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峠杣一日・著
世の中をよくしたい。
方法は二つに一つ。
①人世観(じんせいくわん)を育む。(生かす)
②邪魔者を消す。(殺す)
無論、命は水のやうに巡(めぐ)る全てでひとつの働きだから①が人世の本質である。
①を大雑把(おほざっぱ)に言へば全部自分、全ては同じ自(はじめ)の分身といふことになる。
②は、迷妄念々(めいまうねんねん)に巻かれて死に戯け(しにたはけ)となってゐる。
因果(いんぐわ)といふのも全てでひとつの働きのことで、自分の別名なのである。
因(おこり)や自(はじめ)は一(いち)(常の理トハノコトワリ・三つ子の魂ミツゴノタマシヒ)で果(はて)や分(わかれ)は八百萬(やほよろづ)と呼ばれてゐるが、両者はひとつの働きである。
すなはち自他を生かす、生かし合ふことが人世の本質にして唯一(ゆいいつ)の働きといふことになる。
他に生かされなければ生きられない。
外の命を「さ」、内の命を「い」と呼ぶ。
さいの栄(さか)えることを常の親子(とはのおやこ・三つ子の魂)、さいの神、さいはひよいち(幸栄世一)と尊(たっと)んでゐる。
混濁(こんだく)する意識の中、兇興翁(きょうきょうをう)と兇薬(きょうやく)は目を醒(さ)ましつつあった。
「そんなことは……そんなことは百も承知ぢゃ」
「だからこそ……だからこそ!」
【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】
〽️
いやさかえ
いのちいやちこ
さいはひよいち
まほらとこいは
みつのたま
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
南無あれかし大明神
つづく。