最期のおしゃべり | 裏庭のないしょ話

裏庭のないしょ話

心の中のこと


私が22歳の時にタウン誌の「子猫差し上げます」のコーナーで見てもらって来た愛猫ムック(愛称:ムッチュッチュ)

ネコとは思えないほど聡明で、家に来るお客さんにも

「なんでも分かっているような顔をしていますね」

ってよく言われていました。

その度に

「もうすぐ人間に生まれ変わるので、もう魂が半分人間なんだと思います」

って答えていました。

病気ではあったけれど、寝込むということもよぼよぼで動けなくなるということもなく、

毎日上手に甘えて、

たくさんお話をして、

いっぱい抱っこをして、

お風呂に入っている時は洗い場でじっと私たちの話を聞いていて、

一緒にお布団に入って眠って・・・

3、4週間前に

「もうそろそろ逝くからね」

と言われて、それからは毎日何度も

「愛してるよ、大好きだよ」

と伝えて。

子供たちにも

「もうあと少しでお別れになるから、いっぱい優しくしてあげて」

って伝えていました。

毎日、毎日、家事をするのもやめて抱っこをせがまれれば抱っこをして、
みんなで

「可愛いよ、大好きだよ」

って言いまくりました。

そんな時間をくれてありがとう。

昨日の朝、いつもと同じように一緒に朝日浴をしたあとにせがまれるまま抱っこをして。
玄関掃除をしていたら、たくさん話しかけて来たので、頭をなでなでしながら

「もう準備が出来たから、逝きたくなったらいつ逝っても良いよ。私たちのことは気にしないで、自分で決めて。大好きだよ」

そんな風に話したのがたぶん最期。

よく日の当たるお気に入りの場所で、ひなたぼっこをしながらキューっと伸びをしたらそのままの姿勢で息を引き取りました。

ポカポカ陽気であんまりの気持ち良さに、

「あー、幸せだ。今だったら逝っても良いなぁ・・」

って思ったんだね。

昨日は17歳の誕生日だったね。
17年間、たくさんの思いでをありがとう。

覚悟はしてたけど、やっぱり寂しいよ。