『なんぞころびやおき 地球慕情篇』(51・終) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 地球慕情篇』

(51・終)

峠杣一日・著

「心月」(しんげつ)

〽️
一、地獄(ぢーーーごく)の 一丁目
  襤褸(ぼーーーろ) 纏(まと)ひ
  流離(さーーーすら)ひの 果て
  旅(たーーーび) 鴉(がらす)

二、じーーーいんと 燃ゆる
  日(ひーーー)が 昇る
  心(こーーーころ)の 月の
  水(みーーーづ) 鏡(かがみ)

目ん玉の中核を射貫(いぬ)かれた腐眼弾丸(くされめだま)。

お笹媛(おさき)による餞(はなむけ)の演歌熱唱の中、葈耳(をなもみ)の怪人(くわいじん)兇興大明神(きょうきょうだいみゃうじん)の姿に戻り、彼自身の終着駅へと消えてゆく。

しかし彼は、私達の幼稚(えうち)っぽさの化身(けしん)。

決して滅(めっ)することはなく、私達の命と共にある、否(いな)私達の命そのものでもある。

命はまた、生かし合ふ生命。

生かし合ふとは、敬(うやま)ふこと、大切にすることである。

そんな命を育む働きが私達であり、私達は天球(てんきう)と地球とに育まれてゐる。

はて、ブラックホール空間に白い雪が降り始めた。

お、大きな袋を曳(ひ)いて雪原に立つのはサンタさん……と思ひきやあれは大黒(だいこく)さん。

や、笹彦太助(さひこたすけ)と合体して和心和心大黒翁(にこにこだいこくをう)になった。

その右手には瑤野槌(たまのづち)、錚槌大明神(かねつちだいみゃうじん)のお錚(おかね)が乗ってゐる。

やあ、雲に乗って現れた雪女郎(ゆきぢょらう)が雪やこんこと謡(うた)ふお笹媛と合体、弁財天女(べんざいてんにょ)になった。

あ、双子(ふたご)の流れ星。

寿老人(じゅらうじん)の心吉(しんきち)と福禄寿(ふくろくじゅ)の金吉(こんきち)だ。

ごろごろきゃっきゃと雪達磨(ゆきだるま)を作ってゐるのは布袋法師(ほていほふし)と毘沙門士(びしゃもんざむらひ)。

はて、恵比須三郎(えびすさぶらう)が三子合鍵(みつごのあひかぎ)で雪の中に糸を垂(た)れてゐる。

……といふことはやはり、目出度(めでた)や芽出度(めでた)や、雪原の中から出(い)で立つ宝船。

七福神(しちふくじん)打ち揃(そろ)ふて、いざ地球へ向けて出航(しゅっかう)だ。

『なんぞころびやおき 地球慕情篇』 終はり


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

〽️
いやさかえ
いのちいやちこ
さいはひよいち
まほらとこいは
みつのたま

南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神

つづく。

来週はお休みします。
皆々様、よいお年を。