゃべるが実のない話に終始する・話をそらす・抽象的な内容(陰性抵抗)などがある。これに気づき、抵抗を除く対処をすることを精神分析では重視する。抵抗があると、分析者とのリレーションがとれず、クライエントの感情表現も素直でなくなり、分析者の解釈も受け入れない。

抵抗は精神分析に限らず、どのようなカウンンセリングの場面でも、クライエントが抵抗を示す瞬間や時期がある。そのためにも、精神分析の「抵抗」の概念と対策を知っておくことは必要だと思う。


<精神分析の功績>

精神分析の膨大な理論は、カウンセリング理論だけではなくさまざまな分野にも影響を及ぼしてきた。

そのなかでも、「人の幼少期体験が性格形成の基盤になっている」という指摘は、エリクソンやエリック・バーン、ジョン・ボウルビィなど幼少期体験を重視する理論に与えた貢献は大きい。また、「無意識」や「(種々の)防衛機制」の概念が、精神分析以外の分野に広く応用されていることも精神分析の果たした功績といえる。


<精神分析の問題点と衰退>

精神分析の研究は「事例研究」であって、実験や実態調査によるものではない。サンプルデータが限られており、データを統計的に処理できない。したがって、どこまでが事実でどこまでが推論に基づいた理論であるか・・が曖昧である。また精神分析には概念がひじょうに多く理論体系が複雑なので、習得するには膨大な時間がかかる。

もともと精神分析は神経症の治療のための理論として誕生した。それをそのまま神経症以外の分野に当てはめることに無理がある。1980年のDSM-III(精神疾患の診断と統計の手引き)から「神経症」の概念がなくなり、それに伴い精神分析医の数も減少した。

20世紀に入って精神医学や脳科学の発達に伴い、客観性・科学性に欠け、治療法としてのエビデンスもはっきりしないとして、精神分析は急速に支持を失っていった。

ところで、精神分析関係の図書でいろいろな分析解釈の事例を読んでいると、「なるほど!」と思うケースと「ほんまかいな?!」と思うケースが半々くらいの比率だった。また、フロイトの性の概念の拡張には改めて驚いた。汎神論(神は全てのものに宿る)というのがあるけれど、フロイトは汎性論ね。 


<精神分析の今後>

精神分析はリビドー理論から始まったが、ネオ・フロイディアン(フロム・ホーナイ)や他の分派(ユング・アドラー・エリクソン・ボオルビィ)等は、すでにリビドー理論を用いていない。リビドーに変わって、社会・文化的な見地を理論のなかに取り入れている。今後の精神分析の発展のためには、精神分析の種々概念の厳密な再定義と、個人(個人心理学)に加え、人と人(社会心理学)視点からの発想が必要となるのではないか。



参考図書:
『フロイト・その思想と生涯』(ラッセル・ベイカー宮城音弥訳:講談 社現代新書)『カウンセリングと精神分析』(國分康孝:誠信書房)、『精神分析入門』(宮城音弥:岩波新書)、『カウンセリングの理論』(國分康孝:誠信書房)、『夢分析』(新宮一成:岩波新書)、『心理 療法の進め方・簡易分析の実際』(前田重治:創元社)、『集中講義・精神分析上・下』(
藤山 直樹:岩崎学術出版社)


以上で「精神分析理論」は終了。拙文におつき合いくださった(モノ好きな)方々様、ありがとうございました。 <(_ _)>

次からは「折衷主義のカウンセリング理論・自己理論(self theory)」(ロジャーズの来談者中心療法の基礎理論)、を不定期掲載の予定。

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<精神分析における性格論>

「無意識の意識化」とは、これまで気づかなかった自分の反応(行動)の仕方やくせに気づき、その反応やくせの意図を知り、なぜそのような感情を持つに至ったかの由来を発見することである。つまり、自分の性格を知ること。

精神分析的見地では、性格に対して4つの観点がある。バッサリと無謀に短くまとめてみる。

1. 性格はどうつくられるか
       【リビドー(生のエネルギー)の発達過程】

2. 性格はどう発現されているか
       【力動的見地(防衛機制・適応機制)】

3. 性格はどう構成されているか【性格構造論】

4. 性格の偏りやくせは何に起因するか【コンプレックス論】



1. 【リビドー(生のエネルギー)の発達過程】

生(性)のエネルギーが、人生の各発達段階でどう満たされてきたかによって、性格がきまるというとらえ方。

口唇期・・・
誕生から離乳までの時期に問題があるケースを口唇期性格。甘ったれ、酒好き傾向。

肛門期・・・
あらゆるしつけの原点である、トイレのしつけの時期に問題があるケースを肛門期性格。几帳面、ケチ、愛情・時間・金銭を出し渋る傾向。

男根期・・・
ペニス=力の象徴。男児は誇示。女児は男根羨望
男児(女児)が母親(父親)に定着=エディプス・コンプレックス

潜在期・・・
学齢期=社会のルールの学習。本能的欲求(エス・イド)の抑圧・抑制(潜在化)

性器期・・・
親に対する依存や気兼ねがなく、異性と感情交流ができる状態を生殖器的性格。口唇期、肛門期、男根期、潜在期の各発達段階をそれぞれうまく乗り越えて到達する状態。


2.【力動的見地(防衛機制・適応機制)】

個人が自分を取り巻く環境に対し、どのように反応するか。その反応の仕方を性格とみなすとらえ方。精神分析では反応の仕方を「防衛機制(自己防御)」という。問題のある性格を、「防御の必要のないときに不必要な防御をする人」とする。

