自己啓発についてぶつぶつと | すべてはうまくいっている! 光と心の調和

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横浜の心理カウンセラー ロキのつぶやきブログ。
その人がその人らしく
『生まれてきてよかった!」
と思える人生のために。

自己啓発書という一連の書籍がある。

デール・カーネギーの『人を動かす』『道は開ける』などは、もはや自己啓発書の元祖のように言われている。社会人となって間もない頃、カーネギーの2冊にはずいぶんと救われた・・。

大ざっぱな分け方をすると、経済的成功を説く「成功哲学」ものと、人間的向上を説く「人格改造」ものの2種類があるように思う。いや「明るく楽しく生きて、大金持ちになろうよ」といった類いの、両者いっぺんに目指す方が多いかな。

最近本屋さんで自己啓発書とおぼしき十冊くらいをぺらぺらめくってみた。内容は相変わらず、新しい思考を自己暗示によって深層心理に植えつける、といったものが多いようだ。

心理学をある程度応用しているという点については、昔の啓発書と変わっていない。ジェームズ・スキナー、ナポレオン・ヒル、ジョセフ・マーフィーなどの焼き直しといっては言い過ぎかな。精読すれば、もっと新しく且つ深遠な教えを説いていることが分かるのかもしれない。

そういえば、朝の太陽に向かってつぶやく、私の自己流言霊暗示法も同じようなものジャン、などと横浜弁で思ってしまった。


自己啓発書を読んだり自己啓発セミナー等に参加する人々は「いまの自分を変えたい」という強い思いを持っている。熱心に取り組んでいる人のなかには、類書を何冊も読み漁り、次々といくつものセミナーに参加するのだろう。

しかし、こういった自己啓発書がまったく合わない人もいる。クライエントさんにもときどきいらっしゃるけれど、かえって悪影響を受けてしまう場合があるのね。

つまり、本を読んだりセミナーに参加する前より、さらに落ち込んでしまう。

たとえば、「◯◯すればあなたは成功する、生まれ変われる」と言われたとする。しかし、◯◯自体ができない状態にあった場合、それができない自分は駄目だ・・と、ますます自信を喪失してしまうのだ。深刻なうつ状態を引き起こす場合もある。

もちろん、そういった状況のなかにあっても自己啓発書や自己啓発セミナーによって状況が改善される人もいるわけで、一概には言い切れないが。

では、逆効果になってしまう人には何が必要なのか。

自己啓発の類いは、おしなべて心がマイナス状態にある人には向いていない。つまり、自分に自信がなく自己肯定感の低い人や、苦境の渦中にある人。そういう人は自分に対する存在価値を喪失している場合が多い。

そのような人に必要なのは、むやみやたらに「あなたは変われる!」といったポジティブ・シンキングではなく、まず、マイナスを0へともっていく心への働きかけ。ありのままの自分を受け入れてもらう体験であり、ありのままの自分を肯定してもらう体験である。

「変わらなければ」の前に、まず「今」の自分を他者に充分に受け入れてもらい認めてもらうこと。それが自己価値観を上げ、自信をとりもどす力となる。


また、自己啓発書の類いが性格的に合わないとう人もいる。書籍を読んでも、ものごとの対処方法の参考程度にはするが、あまり影響を受けない。生まれつきそういう気質なので、「○○したら○○になれる!」という思考を必要としないのだ。


もちろん、自己啓発書や自己啓発セミナーからとてもよい効果を得る方も大勢いるのだけれど、そうでない場合もふつうにあるよ、ということ。

付け足しだが、自己啓発セミナー(今は自己啓発という言葉は使わず他のさまざまな名称で行っている)では、しばしば心理学をベースにしたテクニックを用いて、ある種の高揚感やカタルシスを参加者に経験させる。しかし、それはつくられた特殊な状況から生み出される計算された感動であり、「一時的」に生まれ変わったような錯覚を起こすかもしれないが、人格や深層心理が変わったわけではない。たいていは、日が経つにつれもとにもどる。

 

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