傷ついた分だけ優しくなれるって本当？

本題があるにもかかわらず、出だしの小ネタがなくてたまにブログが書けなくなるリーディングカウンセラー＆ライターの雫石です。

面白い出だしでがっちり読者の心を鷲掴みにしないとね

でも、今日はこれと言ったネタもないので（笑）、いきなり本題に入らせていただきます！

先日、クライアントさんをリーディングしたら、

「私はひとりぼっち」

という思いが出てきました。

でもね、そのクライアントさんはご両親とも非常に仲が良くて、お母さんは専業主婦で家にひとりぼっちになることもほとんどなかったし、どうしてそんな思いが潜在意識の中にあるのか、本人も分からなかったのです。

ところが、カウンセリングから数日後、クライアントさんからこんなメールが来ました。

（前略）
それから、カウンセリング中に

「自分はひとりぼっちだっていう思いがありますね」

って雫石さんが言っていたのが不思議だったんです。

両親もいて、友達もいて、いじめられた時期もあったけど、仲良しの友達が守ってくれたこともありました。
だから、どうしてかなーと思っていたのですが…

実は、私は小さい頃にずっと入院していた時期があるそうなんです。
産まれたときに未熟児で、ずっとおうちに帰れず、3歳くらいまでひとりで点滴を受けながら病室にずっといたりした記憶があります。
(実際はずっとひとりではなかったと思います。母や祖母と通院した記憶もあるので…)

小さい頃はとにかく身体が弱く、すぐに熱も出して、よく休んでいました。
きっと、その時の寂しさかも…と思うと、また涙が出てきました。

自分が思う以上に、たくさんの記憶や思いが自分を作っているんですね。
とても不思議で、でも素敵だなぁ～と感じています。

これを読んで思ったのですが・・・
子供を育てていると、とにかく「これ、トラウマになったらどうしよう・・・」と心配する瞬間が良くあります。

でも彼女のこのメールを読んで、子供にトラウマを与えないなんて絶対に無理なのだということがよくわかりました。

私たちは皆、何事にも囚われずに大人になって行くことは不可能なのでしょう。

でも、大人なってから一つずつそのトラウマを丁寧に取り除き、本来の自分に戻って行くことは可能です。

というか、そのためにいろいろな経験があるのでしょうね。

昔読んだ灰谷健次郎さんの本に、

人は辛い思いをしないと本当の意味で人に対して優しくなれないのではないかと思うと、私は悲しい

といった内容のお手紙を読者の女性にもらったというようなことが書かれていて、私もずっとそうだと思っていました。

でも、最近思うのです。

辛い体験と言うのは、実は最後の最後の手段であって、その手前にいくらでも本当の優しさを知る手段はあります。

それは、日常の出来事で心がチクッと反応した時。

誰かの言葉に、
誰かの態度に、
自分の言葉に、

心が煮え立ったり、深い悲しみに沈んだ時、それは自分のトラウマに触れた瞬間です。

それは、記憶にあるトラウマかもしれないし、前述のクライアントさんのように全く記憶のないトラウマかも知れません。

分からないけれど、その感情というエネルギーが発生した時、その感情にそっと問いかけてみるのです。

例えば誰かの言葉にイラッとした時。
なぜその言葉にイラッとしたのか。

自分を見下されているように感じたから？
バカにされていると思ったから？
認めてくれないと思ったから？

じゃあ、本当はどう思って欲しかったのでしょう？

上の例で言うと、どれも尊重されたい、大切にされたいという思いが自分の中にあると言うことに気づくのではないでしょうか？

ということは、自分の根っこのところに「私は人に大切にされない」という思いがあるのですよね。

だから、そこを刺激されるような出来事が起こると、そのたびに心がチクッとする。
でもね。一度この心の痛みにきちんと向き合って、

「ああ、私は人に大切にされたいんだな」

ということに気づいて、きちんと納得すると、そこからトラウマの浄化が始まります。

そうするとどうなるかというと、もう同じようなことで同じように傷つくことがなくなるんですね＾＾

そして、誰かの言葉や態度に怒ったのではなく、自分の心が傷ついたのだと知れば、

傷つく

ということの本質が理解出来ます。

そして、自分を傷つけた（怒らせた）もしくは、怒っている誰かもまた本当は傷ついているのかもしれないと言うことが理解出来ます。

恐れずに自分の心の深い、深いところにそっと手を触れてみましょう。

心がチクッとするたびに、その感情を放っておくと、それはどんどん大きくなり、ついには「私は人に大切にされない」という現実をつぎつぎと起こすようになります（関連記事『宇宙に正しく願う方法』）

だから、傷ついたその心をそのまま放置しないで、どうしてあげたら自分の心が安らぐのか、きちんと考えながらケアしてあげるのです。

そうしたら、どうされるのが一番嬉しいのかがよくわかるようになりますよね。

本当の意味で他人に優しく出来るようになるのは、実は自分に心から優しく出来るようになった後なのです( ´艸｀)

他人に本当に優しくしたい、本当の愛情を与えられるようになりたいと思うのならば、まずは自分自身としっかりと向き合ってみましょうね。

どうかたくさんの人の魂に響きますように