防衛機制の種類は多い。(抑圧・抑制・昇華・合理化・感情転移・置き換え・知性化・退行・逃避・同一化・摂取・投影・反動形成・補償)。そのなかで主だったものをいくつかを簡単に説明してみる。


抑圧(repression)・・・
外界からの否定・侮蔑・嘲笑・拒否を恐れて、無意識裡に欲求の充足や過去の苦痛体験を我慢(抑圧)する。例:いい子ちゃん

合理化(rationalization)・・・
認めたくない自己の欠点や満たされない欲求に対して、それを正当化(理論化)して自他を納得させること。例:イソップ寓話「すっぱい葡萄」

感情転移・・・
ある特定の人に向けるべき感情を、類似の他者に向ける。例:母に甘えられなかった息子が年上の女性に甘える

置き換え(displacement)・・・
受け入れがたい感情や欲求を別の対象に置き換える。例:坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

知性化(intellectualization)・・・
感情をあらわに表出できないので、抽象化・観念化によって表現する。例:「彼とは価値観が異なる」(あいつは反吐が出るほど嫌い)

逃避(escape)・・・
現状の苦しさを回避するため、他のものに心的エネルギーをついやす。例:家庭が面白くないのでボランティア活動に打ち込む

投影(projection)・・・
自己の受け入れがたい感情や欠点を正視できず、自己以外のものに責任転嫁する。例:性的欲望を抱いている相手に対し、自分が誘惑されていると感じる

反動形成(reaction formation)・・・
自己の弱さや欠点を認めたくないので、それを克服するために他の極端に走る。例:劣等感の強い人ほど攻撃的になる

補償(Compensation)・・・
劣等コンプレッスクを克服する建設的な防衛機制。直接補償(例:劣等生が発奮して勉強し、博士号を取る)と間接的補償(例:性格俳優になって容姿コンプレックスを乗り越える)
(つづく)


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<精神分析的見地における人間の成長>

● 快楽原則・現実原則

精神分析では人間を他の動物と同様、本能によって生きていると考える。ここらへんの概念はひじょうにわかりにくく、勝手解釈単純化なのでご容赦のほど。

本能生の本能 → 自己保存本能
   死の本能 → 自他への攻撃・破壊本能

生の本能「自己保存本能」は、生殖本能はじめとする建設的傾向をいう。死の本能は自他を攻撃し破壊に向かう傾向(必ずしも自殺・他殺ということではない)をいう。しかし、生の本能=よい、死の本能=よくない、ということではなく、知性(既成概念の破壊)や親が子を守る(愛)ための攻撃なども死の本能と考えると、生の本能と死の本能の程よい調和共存が好ましい状態と考える。

人間が生きるということは本能充足のためであり、つまり、人生は本能を表出し解消していくプロセスといえる。

精神分析では本能充足の原理「快楽原則(pleasure principle)という。

仕事をさぼってパチンコに興じたり、好きなアーティストのCDを集めたり、好きになった異性を追いかけたり、嫌いなヤツに罵声を浴びせたり、結婚の苦痛から逃れるために離婚したり・・も、快楽原則の一端である。

しかし快楽原則に従って、既婚者に言い寄ったり、ワンマン社長に文句を言ったりしたら、配偶者に殴られたり会社を首になる可能性がある。それがわかっているので、現実世界の制約や諸般の事情を考慮して、それを計算した上で行動することになる。

現実社会の制約や諸般の事情「現実原則(riality prinsiple)」という。

いわゆる成人(おとな)とは、現実原則に従いつつ快楽原則を満たすことのできる人、ということになる。おとなでも幼児的傾向の強い人はそれができずに快楽的原則に支配されやすい。

したがって精神分析的知見における「人間の成長」の定義とは、「行動の原理が快楽原則から現実原則に移行してゆくこと」と考える。

精神分析では快楽原則と現実原則が一致した状態を「昇華」という。たとえば、人をコントロールしたい欲求(快楽原則)を政治や教育の場(現実原則)で満たすことや、変身願望(快楽原則)を俳優業(現実原則)で満たすのがその例と言える。しかしそれさえも、ある部分においては妥協や迎合といった現実原則に従わなければならない。


● 性格

「現実原則に従いつつ快楽原則を満たすこと」の得手不得手は、後天的学習によるものと考え、それを「性格」と位置づける。

精神分析ではこの「性格」を、幼少期の家庭生活に左右されるものと考える。

たとえば、すぐに人のご機嫌をとる人は、そのようなかたちでしか「人の好意を得る」(快楽原則)という欲求を充足させる方法を知らない。その原因は、おそらく幼少期に親のご機嫌を取らなければ生きてゆけなかったのであろう、と推論づける。

つまり、「今こうある自分は過去にその原因がある」という理論が精神分析の基本となる。決定論もしくは因果論である。

過去の影響が現在の生きづらさ(症状)を形成しているならば、その過去の支配・影響から解放されなければならない。
過去のくびきから自由になるためにはどうしたらよいのか?

「無意識の意識化」である。

過去の経験が無意識下において現在を支配しているのだから、具体的にどのような体験よって、どのように行動を支配してきたかに気づく(意識化する)ことである。意識化することによって、それに影響されたり振り回されたりしなくなる(過去からの自由)

この「無意識の意識化」が精神分析の骨子となっている。

しかしながら、気づきによって変化が生じる(症状が消える)場合もあるが、気づきだけでは変化しない場合もある。そのようなときには、 たとえば認知行動療法や論理療法、インナーチャイルド・セラピーなどの技法をプラスαしてよいと考える。(つづく)


手に余りマス・・精神分析理論は広汎複雑すぎていたずらに長くなってしまう

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