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峠杣一日・著
地球の軌道上(きだうじゃう)に忽念(こつねん)と浮かび出た、注連縄(しめなは)が張られた大鳥居(おほとりゐ)。
其(そ)の奥に、共鏡(ともかがみ)に映るやうな無限の列(つら)なりが見える。
と、無数の鳥居が此方(こちら)へぐんぐん迫(せま)り来て大鳥居とひとつになった。
はて、何時(いつ)の間(ま)にか鳥居は鳳凰(ほうわう・大鳥おほとり)の、注連縄は龍神(りゅうじん)の姿に変はってゐる。
おっと、卵かな?
二羽の鳳凰(雄雌をすめす)の間(あひだ)には金(くがね)の、二体の龍神(雄龍雌龍をたつめたつ)の間には銀(しろがね)の卵が浮かんでゐる。
やあ能(よ)く見れば卵は曲玉(まがたま)、黄金勾玉宝船(くがねのまがたまたからぶね)と白金月影財船(しろがねのつきかげたからぶね)である。
此処(ここ)にも、常の理(とはのことわり・永久の理)三つ子の魂(常の親子とはのおやこ)の姿が現れてゐる。
さて、六つの飛翔体(ひしゃうたい)が地球へ降りてゆく。
やがて日本列島(にっぽんれったう)、山陰地方(さんいんちはう)が見える。
隠岐諸島(おきしょたう・息瑤ノ山斎おきたまのしま)が、灯台の働きで誘導(いうだう)する。
次いで大山(だいせん・神山かみやま)と三瓶山(さんべさん・姫山ひめやま)に明かりが点(とも)ると、白金月影財船は黄金勾玉宝船の影の中へ、そして黄金勾玉宝船は島根半島(しまねはんたう)へと重なるやうにして姿を消した。
また妻夫(めをと)鳳凰は氷ノ山(ひょうのせん・天山あまやま)へ、妻夫龍神は恐羅漢山(おそらかんざん・地山つちやま)へと姿を隠した。
【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】
いちよあれかし、さいはひよいち。
まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!
つづく。
新年、明けましておめでたうございます。
いのちいやちこ、いやさかえさいはひよいち。