先日パーソナルカラー(似合う色)判定をしたお客様で、私が初めて見る瞳の色を持つ方がいました。
アンバー(琥珀色)のような透明感のある黄褐色で、瞳の淵は黒く、ガラス玉のようでした。

 

瞳は、カメラの絞りと同じ役割の虹彩(アイリス)と瞳孔を合わせたものです。

目薬の商品名にもありますね。

 

虹彩の面積は非常に小さいですが、その人の持つ印象に与える影響は大きいです。
確かに、カラーコンタクトでずいぶん印象も変わりますよね。

 

日本人のほとんどは、「黒目」と呼ぶ習慣があるように、瞳は黒か茶です。
欧米人は青い瞳や緑色、灰色、ヘーゼル(オリーブ色)など様々です。

 

なぜ、人種によって虹彩の色が違うのか・・・?

 

瞳の色素は、黒褐色のメラニンです。

メラニン色素は、お肌のシミの原因とされ嫌われがちですが、紫外線から私たちを守ってくれる大切な働きをしてくれています。

 

欧米人も黒褐色のメラニン色素を持っていますが、量が少ないので、青や緑に見えるのです。

 

メラニン色素が少ないと、光の中でも波長の短い青の光が瞳の中で多く散らばりやすく、青い色に見え、

メラニン色素が多いと、全ての光が吸収されて、私たち日本人の瞳のように黒に見えます。


この光の散らばりを「散乱」といいます。


実は、瞳が青く見えるのと、空が青く見えるのは、散乱によるもので同じ原理なんです。

 

 

欧米人がサングラスをかけているのは、本当に太陽光をまぶしく感じ、紫外線の影響を受けやすいので、おしゃれ感覚だけではなく、瞳を守るためなんです。

 

そして、驚いたことに、虹彩の色は季節や天候、感情、体調でも変化するそうです。
黒い瞳の私たちには、感じにくい感覚ですよね・・・。

 

これは、メラニン量が少ないと、血管層が透けるため、血流の影響で色が変化すると考えられています。

 

【関連記事】

 

 瞳の色に関しては、こちらもどうぞ 

 ⇒①気分や体調で変わりやすい瞳は何色?

 ⇒②瞳には模様がある?
 

色彩認定講師の検定ポイント

 

『虹彩色』

今日の内容は、東商カラーコーディネーター検定1級 第1分野 ファッション色彩のテキスト内容です。  直近では、2011年度に出題されました。
 
『青い瞳』

 突然ですが、

  ♪青い目をしたお人形は
   アメリカ生まれのセルロイド~ ♪  続く・・・
  
この歌を、知っている人はいますか? あまりいないかぁ・・・。

昭和の初めに大流行した童謡「青い目の人形」の歌詞です。

  

セルロイドは、1869年に発明された半透明の半合成樹脂です。戦後も、しばらく玩具や文具に使われていましたが、燃えやすいため他のプラスチックに変わっていきました。
  

これも、東商カラーコーディネーター検定1級 第2分野 商品のテキストに、プラスチックの歴史として記載されています。

『光の散乱』
散乱とは、太陽光が大気中にある水蒸気やちりなどの粒子に当たって、その方向を変えられて、ちらされることを言います

 

その散らばる程度は、ぶつかった粒子の大きさと、光の波長の長短に関係します。
 

散乱しやすいのは短波長です。

つまり、太陽光が大気中に入って、粒子にぶつかると、青い光から先に散乱していきます。

これが、私たちの見ている青空の正体です。

 

「散乱」は 色彩検定、カラーコーディネーター検定ともに3級のテキスト内容です。

 

  ご訪問ありがとうございました。   メンタル×カラリスト 中塚 陽子