『世界史こぼれ話』抜粋(9) | すべてはうまくいっている! 光と心の調和

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「いやぁ、人間って本当に奇々怪々ですね~」水野晴郎風
というわけで、今回も引き続き『世界史こぼれ話1~6』(三浦一郎/角川文庫・絶版)から抜粋した有名人の逸話シリーズ。

今回も『世界史こぼれ話(3)(4)』よりの抜粋。

言葉というのは、内容よりも「誰が言ったか」で決まってくるようなことがある。同じ言葉でも有名人が言ったのと、無名の一般人が言ったのとでは、その重みやありがたみが違ってきたりする場合も多い。この『世界史こぼれ話』も、世界に名を成した有名人のエピソードだからこそ興味がわく、ということもある。でも、有名人だろうが無名人だろうが、人間て、やっぱり最高に面白い!

今回の抜粋の中の「最低をねらえ」、この諭吉の言葉で思い出した。昔聞いた話だが、ある評論家が昼のワイドショーのゲストとして出演することになり、心配でどんな風にしゃべったらいいかプロデューサーに聞いたそうな。するとプロデューサー曰く「どのゲストの方にもお願いしてますが、なにしろ易しく、中学生以下の子どもに話すつもりでしゃべってください」。現在はどうか知らないけれど。

「われわれ各個人は他人のうちに自己を写す鏡を持っている」(ショウペンハウエル)ということで、今回もいってみよ~

1冊に400~600のエピソードが収録されているので遅々として進まず、やっと(4)からの抜粋も加えることに。

「知らねーよ」という人物もいるでしょうが。。
太字がタイトルで、( )の説明は私が付け足した。

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もらザル
林羅山(1583年生/江戸初期の朱子学派儒学者)にある弟子がいった。「先生、困ったことに私の耳はざるのようで、何をきいても、みなぬけていってしまいます」「心配しないで休まず勉強しなさい。ざるだって水につけっぱなしにしておけば、水はもれないよ。

君の名は
武者小路実篤(1885年生/小説家・詩人・劇作家:白樺派)が志賀直哉(1883年生/小説家:白樺派)の息子の仲人をした。いざ披露という段になって「新郎は・・・・・」といいかけ新郎に「君、君の名はなんてえの」つづいてまた「新婦は・・・・・」とここでもつかえた。


作家と顔
室生犀星(1889年生/明治の詩人・小説家)がある料理屋に行くと、そこの女が彼の顔をつくづくと見て、「あなたはどうしてそういうお顔でああいうことが書けるのかしら・・・・・」という。犀星「そりゃあ顔で書くのじゃないから、顔ばかり見ていてもわからないよ」


手を焼かせたよ
あるときトスカニーニ(1867年生/イタリアの指揮者:短気で有名)のところへ手紙がきた。「私は折角子供を産みましたが死んで生まれました。あまりの悲しさにもう私は生き続ける気力もありませんでした。ある晩のこと夫がつけてくれたラジオから貴方の指揮なさる音楽が聴こえてきました。それを聴いている中に私はこんな美しい音楽がこの世にあるからには生き続けようという気になりました」という感謝状がきた。しかし差出人の名前は書いてなかった。トスカニーニはニューヨーク中の産科病院に片端から電話を掛け、とうとう手紙の主を見つけ出し、自分の写真を贈った。そのサインに曰く。「名探偵アルトウロ・トスカニーニより」


税務署顔マケ
ヴォルテール(1694年生/フランスの哲学者・作家)が蓄財術にたけていたのは有名だが、ヴォルテンベルク公カルル・オイゲンには六十万リーヴル貸し、一割二分の利子をとった。公はしかし利子さえ時々払わなかった。このため、ヴォルテールは二十五年間催促状を出し続けた。


筋は通す
哲学者のスピノザ(1632年生/オランダの哲学者)は金持のユダヤ人の子だったが、大変無欲な人だった。彼の妹はそれをよいことにして、父の遺産を一人で横領しようとした。すると彼は怒って妹を訴えた。裁判は彼の勝訴に終わったが、判決が下ると彼は遺産を全部妹にやってしまった。


申年生まれ?
わが国の作家の中で三大犬ぎらいは、泉鏡花、芥川龍之介、太宰治である。こうあげればこの三人の感じは、犬ぎらいばかりでなく、どこかに共通なものがある。


作家と読書
デューマ(アレキサンドル・デュマ・1802年生/フランスの小説家:代表作『モンテ・クリスト伯』『三銃士』)は自作は書きっぱなしで、読んだこともなかった。しかし死の床で息子にすすめられて自作を次々に読んだ。そして「モンテクリスト」を途中でまで読んだ時、「残念だ!結末がどうなるか読み終えないうちにおれは死にそうだ」


最低をねらえ
尾崎行雄(1858年生/政治家:「憲政の神様」「議会政治の父」と称される)が福沢諭吉を尋ねると諭吉は「誰に読ませるつもりで君は著述するのかね」ときいた。「大方の識者に読んでもらうつもりです」と尾崎が答えると、諭吉「それではだめだ。猿のために書くつもりになれば、それでちょうどよかろう」


ぜいたくは敵だ
イプセン(1828年/ノルウェーの劇作家・詩人:代表作『人形の家』)は交際ぎらいで孤独な生活をし、友人がなかった。彼はある時文学史家のブランデスに手紙を送った。その一節に「・・・・・友人というものは金のかかる贅沢物です。じゃまになるだけです・・・・・」


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