『なんぞころびやおき 地球慕情篇』(50) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき地球慕情篇』

(50)

峠杣一日・著

「兇興変化(きょうきょうへんげ)!」

葈耳の怪人(をなもみのくわいじん)兇興大明神(きょうきょうだいみゃうじん)が、最期の力を振り絞(しぼ)る。

全身のちくちく針が蔓(つる)のやうにぐんぐん伸びると、ひとつの巨大な目ん玉、腐眼弾丸(くされめだま)を形作った。

「きょきょきょきょう!」

腐眼弾丸が、爆発的に膨脹(ばうちゃう)してゆく。

とどまることなく、何処迄もどこまでも脹(ふく)れ上がる。

ブラックホール空間が軋(きし)みはじめた。

歪(ゆが)みの生じた空間から剥(は)がれるやうに出て来た球体の何かが、次々と腐眼弾丸へと吸ひ込まれてゆく。

ああ、あれは睡れる魂(ねむれるたましひ)、宇宙の秩序(ちつじょ)の立役者(たてやくしゃ)たちの魂だ。

その無数の魂を喰(く)ひ散らかしながら、腐眼弾丸は拡脹(くわくちゃう)を続ける。

ブラックホールそのものを呑(の)み込み、世の理(よのことわり)に取って代はらむとしてゐるのだ。

その時、大笹霊瓊矛(おほさちのぬほこ)が二段変化(にだんへんげ)、大笹霊弓箭(おほさちのゆみや)へと姿を変へた。

弓の上端、末弭(うらはず)に立つお笹媛(おさき)。

弓を引き絞るその動きに連動する大笹霊弓箭。

いま、腐眼弾丸の洞(うつ)ろな中心部へ向けて射(い)られた鏑矢(かぶらや)。

鳴神(なるかみ・雷)のごとくに轟(とどろ)く大音響(だいおんきゃう)。

睡れる魂たちが、続々と夢(いめ・意芽)から醒める。


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

〽️
いやさかえ
いのちいやちこ
さいはひよいち
まほらとこいは
みつのたま

南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神

つづく。