『なんぞころびやおき 天球旅情篇』(47) | 『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

『さいはひよいち』日本古来の人生観 常の理三つ子の魂 島根半島は勾玉宝船 山陰(島根鳥取)はたまをろち瑤大蛇 あれかし山の峠杣一日・著

島根県松江市東出雲町、あれかし山の峠杣一日です。
島根半島(島根島)は勾玉宝船、山陰(東方鳥取瑠璃光藥師少彦名神、西方島根極樂阿弥陀大国主神)は瑤大蛇(たまをろち)。常の理(とはのことわり)あれかし大明神鎮まる意宇の古都から常の親子(085)の物語を書いてゐます。


『なんぞころびやおき 天球旅情篇』

(47)

峠杣一日・著

「ええい!
邪魔をするでないいっ!!」

兇興宇宙円盤(きょうきょううちうゑんばん)が、狂ふたやうに葈耳誘導弾(をなもみミサイル)を連射する。

砲撃目標(はうげきもくへう)は、常磐祝詞(とこいはののりと)を唱へてゐる竃火平霊太子(へひへひたいし・竃門太子かまどたいし)だ。

「邪魔はどっちだ!」

葈耳誘導弾の前に躍(をど)り出たのは、大根島八手彦(だいこんじまやつでひこ)の機関摩天楼(からくりまてんろう)八手(タコ)である。

強力な扇風機(せんぷうき)に摩天変形(まてんへんけい)して、葈耳誘導弾を蹴散(けち)らかす。

おっと、何時(いつ)の間(ま)にか兇興宇宙円盤には江島千両姫(えしませんりゃうひめ)の機関摩天楼百足(ムカデ)が巻き付いて動きを封(ふう)じてゐる。

「ぢゃあ、御機嫌(ごきげん)よう」

するりのぱっと百足が離れた所に、跳(は)ね返って来た葈耳誘導弾が雨霰(あめあられ)。

「ぽぎゃあああああっっ!!!」

焰星(ほのほぼし・火星)よりも赤々と燃え上がりながら、衛星(ゑいせい)フォボスへと落下して行(ゆ)く葈耳型宇宙円盤(をなもみがたうちうゑんばん)。

さて、邪悪頑闇梟鏡兄弟(じゃあくがんあんけうきゃうきゃうだい)の梟焰砲(けうえんはう)が、立ち塞(ふさ)がる竃火平霊太子ごと地球を打ち砕(くだ)かんと砲口(はうこう)の喙(くちばし)を開き切った。

と同時に、太子も祝詞言(のりとごと)を上(あ)げ終へた。

時空(じくう)をも拉(ひしゃ)げん許(ばか)りの閃光(せんくわう)が、スローモーションの如(ごと)くに展(ひら)いて行く。


【よいこのみんなの合言葉を唱へよう♪】

いちよあれかし、さいはひよいち。

まほらよいちそはか、南無あれかし大明神!

つづく。